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アルバ視点
生まれた時から全てが揃っていた。愛以外の全てが。
私は今は亡き国王を祖父に持ち、一応王位継承権すらある由緒正しい公爵家コルフィオ家の嫡男として生まれた。
日々の勉学や魔術の授業は世間的には辛いものらしかったが、私はそうではなかった。言われたことは直ぐに出来るようになったし、寧ろやらされて出来ないことなんてなかった。
周りはそんな俺をいつしか神童と崇め、媚びを売るようになった。心底気持ち悪かった。きっと彼らが私を大切にするのは自分の保身のためだろう。当たり前ではあるその事がいつしか私の中で大きな枷となっていた。
コルフィオ・アルバは愛されない子
コルフィオ家とその周りの貴族の体のいい道具
そう自虐をしてどうにか保っていた。
(きっと私のことを愛してくれる人はいない。どんなに素晴らしい令嬢でも金と権力には屈し、私をそういう目で見てくる)
そんなふうに思っていたある日、カユル山でトラブルがあった。
エディシャル学園の生徒が同校の生徒に無理矢理酒を飲ませていたのだ。
エディシャル学園の時期生徒会長として、生徒の不祥事は見逃せない。私が通っている間にこの学園の評価を落としてはいけない。
そんな自己的な考えで被害者の生徒を助けに行った。
生徒たちを無理やり引き離し、説得を試みる。しかし、加害者の生徒はなんとあのフランシス・ムゲンだったのだ。自分の力に溺れ、他人を加害することを厭わない人間。私はさっきの自分の考えも棚に上げて真剣に怒っていた。
こいつにはどのように指導するべきか考えいる時に被害者生徒から話しかけられる。助けられたことへの感謝の言葉だろう。それもあのコルフィオ家の子息に。
この生徒はどんなゴマすりをするのか。半分聞いていなかったが、その中で聞こえたのはフランシス・ムゲンを庇う言葉だった。
意味が分からない。君はムゲンに加害されていたんだよ?なんでそんなやつを庇うの?私の言葉を何度も否定するのでつい聞いてしまった。
しかし、彼の口から出てきた言葉はやはり予想外のもので……
(自分のせいで大切な人に誤解されたくない……か…)
そんな考えをするやつは初めてだった。自分は被害を被ったのにその時でさえ、相手を庇おうとする。そんなやつは。
不意にムゲンが羨ましくなった。こんなに想ってくれる友人がいるなんて。
酒で酔い、意識が朦朧になっているその時でさえ、庇ってくれる友人が私にはいただろうか?
……そうか…奪えばいいのか。こいつから。彼を。
それから徹底的に彼、リョウのことを調べ尽くした。すると…
「あいつらは恋人同士だったのか…。」
ありえないと思っていた可能性にショックを受ける。が、直ぐに思い返す。
私にあんな恋人ができるだろうか?
きっと私の恋人になる人は私の権力や財力を狙う家の人間だろう。
でもリョウを恋人にすれば?
私はあのリョウからの愛情を私だけが受けることができるのではないか?
そう考えた時のわたしの顔はきっと歪んでいた。
生まれた時から全てが揃っていた。愛以外の全てが。
私は今は亡き国王を祖父に持ち、一応王位継承権すらある由緒正しい公爵家コルフィオ家の嫡男として生まれた。
日々の勉学や魔術の授業は世間的には辛いものらしかったが、私はそうではなかった。言われたことは直ぐに出来るようになったし、寧ろやらされて出来ないことなんてなかった。
周りはそんな俺をいつしか神童と崇め、媚びを売るようになった。心底気持ち悪かった。きっと彼らが私を大切にするのは自分の保身のためだろう。当たり前ではあるその事がいつしか私の中で大きな枷となっていた。
コルフィオ・アルバは愛されない子
コルフィオ家とその周りの貴族の体のいい道具
そう自虐をしてどうにか保っていた。
(きっと私のことを愛してくれる人はいない。どんなに素晴らしい令嬢でも金と権力には屈し、私をそういう目で見てくる)
そんなふうに思っていたある日、カユル山でトラブルがあった。
エディシャル学園の生徒が同校の生徒に無理矢理酒を飲ませていたのだ。
エディシャル学園の時期生徒会長として、生徒の不祥事は見逃せない。私が通っている間にこの学園の評価を落としてはいけない。
そんな自己的な考えで被害者の生徒を助けに行った。
生徒たちを無理やり引き離し、説得を試みる。しかし、加害者の生徒はなんとあのフランシス・ムゲンだったのだ。自分の力に溺れ、他人を加害することを厭わない人間。私はさっきの自分の考えも棚に上げて真剣に怒っていた。
こいつにはどのように指導するべきか考えいる時に被害者生徒から話しかけられる。助けられたことへの感謝の言葉だろう。それもあのコルフィオ家の子息に。
この生徒はどんなゴマすりをするのか。半分聞いていなかったが、その中で聞こえたのはフランシス・ムゲンを庇う言葉だった。
意味が分からない。君はムゲンに加害されていたんだよ?なんでそんなやつを庇うの?私の言葉を何度も否定するのでつい聞いてしまった。
しかし、彼の口から出てきた言葉はやはり予想外のもので……
(自分のせいで大切な人に誤解されたくない……か…)
そんな考えをするやつは初めてだった。自分は被害を被ったのにその時でさえ、相手を庇おうとする。そんなやつは。
不意にムゲンが羨ましくなった。こんなに想ってくれる友人がいるなんて。
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それから徹底的に彼、リョウのことを調べ尽くした。すると…
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