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さん

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「ほんとうに この みちで あっているの?」
ともくんは いいました。もう さんじゅっぷん ちかくも あるいているのです。
「たぶん だいじょうぶだと おもうのですが」
びゃっこくんが すこし しんばいそうに いいました。
「あたりの ようすも むかしとは すっかり かわっていますからねえ」
「あれ? こんなところに でたよ」
ともくんは いいました。
いえと いえに かこまれて ちいさな たんぼが あらわれたのです。
たんぼでは ケロケロと カエルたちが ないています。
「たんぼ なんて まだ のこって いたんだなあ」
ともくんは いいました。
「まちがいありません。この ちずでも ここは たんぼに なっています。むかし このあたりは すべて たんぼ だったのでしょう」
びゃっこくんは いいました。
「このあたりは むかし かわしも とよばれていたみたいです。ちずに そう かいてありますから」
「かわしも?」
「かわの したの ほう という いみです。ちずには ここから みぎに まがる みちが かかれています」
ともくんたちは みちを みぎに まがりました。
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