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事件の幕開け、そしてマドンナとの接近
ネットでのコミュニティー
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家に帰り、家族と食事を食べる。我が家は父、母、俺、妹の4人家族だ。TVを見ながらたわいもない話をするのが恒例である。
「ねえ、お兄ちゃん。前田葵さんって知ってる?」
妹が唐突に前田の名前を出す。妹は中学3年生だ。どっかで接点でもできたのか?
「ああ、クラスメイトだよ。どうかしたのか?」
「そうなんだ。なんか、クラスの男子にお兄ちゃんの高校にすごい綺麗な人がいるって話していてね。それが前田葵さんって教えてもらったから、知ってるかなあと」
「ああ、なるほど。確かに人気だぞ。学校で知らない人はいないんじゃないか?」
中学校までその名が轟いているとは恐るべし前田だ。そしてどうやって中学生がその情報を入手したのか? 色々謎ではある。
「彼氏いるか知ってる?」
「いや、いないらしい。好きなタイプではない、って皆告白した人は断れるらしいぞ」
「そうなんだ。じゃあ智樹くんも可能性はあるかも……か。ありがとう」
頑張れ智樹くん。高校生が中学生に手を出すことはないだろうが、可能性はゼロではない。当たって砕けろだ。俺は知らない智樹くんに心の中でエールを送った。
ごちそうさま。俺はそう言い、皿を片付けると自分の部屋に戻った。ここからはゲームの時間である。我が家はゲームには厳しいので1日1時間しかできないのだが、20時から21時は毎日のようにゲームするようにしている。理由はゲーム友達と一緒に遊ぶためだ。
俺の趣味の一つにFPSゲームをすることがある。FPSとはキャラクター視点で操作するシューティングゲームのことであり、オンラインでチームを組んで対戦することができるゲームをよくプレイしている。
俺がログインすると、いつもプレイしているゲーム友達達がログインしているのを確認する。直接会ったことはないが、ゲームを通して仲良くなった友人達だ。男性も女性もおり、年齢も少し上の人から高校生までいる。が、詳細はわからない。個人を特定できるような話はしないことが暗黙のルールのため、キャラ名で呼び合うことが一般的だ。
「トオルさんこんばんはー」
「こんばんはー。遅くなりました。次から参戦しますね」
ボイスチャットで会話をしながらオンライン対戦をする。ダダダダ。敵を探し、見つけたら銃で攻撃する。こちらが攻撃されている時は逃亡し、敵を探す。単純作業だが奥が深いゲームだ。俺は対戦に没頭した。
2戦ほど終え、自然と休憩時間になる。大抵身近にあった事などを話す雑談会だ。新しいゲームをやったら面白かった、やあの映画良かったよ、なんていう会話をしている。
「トオルさん、今日ちょっと遅かったですね。なんかあったんですか?」
マミさんから尋ねられる。マミさんは年齢不詳の女性だが、声のトーンと話すエピソード的に年上社会人のお姉さんっぽい。ちょっと意見を求めてみるか。
「そうなんですよ。クラスメイトの女の子が盗撮されたようで、相談されていましてね。話していたら遅くなっちゃいました」
「盗撮かー。今っぽいね。私が高校生の時はスマホなんてなかったけど今なら簡単に盗撮できそうだもんね」
「そうなんですよ。誰がやったのか全くわからないので迷宮入りしそうです。盗撮の現行犯を抑えるしかなさそうで」
「そうねえ。私も一回盗撮されたから捕まえた事あるけど…… 明らかに怪しい動きをしている人だったなあ。電車に乗ってたんだけど、そんなに混んでいないのに距離が近くてね。でなんだろうと思ってふと足元を見たら、そいつの足先に小さい穴が空いていて、レンズがあるのを見つけたわけ。捕まえて駅員に引き渡したら、靴先に超小型カメラを仕込んでいたのがわかったわ」
「そんなことあるんですね。怖いなあ」
「盗撮の常習犯だったらしくてこれで3回目の逮捕だとか聞いたわ。そういう写真じゃないと興奮しなくなるんだって。トオルさんはそんな人になったらダメだよ」
「僕は大丈夫ですよ。そういう趣味はないですよ」
「超小型カメラか。今はすごいらしいね。ボールペンに仕込むなんてこともあるらしいよ。スパイの世界だね」
会話に参加したのはAKIRAさんだ。この人も社会人な雰囲気を出している。頼れるお兄さんである。
「スマホ以外も気をつけないといけないんですね。警戒範囲が広がるなあ」
「まあ、でも流石に何か怪しい動作はするんじゃないか?流石に小さいカメラもずっと写真撮影しっぱなしできるほど優れてはいないだろう」
「ええ、私が捕まえた犯人はスマホのアプリで撮影ボタンを押していたらしいわ。スマホに写真を連携したいたらしいけど、盗撮写真がいっぱいスマホから出てきて逮捕というわけ」
「まあ、そのうち脳波を読み取って撮影できるような機材が出るかもしれないけど、現時点では何かしらのアクションは必要だろうね。そう考えると監視しやすいかもね」
「ありがとうございます。そうですね、とりあえず周囲を警戒するようにします」
「なんなら一回盗撮してみたら? 盗撮犯の気持ちがわかるかもよ」
「それバレたら犯罪者じゃないすか。退学になりたくないっすよ」
「ふふふ。どんな盗撮をする気なのよ」
「ねえ、お兄ちゃん。前田葵さんって知ってる?」
妹が唐突に前田の名前を出す。妹は中学3年生だ。どっかで接点でもできたのか?
「ああ、クラスメイトだよ。どうかしたのか?」
「そうなんだ。なんか、クラスの男子にお兄ちゃんの高校にすごい綺麗な人がいるって話していてね。それが前田葵さんって教えてもらったから、知ってるかなあと」
「ああ、なるほど。確かに人気だぞ。学校で知らない人はいないんじゃないか?」
中学校までその名が轟いているとは恐るべし前田だ。そしてどうやって中学生がその情報を入手したのか? 色々謎ではある。
「彼氏いるか知ってる?」
「いや、いないらしい。好きなタイプではない、って皆告白した人は断れるらしいぞ」
「そうなんだ。じゃあ智樹くんも可能性はあるかも……か。ありがとう」
頑張れ智樹くん。高校生が中学生に手を出すことはないだろうが、可能性はゼロではない。当たって砕けろだ。俺は知らない智樹くんに心の中でエールを送った。
ごちそうさま。俺はそう言い、皿を片付けると自分の部屋に戻った。ここからはゲームの時間である。我が家はゲームには厳しいので1日1時間しかできないのだが、20時から21時は毎日のようにゲームするようにしている。理由はゲーム友達と一緒に遊ぶためだ。
俺の趣味の一つにFPSゲームをすることがある。FPSとはキャラクター視点で操作するシューティングゲームのことであり、オンラインでチームを組んで対戦することができるゲームをよくプレイしている。
俺がログインすると、いつもプレイしているゲーム友達達がログインしているのを確認する。直接会ったことはないが、ゲームを通して仲良くなった友人達だ。男性も女性もおり、年齢も少し上の人から高校生までいる。が、詳細はわからない。個人を特定できるような話はしないことが暗黙のルールのため、キャラ名で呼び合うことが一般的だ。
「トオルさんこんばんはー」
「こんばんはー。遅くなりました。次から参戦しますね」
ボイスチャットで会話をしながらオンライン対戦をする。ダダダダ。敵を探し、見つけたら銃で攻撃する。こちらが攻撃されている時は逃亡し、敵を探す。単純作業だが奥が深いゲームだ。俺は対戦に没頭した。
2戦ほど終え、自然と休憩時間になる。大抵身近にあった事などを話す雑談会だ。新しいゲームをやったら面白かった、やあの映画良かったよ、なんていう会話をしている。
「トオルさん、今日ちょっと遅かったですね。なんかあったんですか?」
マミさんから尋ねられる。マミさんは年齢不詳の女性だが、声のトーンと話すエピソード的に年上社会人のお姉さんっぽい。ちょっと意見を求めてみるか。
「そうなんですよ。クラスメイトの女の子が盗撮されたようで、相談されていましてね。話していたら遅くなっちゃいました」
「盗撮かー。今っぽいね。私が高校生の時はスマホなんてなかったけど今なら簡単に盗撮できそうだもんね」
「そうなんですよ。誰がやったのか全くわからないので迷宮入りしそうです。盗撮の現行犯を抑えるしかなさそうで」
「そうねえ。私も一回盗撮されたから捕まえた事あるけど…… 明らかに怪しい動きをしている人だったなあ。電車に乗ってたんだけど、そんなに混んでいないのに距離が近くてね。でなんだろうと思ってふと足元を見たら、そいつの足先に小さい穴が空いていて、レンズがあるのを見つけたわけ。捕まえて駅員に引き渡したら、靴先に超小型カメラを仕込んでいたのがわかったわ」
「そんなことあるんですね。怖いなあ」
「盗撮の常習犯だったらしくてこれで3回目の逮捕だとか聞いたわ。そういう写真じゃないと興奮しなくなるんだって。トオルさんはそんな人になったらダメだよ」
「僕は大丈夫ですよ。そういう趣味はないですよ」
「超小型カメラか。今はすごいらしいね。ボールペンに仕込むなんてこともあるらしいよ。スパイの世界だね」
会話に参加したのはAKIRAさんだ。この人も社会人な雰囲気を出している。頼れるお兄さんである。
「スマホ以外も気をつけないといけないんですね。警戒範囲が広がるなあ」
「まあ、でも流石に何か怪しい動作はするんじゃないか?流石に小さいカメラもずっと写真撮影しっぱなしできるほど優れてはいないだろう」
「ええ、私が捕まえた犯人はスマホのアプリで撮影ボタンを押していたらしいわ。スマホに写真を連携したいたらしいけど、盗撮写真がいっぱいスマホから出てきて逮捕というわけ」
「まあ、そのうち脳波を読み取って撮影できるような機材が出るかもしれないけど、現時点では何かしらのアクションは必要だろうね。そう考えると監視しやすいかもね」
「ありがとうございます。そうですね、とりあえず周囲を警戒するようにします」
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