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悪魔な男
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「なぜですか!なぜ、我々ではなくて、そんな悪魔のような男を選ぶんですか」
「どうしてぇ」
「なんで会長...」
そんな悲痛な叫びのような声が食堂の中に響き渡る。
「どうして?こいつが悪魔?俺にはこいつが黒い羽をした天使に見えるぜ?」
キョトリとした顔で叫ぶ連中を見て言う言葉は突っ込みどころ満載だ。
「黒い羽って時点で悪魔だろうよ」
隣でキョトリ顔してる西條に言えば
「黒い羽は堕天使だ。悪魔じゃない。お前は俺のために堕天使になったんだ」
あっさりと、きっぱりと言われる。
「いや、それはチゲぇと思うけどな」
半分呆れながら言えば
「その男のどこが堕天使ですか!ただの悪魔です!」
副会長であった男が叫ぶ。
であったと言うのはこの時点でもう既にその地位は剥奪されたからだ。
「俺からしたらお前らの方が悪魔だ」
そう告げ西條は俺の腕に顔を埋める。それはもうこの場所にいたくないという合図。
「お前たちの処分はおって通達するから覚悟しとけ」
俺は元生徒会役員だった奴らに告げ、西條をつれて食堂を後にした。
風紀委員室に西條を連れてきてソファに座らせ向かい側に座る。
今この部屋には俺と西條しかいねぇ。だから本音で話し合おうと思い口を開いた。
「本当によかったのか?」
俺の言葉に首をかしげる。
「本当にこれでよかったのか?」
もう一度、同じ言葉を口にすれば
「俺にもう一度あの地獄に戻れと言うのか?」
反対に言われた。その顔は俺が助け出した、あの時と同じで、表情もなく、ただの人形。
「ちげぇよ。お前自身が後悔しねぇかってことだ」
この男を助け出す条件は生徒会の崩壊。会長としての地位の剥奪。
この男自身もう生徒会長ではない。
「俺は…俺はそれを望んでお前に頼んだんだ。助けてって...だから後悔はしない」
はっきりと言いきるこの男の瞳は強い意思を宿している。
「ならいい。お前がそれでいいならそれでいい」
西條自身が納得してるならそれでかまわねぇ。
「でも...後悔するとすれば...お前を...神代を悪魔にさせたことかな」
少しだけ悲しげな顔をする。
「イヤ、だからさっきも言ってんだろ、俺は堕天使じゃねぇって。どう考えても悪魔だ」
元々、俺は天使なんかじゃない。そんなキレイなヤツじゃないんだ。堕天使というなら西條の方だ。
天使から闇落ちし堕天使になったのは西條だ。
「いいんだよ、俺には悪魔の神代が天使なんだから」
そういいながら俺の首に抱きついてくるその身体を抱き締め返し
「悪魔に魅入られた天使が闇落ちして堕天使になったんだ。誰もなにも言えねぇか」
自分の足の上に座らせる。
「俺は...神代がいればいい。他のヤツなんて知らない」
西條が肩に顔を埋めて呟く。
「もう少し待て。今回の件が終わったらずっと一緒にいてやれるから」
俺の言葉に西條が頷いた。
後日、元生徒会役員の処分と、馬鹿げた騒ぎを起こした連中の処分を告げ、俺自身も風紀委員長の椅子からおりた。
そして、西條と2人で学園を去り、西條の実家へと戻ることにした。
西條を癒すために...元の姿に戻すために...。
Fin
「どうしてぇ」
「なんで会長...」
そんな悲痛な叫びのような声が食堂の中に響き渡る。
「どうして?こいつが悪魔?俺にはこいつが黒い羽をした天使に見えるぜ?」
キョトリとした顔で叫ぶ連中を見て言う言葉は突っ込みどころ満載だ。
「黒い羽って時点で悪魔だろうよ」
隣でキョトリ顔してる西條に言えば
「黒い羽は堕天使だ。悪魔じゃない。お前は俺のために堕天使になったんだ」
あっさりと、きっぱりと言われる。
「いや、それはチゲぇと思うけどな」
半分呆れながら言えば
「その男のどこが堕天使ですか!ただの悪魔です!」
副会長であった男が叫ぶ。
であったと言うのはこの時点でもう既にその地位は剥奪されたからだ。
「俺からしたらお前らの方が悪魔だ」
そう告げ西條は俺の腕に顔を埋める。それはもうこの場所にいたくないという合図。
「お前たちの処分はおって通達するから覚悟しとけ」
俺は元生徒会役員だった奴らに告げ、西條をつれて食堂を後にした。
風紀委員室に西條を連れてきてソファに座らせ向かい側に座る。
今この部屋には俺と西條しかいねぇ。だから本音で話し合おうと思い口を開いた。
「本当によかったのか?」
俺の言葉に首をかしげる。
「本当にこれでよかったのか?」
もう一度、同じ言葉を口にすれば
「俺にもう一度あの地獄に戻れと言うのか?」
反対に言われた。その顔は俺が助け出した、あの時と同じで、表情もなく、ただの人形。
「ちげぇよ。お前自身が後悔しねぇかってことだ」
この男を助け出す条件は生徒会の崩壊。会長としての地位の剥奪。
この男自身もう生徒会長ではない。
「俺は…俺はそれを望んでお前に頼んだんだ。助けてって...だから後悔はしない」
はっきりと言いきるこの男の瞳は強い意思を宿している。
「ならいい。お前がそれでいいならそれでいい」
西條自身が納得してるならそれでかまわねぇ。
「でも...後悔するとすれば...お前を...神代を悪魔にさせたことかな」
少しだけ悲しげな顔をする。
「イヤ、だからさっきも言ってんだろ、俺は堕天使じゃねぇって。どう考えても悪魔だ」
元々、俺は天使なんかじゃない。そんなキレイなヤツじゃないんだ。堕天使というなら西條の方だ。
天使から闇落ちし堕天使になったのは西條だ。
「いいんだよ、俺には悪魔の神代が天使なんだから」
そういいながら俺の首に抱きついてくるその身体を抱き締め返し
「悪魔に魅入られた天使が闇落ちして堕天使になったんだ。誰もなにも言えねぇか」
自分の足の上に座らせる。
「俺は...神代がいればいい。他のヤツなんて知らない」
西條が肩に顔を埋めて呟く。
「もう少し待て。今回の件が終わったらずっと一緒にいてやれるから」
俺の言葉に西條が頷いた。
後日、元生徒会役員の処分と、馬鹿げた騒ぎを起こした連中の処分を告げ、俺自身も風紀委員長の椅子からおりた。
そして、西條と2人で学園を去り、西條の実家へと戻ることにした。
西條を癒すために...元の姿に戻すために...。
Fin
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