そのステップは必要ですか?  ~精霊の愛し子は歌を歌って溺愛される~

一 ことり

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第4部

見かけはこわいが

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 ※モブエロあります。



 話は少し遡る。

 「できたな」

 重い足取りでルルは階段をあがる。

 「まだ改良すべき点が多いけど、大本の魔法陣はできた」

 同じく、疲れた足取りでエルは階段をあがる。

 この数日、睡眠時間を削って試行錯誤を繰り返し、やっと第一段階である魔法陣の構築を完成させたエルとルルは、疲れ切った重い体を引きずるように宿舎の階段をあがっていた。

 「あとはそれを魔石に刻んで、共鳴とか他の効果を組み込んで魔道具に仕上げるだけだ。それが大変だけどな」

 「でも大本ができた」

 エルがむきになるのは、今までの作業時間のほとんどを魔法陣の構築に費やしたからだった。

 「ああ。婚約式のお披露目から何日だ? 5日? 6日? それだけでよくできたよ。やっぱりエルは魔法陣の天才だな」

 「だろう? あとは魔道具の天才のルルの出番だな」

 お互いを褒めたところでようやく3階まで階段を上り切ったエルとルルは、運動不足と睡眠不足が相まって息が切れていた。

 「やってることはよくわからないが、最近のお前たちが頑張っていたことだけは認めるよ」

 エルとルルを魔法省まで迎えに行ったゴルドは、この任務で夜勤明けの勤務を終えたところだった。

 「じゃあ、おやすみ」

 そう言って2人を宿舎に送り届ける役目を遂行したゴルドが背中を向けると、

 「俺たち疲れてるんだ」

 「疲れてるけど脳だけ活性してるんだ」

 すかさずエルとルルが後ろから片方ずつ腕を取る。

 「なんだ?」

 「脳だけ活性してると眠れないんだよ」

 「ゴルドももう仕事は終わったんだろ?」

 そう言うとエルとルルはゴルドを自分たちの部屋に引きずりこむ。

 「おい、ちょっとは人の都合を聞け」

 ゴルドの声はエルとルルの耳には届いていなかった。
 




 「……いいんですか、副団長。団長自ら案内なんて……」

 団長のヤルナッハが愛し子とその侍従を先導していく後姿を見送りながら、騎士たちがニカイの周りに集まる。

 騎士たちが憂慮しているのは団長の手を煩わせること、ではなかった。

 「今日の双子の迎えはゴルドの担当じゃなかったか?」

 「ゴルドは夜勤明けで非番になるんだよな?」

 「双子の部屋の真下の団員から、ヤってる声がうるさいと苦情が出ていなかったか?」

 「双子とゴルドは、できているって噂だよな?」

 騎士たちは顔を寄せ合って小声で囁きあう。

 「団長は強いし、人望もあるんだが……任務のこと以外興味のない脳筋だからな……」

 その噂、というか事実を知っていたニカイは、ふぅっとため息を吐いて、

 「誰か、フォローのためにお供しろ」

 そう指示したが、自分がお供しようとは思わなかった。





 ゴルドの上に跨り、立派な体格に相応しい逞しい怒張を後孔にいっぱいに呑み込み、ルルは夢中で腰を振る。

 「あっあっ……んっんんぅ」

 軽く目を閉じて、自分を追い詰めるように腰を振るルルの口はだらしなく半開きになっていて、ひっきりなしに嬌声をあげていた。

 「ゆ、指……気持ち、いい……もっと、もっと突いて」

 エルはゴルドの口腔に自身の昂りを収め、温かな粘膜に包まれる悦びに震えていた。その後孔にはゴルドの指が3本侵入し、エルのいいところを激しく責めている。

 エルとルルの、2人分の寝台をあわせた広いシーツの上で、仰向けに横たわるゴルドの裸体の上にエルとルルの、同じく一糸まとわぬ裸体が、それぞれの快楽を追求して淫靡に動いている。

 「ゴルド、ゴルド……いい、すっごくいい……」

 絶頂に向けて歓喜の波に追い詰められるルルは、目の前にあるエルの背中に手を回す。

 「んぅっ……ルル、それ、だめ。あっあっ……もっ、イく……」

 その振動でゴルドの指がいいところを強く押して、エルは背中をのけぞらせる。

 口の中にエル自身を銜え込んでいるゴルドは言葉を発することができないが、イけ、とばかりに頬をへこませて吸い上げる。

 「あああっ、イ……くっ」

 「俺もイくっ……」

 3人の動きがのぼりつめるための同じ高まりに向かおうとした時、

 「エル、ルル、お客様だ」

 無遠慮にドアが開けられた。

 「え」

 「え」

 「フゴッ」

 寝台の上の3人の視線がドアに向かう。

 そこで3人が見たのはドアを大きく開け放ち、後ろにいるアシェルナオを振り向いているヤルナッハの後姿と、ヤルナッハに場所を譲られてドアの正面から自分たちの閨事情を目の当たりにして固まっているアシェルナオの姿だった。

 すぐに状況を理解したテュコが背後からアシェルナオの目を手で覆ったが、その前にルルの限界を迎えていたペニスから白濁した飛沫が吐き出されていた。





 気が付くとアシェルナオは見知らぬ広い部屋にいた。

 「あれ? ここ、どこだっけ?」

 自分の身に何が起きたのかわからないアシェルナオは、きょろきょろと部屋の中を見回す。

 その部屋には家具がなく、碧色の絨毯が敷き詰められているだけだった。

 こわくないよこわくないよ

 「ん?」

 アシェルナオの耳に部屋の外から響いてくる複数の男性の声が聞こえた。

 こわくないよこわくないよ

 その声はだんだんと大きくなり、それに伴って足音も大きくなった。

 「ん? ん?」

 不思議と恐怖心はなく、そばにテュコがいないことにも疑問を持つことなく、ただ声の正体を確かめたいと、アシェルナオは扉を見つめる。

 バタン、と扉が開き、ふくよかな男たちがなだれこんできた。

 男たちは全裸に近い姿で、顔つきは日本人。それも浮世絵で見るようなのっぺりとした顔つきだった。中には炭で全身を黒くした者もいる。

 こわくないよこわくないよ

 男たちは口々に呟くが、どう見ても全裸に近い表情の見えない男たちの行進は、怖かった。

 アシェルナオがあわあわしているうちに男たちは互いに密着するように絨毯に寝そべったりうずくまったりした。

 何が起きているのか、呆然とするアシェルナオの前に、肌色のトランクスのようなものを履いた男が歩み寄る。

 「こわくないよ。ちゃんと隠してるからね」

 男はアシェルナオに微笑みを向けると、集団から1人離れて絨毯に寝そべる男の横で右肘を突き出して寝そべった。



 ※※※※※※※※※※※※※※※※

 エール、いいね、ありがとうございます。
 ?
 なんのこと?
 というか、見ちゃいましたね、アシェルナオ。
 な、展開ですが、答え合わせは次回で。
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