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犯人は
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朝になり、朝食を済ませた一行はトーマを頼りに魔力の痕跡を辿る。
裏道を歩き、トーマが足を止めたのは町の外れにある教会。
「…毒の魔力はあそこに繋がってます」
「まさか…教会だぞ?」
信じられないと言うケインに、
「神官が毒を盛る、あり得ないことはないよ」
キールがアッサリと肯定した。
さらに続く爆弾発言に一行は言葉を失う。
「僕も5歳の時、祝福を受けに行った神殿で毒殺されかけたしね!誰も信じてくれなくて揉み消されたけど」
本人は大して気にしてないとでも言うかのように、普段通りの笑顔。
その裏に隠された感情があるのかないのか、それすらも判断できない。
「そ、それは…国王陛下もお気づきにならなかったと?」
「んー、どうでもよかったんじゃないかな?毒を盛られたのが兄上たちだったら大騒ぎだったはずだけど」
「…本当にキールが生きていてよかったですわ、わたくしと出逢えなくなるところでしたもの」
僅かに表情を曇らせるアナスタシア、彼女は以前話を聞いていたため驚きはないが楽しい話のはずはない。
さあ行こうとキールがサクサク進んでしまうため、この話は終了となった。
「お邪魔するよ!」
堂々と扉を開け放ったキール、その勢いと大声に中にいた人々が飛び上がる。
祈りの時間だったらしく、20人ほどの住人と神官が3名。
「な、なんですか貴方たちは…今神聖な祈りの時間なのですよ」
「これは失礼した!ここで待っているから続けたまへ!」
そう言われてはいそうですか、とはならない。
祈りを中断され不安がる住人たちと怒りを見せる神官に睨まれ、ケインが前に出る。
「大変失礼した。こちらはキール王子、魔王討伐の途中で気になる点があり立ち寄らせてもらったのだ」
王子の名に人々は驚く。
国王命令により旅に出たと言う噂は耳にしていたが、まだこんな所にいたとは…それが正直な感想だったのだ。
のんびり旅行気分のキールとアナスタシアに合わせているため、魔王が住む地域まではまだ遠い。
「これはこれは、王子殿下とは存じず…無礼をお許しください。して、どのような用件でしょうか」
歩み出たのはこの教会の責任者。
その男をじっと見つめたトーマが口を開く。
「…この男です、この男から村に残されていた匂いがします」
断言するトーマの言葉に、キールが目を細めて笑った。
裏道を歩き、トーマが足を止めたのは町の外れにある教会。
「…毒の魔力はあそこに繋がってます」
「まさか…教会だぞ?」
信じられないと言うケインに、
「神官が毒を盛る、あり得ないことはないよ」
キールがアッサリと肯定した。
さらに続く爆弾発言に一行は言葉を失う。
「僕も5歳の時、祝福を受けに行った神殿で毒殺されかけたしね!誰も信じてくれなくて揉み消されたけど」
本人は大して気にしてないとでも言うかのように、普段通りの笑顔。
その裏に隠された感情があるのかないのか、それすらも判断できない。
「そ、それは…国王陛下もお気づきにならなかったと?」
「んー、どうでもよかったんじゃないかな?毒を盛られたのが兄上たちだったら大騒ぎだったはずだけど」
「…本当にキールが生きていてよかったですわ、わたくしと出逢えなくなるところでしたもの」
僅かに表情を曇らせるアナスタシア、彼女は以前話を聞いていたため驚きはないが楽しい話のはずはない。
さあ行こうとキールがサクサク進んでしまうため、この話は終了となった。
「お邪魔するよ!」
堂々と扉を開け放ったキール、その勢いと大声に中にいた人々が飛び上がる。
祈りの時間だったらしく、20人ほどの住人と神官が3名。
「な、なんですか貴方たちは…今神聖な祈りの時間なのですよ」
「これは失礼した!ここで待っているから続けたまへ!」
そう言われてはいそうですか、とはならない。
祈りを中断され不安がる住人たちと怒りを見せる神官に睨まれ、ケインが前に出る。
「大変失礼した。こちらはキール王子、魔王討伐の途中で気になる点があり立ち寄らせてもらったのだ」
王子の名に人々は驚く。
国王命令により旅に出たと言う噂は耳にしていたが、まだこんな所にいたとは…それが正直な感想だったのだ。
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「これはこれは、王子殿下とは存じず…無礼をお許しください。して、どのような用件でしょうか」
歩み出たのはこの教会の責任者。
その男をじっと見つめたトーマが口を開く。
「…この男です、この男から村に残されていた匂いがします」
断言するトーマの言葉に、キールが目を細めて笑った。
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