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第5部
今、ここにいることがすべて
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マロシュから、下町の精霊神殿に避難している者が多数いると報告を受けたブレンドレルは、さらにそれを団長のヤルナッハに報告し、その周辺を警らするように命令を受けていた。
第二騎士団の騎士たち約10名で結成した警ら隊が精霊神殿を中心に警らしていたが、最初に風の異変に気づいたのは、ブレンドレルに同行していたマロシュだった。
「ブレンドレルさん、風が重くなりました」
マロシュは下町の通りを吹き抜けていた夜風が、ふいに淀み、重くなるのを感じた。
湿った瘴気を含んだ空気が、じわじわと皮膚にまとわりつくような感触を伴って流れ込んできて、
「……止まれ」
ブレンドレルは、警らを担当する騎士たちに声をかける。
この頃、魔獣の奔流は第一騎士団と統括騎士団のいるあたりに集中していた。狭い通りの下町付近にまで入って来る魔獣は少なくなっていた。
だが、通りの先で、何かが動いたのをブレンドレルは見逃さなかった。
「まさか……」
携帯用のライトを向けた瞬間、影がうねった。
石畳の隙間から染み出るように、崩れかけた排水溝の蓋を押し上げるように、黒い肢が、一本、また一本と姿を現す。
「なんだ?……下から、来るぞ」
「この周囲には地下水路があります」
マロシュの声が終わる前に、
ザザザザッ――!!
水音と爪音が混じった不快な騒音が、一斉に通りを満たした。
魔獣の群れは、下町の地下を張り巡らせる下水網から湧き出してきたのだ。
スレイン。ザグルウルフ。それに混じって、見慣れない小型の魔獣――瘴気に歪められた獣じみた影。
下水路の出口だけではない。通りの奥、半壊した倉庫の裏口、瓦礫で塞がれていたはずの横路の裂け目。そこからも、同時に影が溢れ出してくる。
「魔獣の群れだ!」
ブレンドレルが警ら隊に向けて声を張り上げる。
「どうして、一斉に……まるで、統率されてるみたいだ」
マロシュの呟きに、
「ああ。何かに誘導されてるみたいだ」
ブレンドレルの声が、低くなる。
王城前広場にいる、魔獣を操るノクス・ドミヌスのことを、ブレンドレルはまだ知らない。だが本能的に恐ろしい存在がいることを感じていた。
魔獣たちは、無秩序に暴れてはいなかった。
視線も向けず、吠え声も最小限に抑えたまま、一直線に、精霊神殿のある方向へ進路を揃えている。
「神殿だ!」
ブレンドレルの言葉に、隊の空気が一気に張り詰めた。
精霊神殿には、中央統括神殿まで避難するのが困難だった子どもや老人をはじめ、逃げ場を失った避難民が集まっている。
「隊列を組め! 狭路で止める! 隊長、ブレンドレルです。下町の神殿に魔獣の群れが向かっています。応援願います」
隊の者に指示しながら、ブレンドレルは通信機でヤルナッハに応援を求めた。
『わかった。すぐに行く。それまで持ちこたえてくれ』
「聞いたか! 隊長たちが来るまで持ちこたえるんだ! マロシュ、神殿に行って内からのバリケードを強化させるんだ。俺が行くまで絶対に扉は開けるな」
「わかりました」
マロシュは下町の小さな精霊神殿に向けて走り出す。
それを見送ったブレンドレルの、
「――来るぞ!」
号令は短く、鋭い。その声が響くや否や、隊は迷いなく動いた。剣を抜く音が重なり、小型盾が一斉に構えられる。
下水路の出口を正面に据え、左右に二人ずつ。背後は神殿の石壁。逃げ道はないが、守るべき場所がある。
「前に出るな! 通すな!」
「数を減らす、足を狙え!」
最前列の騎士が一歩踏み出し、盾で初撃を受け止める。スレインの突進が鈍い衝撃となって盾にぶつかり、その瞬間、隣の騎士の剣が低く閃いた。
下水から這い上がったばかりの魔獣は、まだ体勢が整っていない。湿った石畳に足を取られ、脚を失った魔獣が重なり合って倒れる。
「押し返せ!」
盾で押し、剣で削る。一体を仕留めるより、前に出さないことを優先する戦い。
横から跳びかかろうとしたザグルウルフに対し、後列の騎士が短剣を投げ、目元を裂く。
続いて、弓矢が放たれる。
「右、増えるぞ!」
「神殿裏口、封じろ!」
瓦礫の隙間から現れた小型魔獣に、二人一組で対応する騎士たちが素早く位置をずらす。
一人が盾で受け、もう一人が体重を預けるように剣を突き入れる。
血と瘴気が混じり、空気が濁る。だが、誰一人として後退しない。
神殿の扉を背にした騎士が、息を荒くしながら呟く。
「……通させるかよ」
この場は、前線ではない。だが、ここを抜かれれば、精霊神殿に避難している人々はひとたまりもない。
「マロシュです! ここを開けてください!」
マロシュは精霊神殿の扉を叩いた。
やがて内から固められていたバリケードがどかされる音がして、扉が薄く開かれる。顔を見せたのはウジェーヌだった。
「マロシュさん、どうしたんです?」
「中に入れてください」
そう言うと、扉の隙間から体を滑り込ませると、マロシュは中を見渡した。
魔獣の気配に怯える人々が、礼拝堂の中心に身を寄せるようにして集まっていた。
「力に自信のある人は、外に面している扉と窓、壁に長椅子を移動させて頑丈なバリケードを作ってください。それができたら一ヶ所に集まって、その周りにもバリケードを築いてください。神殿長、他にバリケードに使えそうな家具はありますか?」
「食堂の椅子とテーブル、それに食器棚があります。二階の寝室のベッドと箪笥も使って」
マロシュの厳しい表情で現況を察したチドが言うと、避難民の中から数名の男性が名乗りをあげてバリケードを築くのを手伝った。
「子どもと女性を中心にして固まって、その場に座ってください」
人々の周囲にも長椅子のバリケードを作りながらマロシュが叫ぶ。その声は決して急かしていなかったが、急いで行動しなければならない切迫感は伝わってきた。
「くそ、数が多い!」
精霊神殿の外ではブレンドレルが剣を構えたまま叫んでいた。
その横では同僚の騎士が歯を食いしばり、盾でスレインを押し止めていた。
「神殿に近づけるな! 隊長たちが来るまで持ちこたえろ!」
その時、
「待たせたな!」
ヤルナッハが団員である騎士たちを率いて駆けつけた。
一瞬、ブレンドレルたちの気が緩んだ瞬間、
ギィィィィ……ッ!!
不快な、金属と骨を同時に引き裂くような音が、頭上から降ってきた。
警ら隊の騎士たちの頭上を飛び越えて一体のスレインが神殿の壁に突撃した。
ドォォン!!
石壁が砕け散り、スレインの体の半分が壁にめり込んだ。
精霊神殿の中から、避難していた住民たちの悲鳴があがった。
テュコはふよりんの背に立って、いつでも剣が抜けるように鞘に手をかけていた。
その目は、上空を飛ぶ数体のガルヴァの動きを追っている。
ふよりんの長い毛を掴んで背中に座り、眼下を眺めていたアシェルナオは、
「僕が……」
魔獣の跋扈する光景を見て、小さく呟く。
僕が、もっと早く来ていれば、被害はもっと少なくてよかったかもしれない。
アシェルナオが自責の念に苛まれた時、ふよりんが低く唸った。
その直後だった。
瘴気をまとった影が、空へ跳ね上がる。
上空を飛ぶガルヴァではなく、翼を持たぬ魔獣が、瓦礫を蹴り建物を踏み台にし、まるで獲物を射落とすかのように、空中のふよりんを狙ってきた。
「ナオ様、少し頭を低くしていてください」
テュコの声は、冷静だった。
アシェルナオの前に半歩進み、重心を落とす。
次の瞬間。
ふよりんが身を翻すと同時に、魔獣の爪が、空を裂いた。同時に振り上げられたテュコの剣が、風を切る。
鋭く、無駄のない一閃が魔獣の顎を空中で断つ。
断面から黒い霧が噴き上がるより早く、テュコは踏み込み、逆手に剣を返した。
「次!」
背後から迫っていたガルヴァを、振り返りもせずに斬る。
剣は魔獣の首元を正確に捉え、そのまま、闇を裂いて夜空へ弾き飛ばした。
落下していくガルヴァの残骸が、街路に消えていく。
「……すごい」
アシェルナオが、思わず息を呑む。
テュコの剣は、主を護るための剣だった。自分に一切の迷いを許さず、主の前に決して危険を通さない。
「ナオ様」
テュコは、他のガルヴァから目を離さずに言った。「今、ここにいらっしゃることが、すべてです」
アシェルナオは、はっとしてテュコを見た。
「ナオ様は、ナオ様にできる精一杯のことをなさっています。そのことに、早すぎるも遅すぎるもありません」
自分を信じてくれるテュコの言葉に、アシェルナオは胸が熱くなった。
アシェルナオにしても、心に巣くう恐怖をなだめすかして、弱い自分でもやれることをやるために来たのだ。
だから、自分なりに、できることをするんだ。
「ありがとう、テュコ」
アシェルナオは強い決意を持ってテュコを見上げた。
恐怖は、まだあった。王都の惨状に、胸が締め付けられた。
それでも。
自分を信じてくれるテュコがいるように、まだ自分にはやれることがあった。
頼もしいテュコに、アシェルナオはつかの間、満足げに微笑んだ。
※※※※※※※※※※※※※※※※
いつも、感想、エール、いいね、ありがとうございます。(。uωu))ペコリ
旅に出て、ついでに風邪を引いてしまいました。
体調不良の仕事始めが月曜なんて、なんて苦行……。
連載をはじめて、足掛け4年めです。3月で丸3年になります。
以前は書くのが楽しくて毎日更新していましたが、最近では辛いことが多いです。
楽しくなくて逃げることも多くなっていますよね……。
今年こそは完結すると思いますので、また楽しい気持ちで書けるように、完結できるように、応援いただけると嬉しいです。
よろしくお願いします。
第二騎士団の騎士たち約10名で結成した警ら隊が精霊神殿を中心に警らしていたが、最初に風の異変に気づいたのは、ブレンドレルに同行していたマロシュだった。
「ブレンドレルさん、風が重くなりました」
マロシュは下町の通りを吹き抜けていた夜風が、ふいに淀み、重くなるのを感じた。
湿った瘴気を含んだ空気が、じわじわと皮膚にまとわりつくような感触を伴って流れ込んできて、
「……止まれ」
ブレンドレルは、警らを担当する騎士たちに声をかける。
この頃、魔獣の奔流は第一騎士団と統括騎士団のいるあたりに集中していた。狭い通りの下町付近にまで入って来る魔獣は少なくなっていた。
だが、通りの先で、何かが動いたのをブレンドレルは見逃さなかった。
「まさか……」
携帯用のライトを向けた瞬間、影がうねった。
石畳の隙間から染み出るように、崩れかけた排水溝の蓋を押し上げるように、黒い肢が、一本、また一本と姿を現す。
「なんだ?……下から、来るぞ」
「この周囲には地下水路があります」
マロシュの声が終わる前に、
ザザザザッ――!!
水音と爪音が混じった不快な騒音が、一斉に通りを満たした。
魔獣の群れは、下町の地下を張り巡らせる下水網から湧き出してきたのだ。
スレイン。ザグルウルフ。それに混じって、見慣れない小型の魔獣――瘴気に歪められた獣じみた影。
下水路の出口だけではない。通りの奥、半壊した倉庫の裏口、瓦礫で塞がれていたはずの横路の裂け目。そこからも、同時に影が溢れ出してくる。
「魔獣の群れだ!」
ブレンドレルが警ら隊に向けて声を張り上げる。
「どうして、一斉に……まるで、統率されてるみたいだ」
マロシュの呟きに、
「ああ。何かに誘導されてるみたいだ」
ブレンドレルの声が、低くなる。
王城前広場にいる、魔獣を操るノクス・ドミヌスのことを、ブレンドレルはまだ知らない。だが本能的に恐ろしい存在がいることを感じていた。
魔獣たちは、無秩序に暴れてはいなかった。
視線も向けず、吠え声も最小限に抑えたまま、一直線に、精霊神殿のある方向へ進路を揃えている。
「神殿だ!」
ブレンドレルの言葉に、隊の空気が一気に張り詰めた。
精霊神殿には、中央統括神殿まで避難するのが困難だった子どもや老人をはじめ、逃げ場を失った避難民が集まっている。
「隊列を組め! 狭路で止める! 隊長、ブレンドレルです。下町の神殿に魔獣の群れが向かっています。応援願います」
隊の者に指示しながら、ブレンドレルは通信機でヤルナッハに応援を求めた。
『わかった。すぐに行く。それまで持ちこたえてくれ』
「聞いたか! 隊長たちが来るまで持ちこたえるんだ! マロシュ、神殿に行って内からのバリケードを強化させるんだ。俺が行くまで絶対に扉は開けるな」
「わかりました」
マロシュは下町の小さな精霊神殿に向けて走り出す。
それを見送ったブレンドレルの、
「――来るぞ!」
号令は短く、鋭い。その声が響くや否や、隊は迷いなく動いた。剣を抜く音が重なり、小型盾が一斉に構えられる。
下水路の出口を正面に据え、左右に二人ずつ。背後は神殿の石壁。逃げ道はないが、守るべき場所がある。
「前に出るな! 通すな!」
「数を減らす、足を狙え!」
最前列の騎士が一歩踏み出し、盾で初撃を受け止める。スレインの突進が鈍い衝撃となって盾にぶつかり、その瞬間、隣の騎士の剣が低く閃いた。
下水から這い上がったばかりの魔獣は、まだ体勢が整っていない。湿った石畳に足を取られ、脚を失った魔獣が重なり合って倒れる。
「押し返せ!」
盾で押し、剣で削る。一体を仕留めるより、前に出さないことを優先する戦い。
横から跳びかかろうとしたザグルウルフに対し、後列の騎士が短剣を投げ、目元を裂く。
続いて、弓矢が放たれる。
「右、増えるぞ!」
「神殿裏口、封じろ!」
瓦礫の隙間から現れた小型魔獣に、二人一組で対応する騎士たちが素早く位置をずらす。
一人が盾で受け、もう一人が体重を預けるように剣を突き入れる。
血と瘴気が混じり、空気が濁る。だが、誰一人として後退しない。
神殿の扉を背にした騎士が、息を荒くしながら呟く。
「……通させるかよ」
この場は、前線ではない。だが、ここを抜かれれば、精霊神殿に避難している人々はひとたまりもない。
「マロシュです! ここを開けてください!」
マロシュは精霊神殿の扉を叩いた。
やがて内から固められていたバリケードがどかされる音がして、扉が薄く開かれる。顔を見せたのはウジェーヌだった。
「マロシュさん、どうしたんです?」
「中に入れてください」
そう言うと、扉の隙間から体を滑り込ませると、マロシュは中を見渡した。
魔獣の気配に怯える人々が、礼拝堂の中心に身を寄せるようにして集まっていた。
「力に自信のある人は、外に面している扉と窓、壁に長椅子を移動させて頑丈なバリケードを作ってください。それができたら一ヶ所に集まって、その周りにもバリケードを築いてください。神殿長、他にバリケードに使えそうな家具はありますか?」
「食堂の椅子とテーブル、それに食器棚があります。二階の寝室のベッドと箪笥も使って」
マロシュの厳しい表情で現況を察したチドが言うと、避難民の中から数名の男性が名乗りをあげてバリケードを築くのを手伝った。
「子どもと女性を中心にして固まって、その場に座ってください」
人々の周囲にも長椅子のバリケードを作りながらマロシュが叫ぶ。その声は決して急かしていなかったが、急いで行動しなければならない切迫感は伝わってきた。
「くそ、数が多い!」
精霊神殿の外ではブレンドレルが剣を構えたまま叫んでいた。
その横では同僚の騎士が歯を食いしばり、盾でスレインを押し止めていた。
「神殿に近づけるな! 隊長たちが来るまで持ちこたえろ!」
その時、
「待たせたな!」
ヤルナッハが団員である騎士たちを率いて駆けつけた。
一瞬、ブレンドレルたちの気が緩んだ瞬間、
ギィィィィ……ッ!!
不快な、金属と骨を同時に引き裂くような音が、頭上から降ってきた。
警ら隊の騎士たちの頭上を飛び越えて一体のスレインが神殿の壁に突撃した。
ドォォン!!
石壁が砕け散り、スレインの体の半分が壁にめり込んだ。
精霊神殿の中から、避難していた住民たちの悲鳴があがった。
テュコはふよりんの背に立って、いつでも剣が抜けるように鞘に手をかけていた。
その目は、上空を飛ぶ数体のガルヴァの動きを追っている。
ふよりんの長い毛を掴んで背中に座り、眼下を眺めていたアシェルナオは、
「僕が……」
魔獣の跋扈する光景を見て、小さく呟く。
僕が、もっと早く来ていれば、被害はもっと少なくてよかったかもしれない。
アシェルナオが自責の念に苛まれた時、ふよりんが低く唸った。
その直後だった。
瘴気をまとった影が、空へ跳ね上がる。
上空を飛ぶガルヴァではなく、翼を持たぬ魔獣が、瓦礫を蹴り建物を踏み台にし、まるで獲物を射落とすかのように、空中のふよりんを狙ってきた。
「ナオ様、少し頭を低くしていてください」
テュコの声は、冷静だった。
アシェルナオの前に半歩進み、重心を落とす。
次の瞬間。
ふよりんが身を翻すと同時に、魔獣の爪が、空を裂いた。同時に振り上げられたテュコの剣が、風を切る。
鋭く、無駄のない一閃が魔獣の顎を空中で断つ。
断面から黒い霧が噴き上がるより早く、テュコは踏み込み、逆手に剣を返した。
「次!」
背後から迫っていたガルヴァを、振り返りもせずに斬る。
剣は魔獣の首元を正確に捉え、そのまま、闇を裂いて夜空へ弾き飛ばした。
落下していくガルヴァの残骸が、街路に消えていく。
「……すごい」
アシェルナオが、思わず息を呑む。
テュコの剣は、主を護るための剣だった。自分に一切の迷いを許さず、主の前に決して危険を通さない。
「ナオ様」
テュコは、他のガルヴァから目を離さずに言った。「今、ここにいらっしゃることが、すべてです」
アシェルナオは、はっとしてテュコを見た。
「ナオ様は、ナオ様にできる精一杯のことをなさっています。そのことに、早すぎるも遅すぎるもありません」
自分を信じてくれるテュコの言葉に、アシェルナオは胸が熱くなった。
アシェルナオにしても、心に巣くう恐怖をなだめすかして、弱い自分でもやれることをやるために来たのだ。
だから、自分なりに、できることをするんだ。
「ありがとう、テュコ」
アシェルナオは強い決意を持ってテュコを見上げた。
恐怖は、まだあった。王都の惨状に、胸が締め付けられた。
それでも。
自分を信じてくれるテュコがいるように、まだ自分にはやれることがあった。
頼もしいテュコに、アシェルナオはつかの間、満足げに微笑んだ。
※※※※※※※※※※※※※※※※
いつも、感想、エール、いいね、ありがとうございます。(。uωu))ペコリ
旅に出て、ついでに風邪を引いてしまいました。
体調不良の仕事始めが月曜なんて、なんて苦行……。
連載をはじめて、足掛け4年めです。3月で丸3年になります。
以前は書くのが楽しくて毎日更新していましたが、最近では辛いことが多いです。
楽しくなくて逃げることも多くなっていますよね……。
今年こそは完結すると思いますので、また楽しい気持ちで書けるように、完結できるように、応援いただけると嬉しいです。
よろしくお願いします。
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