狂った勇者が望んだこと

夕露

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第一章 召還

16.「これ、狙っただろ」 

 



魔物。

初めて見た魔物はこの世界でよく見るタイプらしい獣の形をしていた。
獣といってもゲームに出てくるような変わった形や色をしているわけじゃなく、狼や虎に酷似している。もっといえば狼は見慣れないから大型犬にしか見えない。
元の世界、近所で最近吼え始めた犬にとてもそっくりだった。
血の気が引いていくのが分かる。

「各自このまま待機」
「待機してどーすんだよ。あっち、そんな余裕ないんじゃね?」
「し、進藤」
「つか、警備してあんなにおされてるってどうなんだよ。この世界の奴ら弱すぎ」
「貴様っ!」
「いいから黙って待機していろっ!!」

声の小さいダールの命令に発破をかける進藤。それを鈴谷が宥めようとするが他兵士の苛立ちにかき消されている。案の定連携もクソも感じられない面子は進藤を除きこれからを想像して顔を青くしていた。
階級としては一番下らしい三等兵士でも、いまホーリットを襲っている現状はどうみても危険だと認識するものらしい。一応今回の指揮者であるダールだって、他の三等兵士と比べれば何度も魔物の討伐に向かったらしいのに同じような混乱振りだ。

爆発音が聞こえる。

見続けていた光景に映ったのは、浮かんだ光が消えた瞬間爆発して魔物たちを吹き飛ばしていくものだった。
飛ばされて動かなくなった魔物がいる。それ以外に、人らしき姿も見える。それでもホーリットを囲む魔物はまだまだいて、なかには空を飛んでシールドを壊そうとする大きな鳥の姿をした魔物もいた。
ライガの店で手榴弾を買っておけばよかったかもしれない。

「それでどうすりゃいいのさ?見物しとけばいいの?俺はそれでもいいけど」

ザックを背負いなおしながらの鈴谷の発言にダールが苦虫を噛み潰したような顔をする。

「まずは報告を」
「ほら、しといてやったぜ。それから?」

進藤の発言と同時に掌にのっていたビー玉のようなものが宙に投げられて、落ちてくる途中で消える。様子をみるにあれがこの世界で報告に使っているものなんだろう。便利そうだ。今度買うか。
普段なら絶対に見せないだろう進藤の心配りに、ダールが歯を食いしばる。

「現状の把握、を」
「ホーリットが魔物の大群に襲撃を受けていて、現在も交戦中。死傷者も出ていて、シールドが出るぐらいの状況。レベルC。
魔物の種類としては獣の、狼・虎・鷲の3種類。魔物の数は減ってきているところを見るとホーリットが善戦していているが、時間が経つにつれて死傷者は増すことになる。それを眺めているのが俺ら。
……で?次はどうすんだ?あ?」
「……王国からの指示を待つ」
「ああ?!んだよ、さっきからよお!散々勇者が勇者が勇者のクセにって愚痴ばっか垂れやがるくせに、てめらはなんも動かねえのか!あ゛!?うぜえうぜえ!」
「し、進藤落ち着けって」

進藤は興奮気味でうろたえる鈴谷を視界にさえいれない。そしてなにを思ったか進藤は兵士たちに指先を向ける。悲鳴が響き渡った。

「わああっ!なにをしたっ!」
「貴様!やめ、止めろっ!」

兵士たちの身体がなにかに引っ張られるようにのけぞって、ホーリットへと進む進藤のあとを追い始めた。進藤が魔法で無理矢理兵士たちを動かしてるんだろう。踏みしめる足が地面に線を残す。

「で?お前はくんの?こねえの?」

たまたま進路上にいたからか、ずっと無言で傍観していたからか進藤が私にも行動を決めろと迫ってくる。
眉を寄せながら文句でもあるのかといわんばかりの感情を孕ませた問いを、冷静であることを心がけて咀嚼する。
遠くに聞こえる爆発音や悲鳴に加え、近くで響く怒声や制止を願う声。
私は。

「ダール。今回の任務としてはどう言われてたんだ?この現状は伝わってたか?」
「しらっない!こんなの私は聞いていないっ!!ダーリスが数匹ホーリットに向かう行商を襲ったとレオル様に!レオル、様に」
「あいつにとっては数匹なのかもな。討伐に向かうもとになった情報と語弊が生じてるから報告で指示待ちは無難な選択だと思う。無謀につっこんでこっちも死傷者出すよりな」
「めっんどくせえな。じゃあお前はここでのんびり休憩してろよ。行くぞ、鈴谷」
「え、ええ!?うーあーもー分かったよ。あああー俺死なないかな」
「別にどうでもいいだろそんなの」

鈴谷もいやいやではあるが歩き始める。そして進藤に魔法で縛られてるダールたちも。
これからを想像して緊張に止まっていた息を吐き出す。
腹を決めろ。
予想と程度が違えど、分かっていたことだろう?

「ホーリットの入り口は1つか?」
「助けてくれ!頼む!こいつを止めてくれっ!」
「そうだよーってかどこの国もそうみたいだけどそれが?」

三等兵士5人の悲鳴や怒声の中から私の質問を拾った鈴谷が伸びをしながら答えてくれる。進藤も進藤だけど、鈴谷もなにかおかしいのかもしれない。それは淡々と話している私も同じだろうか。

「ちょっとな。進藤、そいつら連れてったって嫌々なうえに、縛るのに魔力使ってたら無駄じゃねえの」
「日頃上から目線で俺達を見下してんだ。なにも言えなくなるように勇者の仕事ぶりを最前列で見せてやるんだよ。本当になにも言えなくなっても別にどうでもいいしな」

笑う進藤はレオルに通じるものがある。なにを言っても無駄なんだろう。かといってこのまま突き放すのも、できなくて。

「おい。進藤は言った通りにするみたいだけど、あんたらどうする?体が動かない状態であの中に向かうか、自分の意志で向かうか、どうする」
「自分で!頼む!頼むから解いてくれ!」
「俺もだ!」

口々に叫ぶ声を進藤はつまらなさそうに聞いたあと、黒く四角い箱を取り出したかと思うと魔物がいるほうへ魔法で飛ばした。それが地面についた瞬間、爆発して辺りが炎に包まれる。あれも手榴弾だったのか。

それよりもあそこに人がいるはずなのに……!

ぞっとする間もなく、立ち上る炎と煙の中から魔物が現れてこちらに向かってくる。4匹いる。

「うげえ!ちょ、進藤!きちゃったじゃん!!」
「ほら、お前らこの任務から逃げねえって契約しようぜ?誓った奴から動けるようにしてやるよ。ちなみにもし逃げたらホーリットの入り口前に自動的に転移だ。ま、転移の保証自体ねえけどな」

魔物に慌てて進藤の肩を揺する鈴谷を邪魔だと避けてから、進藤は三等兵士たちに残酷なことを告げて、これで最後じゃないかと思う笑顔を見せた。
進藤の言葉に絶望した表情を見せた三等兵士たちの目には笑う進藤の向こうにいる魔物の姿が映っている。攻撃されて怒り狂った状態で駆け寄ってきていた。1人、また1人と誓いを始める。
鈴谷がザックを下ろして、スモールソードを握りながらなにかを呟き始める。進藤も大剣を抜いてこちらに向かってくる魔物とは違う場所にいる魔物のほうへと走り出した。本当に助けるつもりはさらさらないんだろう。

心臓が、五月蝿い。

傍観者で三等兵士たちを眺めているが、他人事じゃないんだ。弓を取り出して、構える。
まだ、2人誓わずに動かない奴らがいる。苛立ちに舌打ちしてしまう。
進藤が作った契約の構成が分からないうえに、兵士たちに目に物言わせたい進藤が作った魔法だから、解除にはとてつもない魔力がいるだろう。
魔物の大群を近くにしているいま、それを解除してやれる余力はない。
助けられないのだ。

「お前らいいからさっさと誓え!逃げないってだけなら、お前らが相手にできる魔物を一体一体倒していくことでも大丈夫ってことだろうが!なにもあの大群につっこめってことじゃねえんだから、お前らがいつもしてる任務、出来ることにあたれよ!」

弓を使った経験なんてない。
弓道部だった友人の部活動を見ていただけだ。昨晩試してみたが、落ちるか無様な弧を描いて床に落ちるか、狙った方向とは違う場所に当たるだけだった。

でも、魔法がある。

友人が的に向かって射た矢の動きも、友人の姿勢も鮮明に思い出せる。弓に矢を番える。
迫ってくる魔物の荒い息や地面を踏む音がもう聞こえる。
先頭を走るのは虎の姿をした魔物だった。動物園で檻越しに見たことがある虎とは違う。ドキュメンタリーで見た、シマウマなどの獲物に襲い掛かる様子とまったく同じだった。

怖い。

ここでうまく出来なかったら噛まれるんだろうか、大きすぎる爪に体を裂かれるんだろうか、そして、食べられるんだろうか。


怖い。怖い……!


震える弓を必死で落ち着かせ、呼吸を整える。
兵士たちも剣を抜いていた。ダールが指示を飛ばしながら、魔法を打つ。それは虎の魔物の太ももに食い込んで一瞬動きを鈍らせたが、魔物は涎を飛ばしながら走ってくる。待ちきれないとばかりに大きく開いた口から真っ赤な口内が現れる。鋭くとがった真っ白な牙がいくつも見えて──弓を引いた。

極力使う魔力を減らしたった。だから最初から全て作るんじゃなくて、的に向かって射る動作がある弓が丁度よかった。
大地がいつかしていたように剣に炎を乗せたいわゆる魔法剣を作って、それで戦えたらいいけれど、正直怖すぎる。遠距離で戦いたい。出来るなら剣より銃がいい。銃はこの世界にはないみたいで、魔法がその代わりになっている。
だから、弓を引き矢を飛ばすという基盤を作ることで魔法をかけても消費が少なくて済む弓が丁度よかったんだ。
魔法を使わずとも的に当てれる腕がついたら更に魔力の消費は少なくて済むだろう。


「各々続けえー!」


絶対に当たるように。致命傷になるように。相手が動けなくなるように。
矢にかけた魔法にはそんな願いを込めた。射殺す光景を想像しようとして気持ち悪くなったから、目的だけは明確にした。

矢は、魔法は、願いを叶えてくれた。

虎の魔物の口内に抉り込んだ矢はそれだけでは終わらず、後ろを走っていた狼の魔物にまで貫通してみせた。なにかが潰れる音が聞こえる。赤い目だった。
魔物の赤い目がぐるんと回転して倒れていく。突如力を失った巨体は地面に滑り込む。地響きはそう遠くない。止まった。息遣いは聞こえないし、
動かない。

殺せた。


……殺した。


まだ魔物が2匹いるのが見えるのに、どうも動けない。さっき三等兵士たちを叱咤しておきながらこれだ。
ふと指に温かさを感じる。細工して指輪に形を変えた魔力計測器だ。数字が現れる。50。イメージで補完できなかったからだろう。大分魔力を食っている。ぼんやり考えながら、また、魔物を見下ろす。

こんなこと望んだわけじゃない。

動かない魔物にそんな馬鹿みたいな気持ちが浮かんだ。真っ赤な血が地面に零れていく。


「うわあああああ!」
「セルリオ!ディレク治癒を!ハース!」
「はい!」


ぼおっとしていた頭に割って入ってきた悲鳴で意識が戻る。あともう1匹残っていた。大きな大きな狼。ああ、近所にいる大型犬に似たやつだった。

「よくやった勇者!セルリオ、傷は大丈夫か」
「大丈夫です。すみません。ディレクも助かったよ……それに、勇者も」

セルリオと言われる全身金属鎧に身を包んだ男が頭を下げる。無言で頷いて返してから、横たわり動かない魔物たちに視線を移した。最後に残っていた魔物も死んだ。

望んだんだ。
私が殺した。

そう遠くないところで笑い声が聞こえる。進藤だ。魔物だけじゃなく人がいることを忘れている様子の進藤は周りを気にすることなく、広範囲にわたる攻撃魔法を繰り返し使っていた。

弓を片手に走り出す。進藤のお陰といえるのか魔物は随分数を減らしていた。ホーリットの入り口付近の様子が見えてくる。シールドの中にいる人達が色々な表情を浮かべながら外の様子を窺っている。
なかには避難したらしい兵士たちの姿も何人か見えた。そして散らばって残る魔物を倒す兵士達の姿。走っている間にも、鷹の魔物が兵士の魔法を食らって息絶え落ちてくる。地面に置いた足から衝突の震えが伝わってくる。生き物の焼ける匂いがする。鼻がひんまがりそうだった。

「ちっ、邪魔なんだよコイツら。ああでもまだ女は使えるしなー」

進藤が魔物に攻撃魔法を放ちながら足元に横たわる魔物や人を面倒くさそうに踏み歩いている。攻撃魔法を放った延長線上に兵士がいたことは、きっと気がついているんだろう。

だけどどうでもよかったんだ。

進藤は倒れていた恐らく兵士の女性の腕を乱暴に引っ張り上げ立たせる。その腕には大きな裂傷があって血が流れていた。声にならない女性の悲鳴が聞こえる。

「……んだよ、ビビッた。つかいい面構えになったかと思えばこれかよ」
「うぜえよお前。頭冷やせ」

弓を空に引いて近くを飛んでいた鷹の魔物を射殺したあと、そのまま進藤の真横に落とす。うまく魔法を使えなかったせいで、矢は私の気持ちを表すかのように地面に近づくにつれ姿を大きくし、最終的には進藤の背丈以上になって地面に突き刺さる。魔物の頭は潰れてなくなっていた。

進藤の目の前まで移動して、目を見開いた状態で動かない女性の腕を掴んだままの進藤の手を払う。ふらついた女性の身体に手を伸ばし、支える。進藤は邪魔することもなく静観していた。


「あー終わったー!やっとかー!つか俺死ななかった!すっげえ!!」


未知の生物の魔物の死骸だけじゃなく死体だってあるなか鈴谷は笑顔を浮かべながら場違いに明るい声を出していた。手についた血にも全く気に留めていない。
シールドが天井からゆっくり消えていき、人がざわめく様子や、兵士たちが集まる姿が見えた。

「これ、狙っただろ」
「それが?」

進藤がすぐ隣で地面に深々と刺さっている矢を指さしながら口元を吊り上げる。
無感情に答えると、進藤は楽しくてしょうがないというように喉を震わせたあと、ホーリットの入り口へと歩き出した。その後姿を眺めながら、弓を引いたときの自分のことを思い出す。

一歩間違えれてよかった。





 
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