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初めての夜は甘く過ぎゆく 1/3
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【Side マリ】
「奥様。今宵よりお部屋を移っていただく事になります」
「……え?」
*
今日は本当に忙しく大変な一日だったが。
それ以上に楽しく幸せな一日だった。
私たちはあの後ルージュが取れているとサラにちょっぴり怒られたものの、それ以外は特に問題なく、無事に式を挙げることができた。
王宮では、両陛下だけでなく、リュカ殿下やルイーズ陛下にまで祝いの言葉をいただけて。屋敷でのパーティーでは、父が私に抱きつきながら号泣し、自身も涙を浮かべた母が父を慰め、ユーゴはアレク様と楽しそうに話をしていた。
アンナも父たちと一緒に来てくれて、私を祝ってくれた後には、サラやソフィたちと何やらとても盛り上がっていた。
そして、夜の気配が漂い始め、パーティーもお開きとなった後のこと。
私たちは一度離れ、それぞれの私室で軽く着替えた後にダイニングへと移り、二人で今日の話をしながら夕食を食べた。
その夕食も終わり、少しゆっくりしているとサラに呼ばれて。アレク様と離れダイニングを後にすると「お部屋へと参りましょう」と言われたので、いつものように私室へと向かおうとしたのだが、そこでサラに呼び止められたのだった。
――奥様と呼ばれ、そう言って案内されたのは屋敷の奥。アレク様の私室から一つ部屋を挟んだところにある部屋だった。
前の部屋と同じパステルイエローと白を基調としたその部屋は広く、今はカーテンがかかっていて外の様子は分からないが、そのカーテンと窓の大きさから日中は明るい部屋なのだろうなと思われた。
天蓋がついた十分に大きいベッドに、ドレッサー、テーブルとそれを挟むように置かれた二人掛けソファが二脚置かれていて、前の部屋で使い慣れていた物と大方同じような感じである。強いて違う点を挙げるなら、部屋が広くなった分、窓際にもテーブルセットが追加で置いてある事ぐらいだろう。
そして壁には扉が四つあり、その内三つはそれぞれバスルーム、トイレ、衣装部屋へと続いていたのだが……。
「……サラ、あの扉は? 隣の部屋に続いているもののようだけど……」
「ふふふ。えーっと、それは後で説明いたしますわ。今日は天気が良くて少し暑い日でしたから、汗をかかれているのではないですか? 準備はできておりますので、先にお風呂にいたしましょう?」
「……まぁ、たしかに。では、そうするわ」
扉の謎に少しハテナを浮かべつつ、サラに促されるまま、とりあえずと私はお風呂へ入るために服を脱ぎ始めた。
*
「では、私はこれで下がらせていただきますね。あとは奥様お一人で、そちらの扉から隣のお部屋へと行かれてくださいませ」
「……隣の……部屋」
「はい。『旦那様と奥様の主寝室』でございますね。あ、あと、明日の朝からは呼ばれてから参りますので、起きられましたらお呼び下さいませ。……では、失礼致します」
そう言って部屋の照明の明度をギリギリまで落とし、ニッコリと微笑みながら部屋を出て行くサラを、私は引き留めることもできずに見送った。
あれから私はお風呂に入り、サラから念入りに全身を洗われた。そして、湯船にもゆっくり浸からせてもらい疲れをとった後は、「うーん、やはり香りは控えめにしましょうか」と謎に言われながらこれまた念入りにマッサージをされたのだった。
お湯に浸かりながら、あの扉はもしかして……、とは思っていたのだが、それを考え出してしまったら何かが爆発しそうで。
だからせっかく考えないようにしていたのに、マッサージの後に両側を紐で結ぶタイプの白い総レースのショーツを渡され、胸元が大きく開いたちょっぴりスケスケの白いネグリジェを着せられて。
髪を念入りに梳かしながら「ふふふ。レースたっぷりで可愛いけど、スケスケでセクシーです。奥様によくお似合いですよ。脱がせやすいタイプだから旦那様でも大丈夫だと思います」と言われたら、考えずにはいられなくて、恥ずかしくてどうにかなりそうだった。
(……そりゃ、そうよね……)
私はこの屋敷の主の妻となったのだ。いくら用意された私室にベッドがあるからといって、毎晩使う為のものではないのだろう。
(……前世とは違ってピカピカに体を磨くことができた事と、ガウンを羽織る許可が出た事は救いだわね)
前世ではただの一般的な女子大生で、エステにも行った経験もなかったが。こちらの世界では、それこそ幼い頃から、足の爪先から髪の毛一本に至るまで自身でも念入りに磨き、更にアンナやサラにも磨いてもらってきたのだ。見られて恥ずかしい箇所はない。
……が、しかし。
それとこれとは全くもって別問題。
(うぅ……緊張するぅ……)
薄暗くなった部屋で一人。緊張で震える胸を宥めながら、隣の主寝室に続く扉を前にして、ノックをする手を上げたり、踏ん切りがつかずに下げたり、を数度繰り返す。
(ううー……!! ええい! ままよ!)
コンコンッ。
そして、とうとう覚悟を決めて鳴らしたノック。
「………………」
だが、返ってきたのは静寂だけだった。
(……あれ? ……あ、そうか。アレク様が既に隣にいるとは限らないんだわ)
主寝室の更に隣はアレク様の私室になっていた筈だ。
まだそっちの私室にいて、主寝室にはいないのかもしれない。
(先に入って待っていた方がいいのかしら? ……え、それもちょっと恥ずか…… ガチャ 「ひゃあぁ!」
一人悶々と考えていると、急に扉が開いて驚いた。
主寝室の明かりが、少し目に眩しい。
顔を上げると、肩にタオルを掛けたアレク様と目が合った。
「……ノックした?」
「は、はいっ」
「すまない。髪を乾かしていて聞こえなかった。と言うか、ここはマリの部屋でもあるんだから、ノックなんてせずに入ってきていいのに」
そう言うアレク様の髪は、たしかにまだ少し湿っている。
(う、わ、ぁ……)
黒いズボンに白いシャツを羽織っただけというラフな格好。シャツの隙間から見える鍛え上げられた体に、お風呂あがり特有のふわりと漂う石鹸の香り。それら全てが艶かしくて、その壮絶な色気を前に一瞬頭が真っ白になる。
「あ、ご、ごめんなさいっ。えと、あのっ、……っ?! きゃ!」
それでも、邪魔したことを慌てて謝り、続く言葉を探す途中。急に抱き寄せられたかと思えばそのまま抱き上げられ、扉を閉められたかと思えば、主寝室の明かりを落とされた。
私を抱えたままズンズンと歩き出すアレク様。
その、急な展開にアレク様の首にしがみつきながらプチパニックに陥っていると、ピタリとその歩みが止まり。
……そして優しく下された先はもちろんベッドで。
暗い部屋の中、少し開けられた窓から月明かりが筋になって差し込み、カーテンがふわりと風で揺れているのが視界の端に見えた。
「……っ……アレク様っ」
ベッドの端に座らされた後、私はなんかもうどうしていいのか分からずにアレク様を目で追いながら固まっていた。
ベッドサイドの照明だけが小さく灯され、ゆっくりとアレク様が隣に座ったところで、堪らず声をかける。
「……なに?」
そう聞き返してくるアレク様のシャツを、私は握り締めた。
「あ、の、私、初めてで……っ。閨事についてはたしかに少し勉強してはいるんですけれど。……前も、経験なくて。あのっ、だから私、上手くできるか分か……、」
緊張に呑まれ途切れ途切れの早口で喋る途中、頬に触れた指先の感触に言葉が切れる。唇を結べば、アレク様がフッと微笑んだ。
「…………」
「マリ、緊張してる?」
「……は、ぃ」
私が目を逸らしてそう答えると、ふわりとアレク様の腕が私を囲った。
そのアレク様の、いつもより少し高めに感じられる体温と、ほのかな石鹸の香りに胸の高鳴りが加速して、私は無意識にアレク様の背中をキュッと握る。
「……私も初めてで、緊張してる」
「……うそ」
「嘘なものか。私が女嫌いって噂されていたのだって知っているだろう?」
「知っていますが……。でも、だって、キスだって上手くて。今だって慣れてらっしゃる感じ……。もしかして、前世では……」
「ははっ。……智也も童貞だったよ。たしかに涼に色々吹き込まれたりしていたし、こっちでも王族として閨事について学んだが。……これでもいっぱいいっぱいなんだ。心臓がドキドキして破裂しそう」
アレク様はそう言うと、体を少し離して私の手を取り、彼の胸へと当てさせた。
手のひらに感じる早い鼓動と、熱い体。
鍛え上げられた美しいそれには、滑らかな肌の中にいく筋かの怪我の跡があるのが見える。
――思わず、それを、指先でなぞった。
「……ッッ……」
「すみませんっ、痛かったですか?」
皮膚が少し盛り上がっている程度で、古い傷跡のように見えたが。
なぞった瞬間にアレク様の体がビクリと震え、息を飲んだように感じたので、慌てて手を離した。
「いや、大丈夫だが。…………無自覚か?」
「……え?」
「マリ。これでももう既にギリギリなんだ。……手加減してくれ」
「あの……? ひゃ!」
急に視界に映る景色が変わる。
「優しくするよう努めるが、先に謝っておこう。……ここまで待ったんだ。私はもう最後まで止めるつもりはない。……すまないね」
ベッドサイドの照明だけが僅かに光を放つ、薄暗い部屋の中。
私を組み敷き、肩のタオルを外しながらそう言うアレク様の瞳が射るように私を見つめていて。
その強い視線に、私の心臓がドクリと跳ねた。
「奥様。今宵よりお部屋を移っていただく事になります」
「……え?」
*
今日は本当に忙しく大変な一日だったが。
それ以上に楽しく幸せな一日だった。
私たちはあの後ルージュが取れているとサラにちょっぴり怒られたものの、それ以外は特に問題なく、無事に式を挙げることができた。
王宮では、両陛下だけでなく、リュカ殿下やルイーズ陛下にまで祝いの言葉をいただけて。屋敷でのパーティーでは、父が私に抱きつきながら号泣し、自身も涙を浮かべた母が父を慰め、ユーゴはアレク様と楽しそうに話をしていた。
アンナも父たちと一緒に来てくれて、私を祝ってくれた後には、サラやソフィたちと何やらとても盛り上がっていた。
そして、夜の気配が漂い始め、パーティーもお開きとなった後のこと。
私たちは一度離れ、それぞれの私室で軽く着替えた後にダイニングへと移り、二人で今日の話をしながら夕食を食べた。
その夕食も終わり、少しゆっくりしているとサラに呼ばれて。アレク様と離れダイニングを後にすると「お部屋へと参りましょう」と言われたので、いつものように私室へと向かおうとしたのだが、そこでサラに呼び止められたのだった。
――奥様と呼ばれ、そう言って案内されたのは屋敷の奥。アレク様の私室から一つ部屋を挟んだところにある部屋だった。
前の部屋と同じパステルイエローと白を基調としたその部屋は広く、今はカーテンがかかっていて外の様子は分からないが、そのカーテンと窓の大きさから日中は明るい部屋なのだろうなと思われた。
天蓋がついた十分に大きいベッドに、ドレッサー、テーブルとそれを挟むように置かれた二人掛けソファが二脚置かれていて、前の部屋で使い慣れていた物と大方同じような感じである。強いて違う点を挙げるなら、部屋が広くなった分、窓際にもテーブルセットが追加で置いてある事ぐらいだろう。
そして壁には扉が四つあり、その内三つはそれぞれバスルーム、トイレ、衣装部屋へと続いていたのだが……。
「……サラ、あの扉は? 隣の部屋に続いているもののようだけど……」
「ふふふ。えーっと、それは後で説明いたしますわ。今日は天気が良くて少し暑い日でしたから、汗をかかれているのではないですか? 準備はできておりますので、先にお風呂にいたしましょう?」
「……まぁ、たしかに。では、そうするわ」
扉の謎に少しハテナを浮かべつつ、サラに促されるまま、とりあえずと私はお風呂へ入るために服を脱ぎ始めた。
*
「では、私はこれで下がらせていただきますね。あとは奥様お一人で、そちらの扉から隣のお部屋へと行かれてくださいませ」
「……隣の……部屋」
「はい。『旦那様と奥様の主寝室』でございますね。あ、あと、明日の朝からは呼ばれてから参りますので、起きられましたらお呼び下さいませ。……では、失礼致します」
そう言って部屋の照明の明度をギリギリまで落とし、ニッコリと微笑みながら部屋を出て行くサラを、私は引き留めることもできずに見送った。
あれから私はお風呂に入り、サラから念入りに全身を洗われた。そして、湯船にもゆっくり浸からせてもらい疲れをとった後は、「うーん、やはり香りは控えめにしましょうか」と謎に言われながらこれまた念入りにマッサージをされたのだった。
お湯に浸かりながら、あの扉はもしかして……、とは思っていたのだが、それを考え出してしまったら何かが爆発しそうで。
だからせっかく考えないようにしていたのに、マッサージの後に両側を紐で結ぶタイプの白い総レースのショーツを渡され、胸元が大きく開いたちょっぴりスケスケの白いネグリジェを着せられて。
髪を念入りに梳かしながら「ふふふ。レースたっぷりで可愛いけど、スケスケでセクシーです。奥様によくお似合いですよ。脱がせやすいタイプだから旦那様でも大丈夫だと思います」と言われたら、考えずにはいられなくて、恥ずかしくてどうにかなりそうだった。
(……そりゃ、そうよね……)
私はこの屋敷の主の妻となったのだ。いくら用意された私室にベッドがあるからといって、毎晩使う為のものではないのだろう。
(……前世とは違ってピカピカに体を磨くことができた事と、ガウンを羽織る許可が出た事は救いだわね)
前世ではただの一般的な女子大生で、エステにも行った経験もなかったが。こちらの世界では、それこそ幼い頃から、足の爪先から髪の毛一本に至るまで自身でも念入りに磨き、更にアンナやサラにも磨いてもらってきたのだ。見られて恥ずかしい箇所はない。
……が、しかし。
それとこれとは全くもって別問題。
(うぅ……緊張するぅ……)
薄暗くなった部屋で一人。緊張で震える胸を宥めながら、隣の主寝室に続く扉を前にして、ノックをする手を上げたり、踏ん切りがつかずに下げたり、を数度繰り返す。
(ううー……!! ええい! ままよ!)
コンコンッ。
そして、とうとう覚悟を決めて鳴らしたノック。
「………………」
だが、返ってきたのは静寂だけだった。
(……あれ? ……あ、そうか。アレク様が既に隣にいるとは限らないんだわ)
主寝室の更に隣はアレク様の私室になっていた筈だ。
まだそっちの私室にいて、主寝室にはいないのかもしれない。
(先に入って待っていた方がいいのかしら? ……え、それもちょっと恥ずか…… ガチャ 「ひゃあぁ!」
一人悶々と考えていると、急に扉が開いて驚いた。
主寝室の明かりが、少し目に眩しい。
顔を上げると、肩にタオルを掛けたアレク様と目が合った。
「……ノックした?」
「は、はいっ」
「すまない。髪を乾かしていて聞こえなかった。と言うか、ここはマリの部屋でもあるんだから、ノックなんてせずに入ってきていいのに」
そう言うアレク様の髪は、たしかにまだ少し湿っている。
(う、わ、ぁ……)
黒いズボンに白いシャツを羽織っただけというラフな格好。シャツの隙間から見える鍛え上げられた体に、お風呂あがり特有のふわりと漂う石鹸の香り。それら全てが艶かしくて、その壮絶な色気を前に一瞬頭が真っ白になる。
「あ、ご、ごめんなさいっ。えと、あのっ、……っ?! きゃ!」
それでも、邪魔したことを慌てて謝り、続く言葉を探す途中。急に抱き寄せられたかと思えばそのまま抱き上げられ、扉を閉められたかと思えば、主寝室の明かりを落とされた。
私を抱えたままズンズンと歩き出すアレク様。
その、急な展開にアレク様の首にしがみつきながらプチパニックに陥っていると、ピタリとその歩みが止まり。
……そして優しく下された先はもちろんベッドで。
暗い部屋の中、少し開けられた窓から月明かりが筋になって差し込み、カーテンがふわりと風で揺れているのが視界の端に見えた。
「……っ……アレク様っ」
ベッドの端に座らされた後、私はなんかもうどうしていいのか分からずにアレク様を目で追いながら固まっていた。
ベッドサイドの照明だけが小さく灯され、ゆっくりとアレク様が隣に座ったところで、堪らず声をかける。
「……なに?」
そう聞き返してくるアレク様のシャツを、私は握り締めた。
「あ、の、私、初めてで……っ。閨事についてはたしかに少し勉強してはいるんですけれど。……前も、経験なくて。あのっ、だから私、上手くできるか分か……、」
緊張に呑まれ途切れ途切れの早口で喋る途中、頬に触れた指先の感触に言葉が切れる。唇を結べば、アレク様がフッと微笑んだ。
「…………」
「マリ、緊張してる?」
「……は、ぃ」
私が目を逸らしてそう答えると、ふわりとアレク様の腕が私を囲った。
そのアレク様の、いつもより少し高めに感じられる体温と、ほのかな石鹸の香りに胸の高鳴りが加速して、私は無意識にアレク様の背中をキュッと握る。
「……私も初めてで、緊張してる」
「……うそ」
「嘘なものか。私が女嫌いって噂されていたのだって知っているだろう?」
「知っていますが……。でも、だって、キスだって上手くて。今だって慣れてらっしゃる感じ……。もしかして、前世では……」
「ははっ。……智也も童貞だったよ。たしかに涼に色々吹き込まれたりしていたし、こっちでも王族として閨事について学んだが。……これでもいっぱいいっぱいなんだ。心臓がドキドキして破裂しそう」
アレク様はそう言うと、体を少し離して私の手を取り、彼の胸へと当てさせた。
手のひらに感じる早い鼓動と、熱い体。
鍛え上げられた美しいそれには、滑らかな肌の中にいく筋かの怪我の跡があるのが見える。
――思わず、それを、指先でなぞった。
「……ッッ……」
「すみませんっ、痛かったですか?」
皮膚が少し盛り上がっている程度で、古い傷跡のように見えたが。
なぞった瞬間にアレク様の体がビクリと震え、息を飲んだように感じたので、慌てて手を離した。
「いや、大丈夫だが。…………無自覚か?」
「……え?」
「マリ。これでももう既にギリギリなんだ。……手加減してくれ」
「あの……? ひゃ!」
急に視界に映る景色が変わる。
「優しくするよう努めるが、先に謝っておこう。……ここまで待ったんだ。私はもう最後まで止めるつもりはない。……すまないね」
ベッドサイドの照明だけが僅かに光を放つ、薄暗い部屋の中。
私を組み敷き、肩のタオルを外しながらそう言うアレク様の瞳が射るように私を見つめていて。
その強い視線に、私の心臓がドクリと跳ねた。
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