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3章 握り過ぎた手
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「さて、ここで問題です、灯美さん。この四つの中で、一体どれが僕の一番気に入らないものでしょうか?」
うってかわって、こちらはいつもの虚間鷹彦カウンセリングルーム。いつものように、白衣の男が、正面の女子高生相手に何やら問いかけている。男は部屋に一つしかない事務机の椅子に腰掛けており、机の上には四種類の錠菓の容器が並んでいた。それぞれ、灯美から見て左から順に、ピンク、緑、青、銀色のものだった。どれも同じブランドで、色によって味が微妙に違うはずだった。
「ウロマ先生、この質問に何の意味が――」
「はは。灯美さんには、まだ、僕の質問を質問で返す権利は承認していませんよ? いいからとっとと回答してください」
「っていうか、どう考えても一つしかないじゃないですか」
灯美は机の上の、一番左のピンクを見つめながら言った。そう、ここに初めて来てから今日まで、ウロマがこの色の錠菓を食べているのを見たことがなかった。ウロマは、このブランドなら、たいていは銀色、もしくは青を食べていることが多かったのだ。
「そりゃあ、先生が一番好きじゃないのは、明らかにこれ――」
と、ピンクを指差しかけたが、そこで灯美ははっと気づいた。この目の前にいる男が、こんなにも答えがわかりやすい質問を問いかけてくるのだろうか、と。
そもそも、彼の質問は、自分が気に入らないものはどれ、というものだった。普通に考えると、食べる頻度の一番少なそうなピンクがそれに該当するが、この男の場合、そんな常識が通用するか実にあやしい。むしろ、気に入っているものだからこそ、あえて――あえて食べるのを控えている可能性もある。そう、ここぞというという、特別なときにだけ食べる、頑張った自分にご褒美的な位置づけ?
だとすると……やはりここは逆に考えるしかない。
「これでしょう。この銀色のやつが、先生の中では一番気に入らないってことになっているんでしょう」
「ほほう。なぜですか。僕はこの中では、これを最もよく食べているはずですが?」
「さ、さあ? 苦手だからあえてたくさん食べるみたいな?」
「はは、僕はそんなヒンドゥーの苦行僧みたいな真似はしていませんよ? 普通に一番好きなものだから、たくさん食べているわけです」
「え、じゃあ答えは」
「もちろん、これです」
ウロマはピンクを指差した。
「これは甘さがあるのでね。どうも好きにはなれないのです。やはりこういうものは突き抜けるような清涼感があってこそです」
「は、はあ……」
なんでこの人、こういう時だけストレートなんだろう。
「私、先生のことだから、てっきり何かのトラップで、それはないかなって思っていました」
「はは、灯美さんは僕のひねくれ具合を買いかぶりすぎですね。そんなトラップを灯美さんに仕掛けて、僕が何の得をするというのですか?」
「いや、得とか損とか以前に、この質問の意味が――」
「そもそも、よく考えてもみてください。僕の質問は、この中のどれが一番気に入らないか、でした。普通なら、どれが一番気に入っているか、と尋ねるところを、あえて逆に行った。その時点で、僕の中のなけなしのひねくれポイントは消費されきっていたのです。そこまで読めば、おのずと、あとの答えはストレートに出せるとわかったはずですよ」
「ひ、ひねくれポイント……」
なにそれ? っていうか、なけなしとか言ってるけど、絶対嘘じゃないの、それ? むしろそういうポイントは無尽蔵に持ってるタイプじゃないの、この人?
「というわけで、僕の質問に見事不正解した灯美さんには、この残念賞をあげましょう」
と、ウロマはそこで、ピンクの錠菓を取り、灯美に手渡した。
「三時のおやつにでもどうぞ」
「おやつ?」
灯美はその言葉にはっとした。そういえば、ここにアシスタントとして雇われたときの条件に「おやつつき」とあった気がする。もしかすると、これがそうなのだろうか。というか、まさか、今のやり取りは、そのしょぼい福利厚生を果たすためだったのだろうか? 普通に手渡せばそれで終わる話なのに、なんでそんなめんどくさいことを……。灯美は愕然とする思いだった。この男、やはり死ぬほどウザい。
「確か、昔の言葉でありましたよね。くだらない人は、ヒマをもてあますとろくなことしないって。私、学校の授業で習った気がします」
「それは、小人閑居して不善をなす、でしょうか」
「あ、はい。その言葉です」
その言葉、いかにも今のウロマにぴったりだと灯美は思う。
「なるほど。つまりそれが今の僕だと灯美さんは言いたいわけですか……はっはーん?」
と、ウロマは口の片方だけを吊り上げ、いかにも小馬鹿にするように笑った。
「確かに僕はカウンセラーとしては暇なほうです。この事実は、ここに通ってまだ日が浅い灯美さんにもすぐバレてしまいました。実に情けないことです。猛省の至りです。しかし、だからといってその言葉を今の僕に当てはめようとするのは、まったく見当違いもいいところです。僕という人間が小人寄りか、君子よりかという話ではありません。単純に、灯美さんがその言葉の意味を間違えて使っているからです。そう、今灯美さんが言ったような意味は、本来、その言葉にはありません」
「え……」
「小人閑居して不善をなす、この言葉において、閑居してとは、本来、暇をもてあますという意味ではないのです。一人でいるとき、他人の目がないようなとき、という意味なのです。つまり、この言葉の正確な意味は、くだらない人は、他人の目がないようなところでは、ろくでもないことをしでかす、です」
「う、うそ!」
「嘘じゃありません。本当のことです。さらに言うと、この言葉で大事なポイントは人目があるかどうか、なので、今の僕は灯美さんという他者と対峙している状態だと考えると、僕が小人か君子かに関わらず不善は実行できないのです。つまり、この言葉の本来の意味が、僕の善を証明したのです! どうですか、灯美さんという他者の目を得て、圧倒的な善の存在と化した僕の言葉の重みは!」
「い、いや、その……」
もはやなんだかよくわからんが、ウロマはひたすら勝ち誇っていて、それを見ているとひたすら屈辱的な気持ちになる灯美だった。
「まあ、言葉の間違いは誰にでもあるものです。善なる僕は、普段はそんなことにいちいち目くじらを立てません。灯美さんが何か間違っていても、やさしくスルーしてあげます。それがどんなに灯美さんの人生にとって致命的な誤謬でも訂正はしません。しかし、批判や糾弾の言葉でそれはいけない。善の化身である僕だって、反射的に揚げ足を取らずにはいられない。わかりますか、僕のこの気持ち?」
「え、ええ、まあ……」
「つまり、他者を攻撃する際に使う言葉は、より慎重に選ばなくてはいけないのです。それに間違いがあろうものなら、ヘタをすると痛いカウンターを食らいます。今の灯美さんのようにね」
ウロマはまたにやりと、意地の悪い笑みをうかべた。灯美はまたいっそうイライラせずにはいられなかった。人がちょっと口にしたイヤミにここまで矢継ぎ早に言葉を並べて反論するなんて、どれだけ大人気ないんだろう、この男は。
と、そのとき、「こんにちは。お邪魔しますわ」という声とともに、彼らのいるカウンセリングルームに一人の女が入ってきた。五十代半ばくらいで、痩せ型の、ベージュ色の上品なツーピースを着ており、髪は長く、淡い茶色だった。
「ここは、カウンセリングを頼めるところということでよろしいでしょうか?」
女はすぐに、ウロマの存在に気づき、尋ねてきた。いかにも生活に余裕がある有閑マダムという雰囲気で、灯美にはカウンセリングなど特に必要なさそうに見えた。
うってかわって、こちらはいつもの虚間鷹彦カウンセリングルーム。いつものように、白衣の男が、正面の女子高生相手に何やら問いかけている。男は部屋に一つしかない事務机の椅子に腰掛けており、机の上には四種類の錠菓の容器が並んでいた。それぞれ、灯美から見て左から順に、ピンク、緑、青、銀色のものだった。どれも同じブランドで、色によって味が微妙に違うはずだった。
「ウロマ先生、この質問に何の意味が――」
「はは。灯美さんには、まだ、僕の質問を質問で返す権利は承認していませんよ? いいからとっとと回答してください」
「っていうか、どう考えても一つしかないじゃないですか」
灯美は机の上の、一番左のピンクを見つめながら言った。そう、ここに初めて来てから今日まで、ウロマがこの色の錠菓を食べているのを見たことがなかった。ウロマは、このブランドなら、たいていは銀色、もしくは青を食べていることが多かったのだ。
「そりゃあ、先生が一番好きじゃないのは、明らかにこれ――」
と、ピンクを指差しかけたが、そこで灯美ははっと気づいた。この目の前にいる男が、こんなにも答えがわかりやすい質問を問いかけてくるのだろうか、と。
そもそも、彼の質問は、自分が気に入らないものはどれ、というものだった。普通に考えると、食べる頻度の一番少なそうなピンクがそれに該当するが、この男の場合、そんな常識が通用するか実にあやしい。むしろ、気に入っているものだからこそ、あえて――あえて食べるのを控えている可能性もある。そう、ここぞというという、特別なときにだけ食べる、頑張った自分にご褒美的な位置づけ?
だとすると……やはりここは逆に考えるしかない。
「これでしょう。この銀色のやつが、先生の中では一番気に入らないってことになっているんでしょう」
「ほほう。なぜですか。僕はこの中では、これを最もよく食べているはずですが?」
「さ、さあ? 苦手だからあえてたくさん食べるみたいな?」
「はは、僕はそんなヒンドゥーの苦行僧みたいな真似はしていませんよ? 普通に一番好きなものだから、たくさん食べているわけです」
「え、じゃあ答えは」
「もちろん、これです」
ウロマはピンクを指差した。
「これは甘さがあるのでね。どうも好きにはなれないのです。やはりこういうものは突き抜けるような清涼感があってこそです」
「は、はあ……」
なんでこの人、こういう時だけストレートなんだろう。
「私、先生のことだから、てっきり何かのトラップで、それはないかなって思っていました」
「はは、灯美さんは僕のひねくれ具合を買いかぶりすぎですね。そんなトラップを灯美さんに仕掛けて、僕が何の得をするというのですか?」
「いや、得とか損とか以前に、この質問の意味が――」
「そもそも、よく考えてもみてください。僕の質問は、この中のどれが一番気に入らないか、でした。普通なら、どれが一番気に入っているか、と尋ねるところを、あえて逆に行った。その時点で、僕の中のなけなしのひねくれポイントは消費されきっていたのです。そこまで読めば、おのずと、あとの答えはストレートに出せるとわかったはずですよ」
「ひ、ひねくれポイント……」
なにそれ? っていうか、なけなしとか言ってるけど、絶対嘘じゃないの、それ? むしろそういうポイントは無尽蔵に持ってるタイプじゃないの、この人?
「というわけで、僕の質問に見事不正解した灯美さんには、この残念賞をあげましょう」
と、ウロマはそこで、ピンクの錠菓を取り、灯美に手渡した。
「三時のおやつにでもどうぞ」
「おやつ?」
灯美はその言葉にはっとした。そういえば、ここにアシスタントとして雇われたときの条件に「おやつつき」とあった気がする。もしかすると、これがそうなのだろうか。というか、まさか、今のやり取りは、そのしょぼい福利厚生を果たすためだったのだろうか? 普通に手渡せばそれで終わる話なのに、なんでそんなめんどくさいことを……。灯美は愕然とする思いだった。この男、やはり死ぬほどウザい。
「確か、昔の言葉でありましたよね。くだらない人は、ヒマをもてあますとろくなことしないって。私、学校の授業で習った気がします」
「それは、小人閑居して不善をなす、でしょうか」
「あ、はい。その言葉です」
その言葉、いかにも今のウロマにぴったりだと灯美は思う。
「なるほど。つまりそれが今の僕だと灯美さんは言いたいわけですか……はっはーん?」
と、ウロマは口の片方だけを吊り上げ、いかにも小馬鹿にするように笑った。
「確かに僕はカウンセラーとしては暇なほうです。この事実は、ここに通ってまだ日が浅い灯美さんにもすぐバレてしまいました。実に情けないことです。猛省の至りです。しかし、だからといってその言葉を今の僕に当てはめようとするのは、まったく見当違いもいいところです。僕という人間が小人寄りか、君子よりかという話ではありません。単純に、灯美さんがその言葉の意味を間違えて使っているからです。そう、今灯美さんが言ったような意味は、本来、その言葉にはありません」
「え……」
「小人閑居して不善をなす、この言葉において、閑居してとは、本来、暇をもてあますという意味ではないのです。一人でいるとき、他人の目がないようなとき、という意味なのです。つまり、この言葉の正確な意味は、くだらない人は、他人の目がないようなところでは、ろくでもないことをしでかす、です」
「う、うそ!」
「嘘じゃありません。本当のことです。さらに言うと、この言葉で大事なポイントは人目があるかどうか、なので、今の僕は灯美さんという他者と対峙している状態だと考えると、僕が小人か君子かに関わらず不善は実行できないのです。つまり、この言葉の本来の意味が、僕の善を証明したのです! どうですか、灯美さんという他者の目を得て、圧倒的な善の存在と化した僕の言葉の重みは!」
「い、いや、その……」
もはやなんだかよくわからんが、ウロマはひたすら勝ち誇っていて、それを見ているとひたすら屈辱的な気持ちになる灯美だった。
「まあ、言葉の間違いは誰にでもあるものです。善なる僕は、普段はそんなことにいちいち目くじらを立てません。灯美さんが何か間違っていても、やさしくスルーしてあげます。それがどんなに灯美さんの人生にとって致命的な誤謬でも訂正はしません。しかし、批判や糾弾の言葉でそれはいけない。善の化身である僕だって、反射的に揚げ足を取らずにはいられない。わかりますか、僕のこの気持ち?」
「え、ええ、まあ……」
「つまり、他者を攻撃する際に使う言葉は、より慎重に選ばなくてはいけないのです。それに間違いがあろうものなら、ヘタをすると痛いカウンターを食らいます。今の灯美さんのようにね」
ウロマはまたにやりと、意地の悪い笑みをうかべた。灯美はまたいっそうイライラせずにはいられなかった。人がちょっと口にしたイヤミにここまで矢継ぎ早に言葉を並べて反論するなんて、どれだけ大人気ないんだろう、この男は。
と、そのとき、「こんにちは。お邪魔しますわ」という声とともに、彼らのいるカウンセリングルームに一人の女が入ってきた。五十代半ばくらいで、痩せ型の、ベージュ色の上品なツーピースを着ており、髪は長く、淡い茶色だった。
「ここは、カウンセリングを頼めるところということでよろしいでしょうか?」
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