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試練の多い人生を歩むらしい
対策本部設置です
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対処療法だろうが何だろうが、マシになるならそれに縋るしかなかろう。
「…本来なら…前回までの記憶を引き継ぐ事は出来ません。何故ならそれによりクリアすべき試練をスルーしてしまうからです」
記憶を引き継ぐ。記憶持ち、と言うヤツだ。
「例えば…記憶力が高くない器に生まれ変わった魂が、勉強でも何でも良いですが、覚えねばならない場面にぶち当たった時…繰り返し頑張るなり、効率いい覚え方を模索するなり…という努力をする事で魂を高めるべきであるにも関わらず…引き継いだ記憶の中に効率の良い方法を知っていたら…」
なるほど、努力せずともその試練自体を乗り越えてしまうわけか。
「そうなると、まぁ下世話な言い方になりますが、そこで加算されるべきポイントまで手放す事になってしまうんですよ」
その場合格も質も上げづらくなってしまう。そら記憶引き継がん方がいいわな。納得。
たまに居る前世持ちさんは…魂に刻み込まれた記録が強すぎるらしい。大体浄化前の場合が多いそうだ。
記憶はなくとも魂に刻まれた記録が、魂を磨くための試練に臨む時にちょっと手助けしてくれる事もあるらしい。しんどくとも『今ここで頑張らなくては!』と奮起するのはこのせいなんだって。
「ですが、今回の場合は…今の記憶の一部を引き継ぐ事と、次の転生先で起こり得る試練をいくつか知っておいていただく事でなるべく試練をスルーして頂ければと思います」
…なるほど。前もって知っておく事で無駄な苦痛を避け、なおかつ下手な対処をしないようにすると言うわけか。
「それでですね。コレが今現在の状況で予測し得る転生先での試練です」
差し出された資料を見る。
「あ、転生先も人間なんですね」
「動物に転生するのはある意味ボーナスステージなんです。本能のままに生きるだけで試練を乗り切れますから」
なるほど…ならいっそ次の転生先を動物にしてもらえないかなぁ…とコッソリ考えたのがバレたのか
「…残念ながら…消滅を回避出来るほどポイントを動物では稼ぐ事が出来ないのです…と言うか、今の状態だと動物として生まれた瞬間何らかの危害が加わり死んで消滅…と言う事になります…」
はーい、却下ー! 動物却下ーー!
思った以上にヤバかった…。
「…本当なら…一度動物に転生した後、すぐここへ戻ってきて頂き、あなたのカードを奪った者がここに戻り次第すぐさま内容をデリートして後、あなたにカードを戻して本来行うハズだった生にうつっていただきたいのですが…」
えぇ、このカード情報でも転生の場合、その時点で消滅しちゃうんですよね…。
すごい、この選択肢の無さ。泣く。
「それに…あちらがあなたのカードでの転生をやり直すまでここで待っていただくだけで済むなら良かったのですが…その…」
二番窓口の職員さんが私をチラッと見て、これ以上無いほど俯きながらボソリと呟くには…
「あの要注意者が…カードをあなたに握らせてしまったがために…それと繋がってしまったんです…」
次の転生をこなさない事には、繋がりを切る事も、元々のカードへと繋がる事も出来ないらしい。
…もう本当、泣いていいかな…。
「…本来なら…前回までの記憶を引き継ぐ事は出来ません。何故ならそれによりクリアすべき試練をスルーしてしまうからです」
記憶を引き継ぐ。記憶持ち、と言うヤツだ。
「例えば…記憶力が高くない器に生まれ変わった魂が、勉強でも何でも良いですが、覚えねばならない場面にぶち当たった時…繰り返し頑張るなり、効率いい覚え方を模索するなり…という努力をする事で魂を高めるべきであるにも関わらず…引き継いだ記憶の中に効率の良い方法を知っていたら…」
なるほど、努力せずともその試練自体を乗り越えてしまうわけか。
「そうなると、まぁ下世話な言い方になりますが、そこで加算されるべきポイントまで手放す事になってしまうんですよ」
その場合格も質も上げづらくなってしまう。そら記憶引き継がん方がいいわな。納得。
たまに居る前世持ちさんは…魂に刻み込まれた記録が強すぎるらしい。大体浄化前の場合が多いそうだ。
記憶はなくとも魂に刻まれた記録が、魂を磨くための試練に臨む時にちょっと手助けしてくれる事もあるらしい。しんどくとも『今ここで頑張らなくては!』と奮起するのはこのせいなんだって。
「ですが、今回の場合は…今の記憶の一部を引き継ぐ事と、次の転生先で起こり得る試練をいくつか知っておいていただく事でなるべく試練をスルーして頂ければと思います」
…なるほど。前もって知っておく事で無駄な苦痛を避け、なおかつ下手な対処をしないようにすると言うわけか。
「それでですね。コレが今現在の状況で予測し得る転生先での試練です」
差し出された資料を見る。
「あ、転生先も人間なんですね」
「動物に転生するのはある意味ボーナスステージなんです。本能のままに生きるだけで試練を乗り切れますから」
なるほど…ならいっそ次の転生先を動物にしてもらえないかなぁ…とコッソリ考えたのがバレたのか
「…残念ながら…消滅を回避出来るほどポイントを動物では稼ぐ事が出来ないのです…と言うか、今の状態だと動物として生まれた瞬間何らかの危害が加わり死んで消滅…と言う事になります…」
はーい、却下ー! 動物却下ーー!
思った以上にヤバかった…。
「…本当なら…一度動物に転生した後、すぐここへ戻ってきて頂き、あなたのカードを奪った者がここに戻り次第すぐさま内容をデリートして後、あなたにカードを戻して本来行うハズだった生にうつっていただきたいのですが…」
えぇ、このカード情報でも転生の場合、その時点で消滅しちゃうんですよね…。
すごい、この選択肢の無さ。泣く。
「それに…あちらがあなたのカードでの転生をやり直すまでここで待っていただくだけで済むなら良かったのですが…その…」
二番窓口の職員さんが私をチラッと見て、これ以上無いほど俯きながらボソリと呟くには…
「あの要注意者が…カードをあなたに握らせてしまったがために…それと繋がってしまったんです…」
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…もう本当、泣いていいかな…。
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