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50話
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「うー、ご迷惑をおかけしました…」
ひとしきり泣いた後で、ようやく落ち着いて3人にぺこりと頭を下げた。
「それは違うからねゆいちゃん。迷惑はかけられてないからね!」
「俺は義弟を心配してただけで迷惑はかけられてない」
そしたらコウちゃんとヒロさんに怒られちゃった。どうしようって思って大我をチロッて見たら
「ゆい、俺たちは誰も迷惑だって思ってない。俺たちはゆいを幸せにするために傍にいるんだからな。だからこういう時はありがとうでいいんだよ」
頭を撫でて言われた。その言葉に小さく頷き
「んっ、ありがとう。でも、ごめん」
いう。だって、やっぱり迷惑かけたのは事実だもん。
「まぁ、ゆいちゃんらしいんだけどね」
「確かに」
コウちゃんとヒロさんは諦めたように笑った。
「で、ゆい。体調はどうだ?少しは寝れたか?」
俺の頭を撫でながら大我が聞いてくるから
「大我を休めたかったのに、俺の方がずっと寝てるってどうなの?」
少しだけ口を尖らせ膨れっ面で返事をしたら
「俺は最初にこの部屋に来た時に爆睡して十分回復してたし、唯斗が来てからも寝れてたからいいんだって。唯斗は?例の夢とか見なかったか?」
小さく笑いながら大我に頬を撫でられてこくりと頷いた。
「んっ、この部屋で大我に逢って、布団の中に連れ込まれて一緒に寝たときからイヤな夢見てないから大丈夫。ずっと、大我の温もりに包まれてたから、あの夢は1回も見てない。夢を見ないほど深い眠りに落ちてたみたいだ」
俺が本当に夢を見てないといえば
「やっぱりゆいちゃんには大ちゃんだねぇ」
「本当にそうだな」
コウちゃんとヒロさんがニコニコ笑いながら言うから俺は恥ずかしくて、俯いた。
どうせ俺は、大我の温もりがなかったら死んじゃうよ!そうさせたのは大我なんだもん!責任取ってもらわないとな!
「なぁ、大我、コウちゃんとヒロさんがここに来た理由は何?」
ふとそんなことを思って聞いてみた。
「ん?あぁ、俺の状態と唯斗の状態の確認。一応、病人扱いなんで俺…」
苦笑を浮かべながら大我が教えてくれた。
「化け物じみてるけど、大我ってオーバーワークでぶっ倒れたんだもんな」
この部屋に来た時に教えてもらったことを思いだした。
「化け物だと思うよ。本当にさぁ。ここまで回復が早いのホント驚きだよ」
うんうんとコウちゃんが何度も頷く。
「こいつの場合は鍛え方が違うからな。それに、化け物にならないとゆいを守れないって中学のあの時に学習してるからだろう」
なんて、苦笑を浮かべながらヒロさんが言う。その言葉にん?って俺は首を傾げた。
「どういうこと?」
答えてくれるかわからないけど俺は大我に聞いてみた。
「覚えてないんだよな…ホント…唯斗の記憶装置ってどうなてんだ」
って呆れられちゃった。
「んー、自分に関係すること以外忘れるとか、興味ないことは覚えないとか…そんな感じ?あとは大我に甘えると忘れちゃう。最近は覚えてる量が増えたけど…」
そう、俺は自分に興味ないことや、覚えてなくていいことは本当に覚えてない。ほんの数分で忘れるぐらいに興味ないことなど自分に関係ないことはすぐに忘れる。ただ、大我に甘えると甘えすぎて疲れて忘れちゃう。最近はちょっと覚えてる量が増えてきたけど。
「ゆいちゃんらしいよねぇ」
「本当にな。他人の名前すら覚える気ないんだし。俺たちのことを覚えてるのが奇跡だぞ」
なんてコウちゃんとヒロさんが苦笑する。本当に俺ってどういう記憶してるんだろう。って真剣に考えちゃった。
「俺が化け物になってまで唯斗を守ってるのは、中学の時に初めて起こした発情の暴走が原因だよ」
ポンポンって俺の頭を書くる叩きながら大我が教えてくれたけど、それに関しては本当に俺の記憶の中にない出来事だった。
イヤ、本当に中学の時の記憶って俺の中には全く残ってないからだ。全くっていうのは大袈裟だけど、大半の記憶が残ってないんだ。それこそ、発情に関することなんて、大我が傍にいてくれたっていうことぐらいしか記憶に残ってない。それを言ったら高校に入学してからもあんまり記憶に残ってないんだけどさ…。
自分の幼い頃の出来事が原因で記憶を残そうとしてないのかもって最近は思うようになってきたんだけどさ…。
でも本当の理由は俺自身にもわからないんだ…
ひとしきり泣いた後で、ようやく落ち着いて3人にぺこりと頭を下げた。
「それは違うからねゆいちゃん。迷惑はかけられてないからね!」
「俺は義弟を心配してただけで迷惑はかけられてない」
そしたらコウちゃんとヒロさんに怒られちゃった。どうしようって思って大我をチロッて見たら
「ゆい、俺たちは誰も迷惑だって思ってない。俺たちはゆいを幸せにするために傍にいるんだからな。だからこういう時はありがとうでいいんだよ」
頭を撫でて言われた。その言葉に小さく頷き
「んっ、ありがとう。でも、ごめん」
いう。だって、やっぱり迷惑かけたのは事実だもん。
「まぁ、ゆいちゃんらしいんだけどね」
「確かに」
コウちゃんとヒロさんは諦めたように笑った。
「で、ゆい。体調はどうだ?少しは寝れたか?」
俺の頭を撫でながら大我が聞いてくるから
「大我を休めたかったのに、俺の方がずっと寝てるってどうなの?」
少しだけ口を尖らせ膨れっ面で返事をしたら
「俺は最初にこの部屋に来た時に爆睡して十分回復してたし、唯斗が来てからも寝れてたからいいんだって。唯斗は?例の夢とか見なかったか?」
小さく笑いながら大我に頬を撫でられてこくりと頷いた。
「んっ、この部屋で大我に逢って、布団の中に連れ込まれて一緒に寝たときからイヤな夢見てないから大丈夫。ずっと、大我の温もりに包まれてたから、あの夢は1回も見てない。夢を見ないほど深い眠りに落ちてたみたいだ」
俺が本当に夢を見てないといえば
「やっぱりゆいちゃんには大ちゃんだねぇ」
「本当にそうだな」
コウちゃんとヒロさんがニコニコ笑いながら言うから俺は恥ずかしくて、俯いた。
どうせ俺は、大我の温もりがなかったら死んじゃうよ!そうさせたのは大我なんだもん!責任取ってもらわないとな!
「なぁ、大我、コウちゃんとヒロさんがここに来た理由は何?」
ふとそんなことを思って聞いてみた。
「ん?あぁ、俺の状態と唯斗の状態の確認。一応、病人扱いなんで俺…」
苦笑を浮かべながら大我が教えてくれた。
「化け物じみてるけど、大我ってオーバーワークでぶっ倒れたんだもんな」
この部屋に来た時に教えてもらったことを思いだした。
「化け物だと思うよ。本当にさぁ。ここまで回復が早いのホント驚きだよ」
うんうんとコウちゃんが何度も頷く。
「こいつの場合は鍛え方が違うからな。それに、化け物にならないとゆいを守れないって中学のあの時に学習してるからだろう」
なんて、苦笑を浮かべながらヒロさんが言う。その言葉にん?って俺は首を傾げた。
「どういうこと?」
答えてくれるかわからないけど俺は大我に聞いてみた。
「覚えてないんだよな…ホント…唯斗の記憶装置ってどうなてんだ」
って呆れられちゃった。
「んー、自分に関係すること以外忘れるとか、興味ないことは覚えないとか…そんな感じ?あとは大我に甘えると忘れちゃう。最近は覚えてる量が増えたけど…」
そう、俺は自分に興味ないことや、覚えてなくていいことは本当に覚えてない。ほんの数分で忘れるぐらいに興味ないことなど自分に関係ないことはすぐに忘れる。ただ、大我に甘えると甘えすぎて疲れて忘れちゃう。最近はちょっと覚えてる量が増えてきたけど。
「ゆいちゃんらしいよねぇ」
「本当にな。他人の名前すら覚える気ないんだし。俺たちのことを覚えてるのが奇跡だぞ」
なんてコウちゃんとヒロさんが苦笑する。本当に俺ってどういう記憶してるんだろう。って真剣に考えちゃった。
「俺が化け物になってまで唯斗を守ってるのは、中学の時に初めて起こした発情の暴走が原因だよ」
ポンポンって俺の頭を書くる叩きながら大我が教えてくれたけど、それに関しては本当に俺の記憶の中にない出来事だった。
イヤ、本当に中学の時の記憶って俺の中には全く残ってないからだ。全くっていうのは大袈裟だけど、大半の記憶が残ってないんだ。それこそ、発情に関することなんて、大我が傍にいてくれたっていうことぐらいしか記憶に残ってない。それを言ったら高校に入学してからもあんまり記憶に残ってないんだけどさ…。
自分の幼い頃の出来事が原因で記憶を残そうとしてないのかもって最近は思うようになってきたんだけどさ…。
でも本当の理由は俺自身にもわからないんだ…
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