双子の姉弟は強すぎます

天藤 深綺

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過去の記憶③

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 優衣姉は手を胸ポケットから2枚の写真を取り出し、私に見せてきた。

「1枚目が貴方達両親で2枚目が2人が7剣神として表彰された時のやつよ」

 確かにお父さんお母さんの写っているし、私と優ちゃんが写っている。でも親2人の写真はどちらも遺影のような感じがした。でもなんでだ。2人は海外にいるはずなのに。

「彩香、気づいたと思うけどそれは両親共に遺影なのよ」
「ウソよ!だってこの前だって手紙が送られてきたわ!」
「それは私達上のものが渡したものだ」
「嘘だ、嘘だ!」

 私は何度も否定した。だって何度も連絡だってしていたもん。絶対違うもん!

「貴方達両親を使って騙してどうするのよ…仕方ないわね、クロノス映像を出してちょうだい。」
「了解しました。映像出ます」

 すると、私の前にはお葬式の映像が流れた。そこで行われたものは、紛れもなくお父さんお母さんの式だった。
え、本当なの…今までの手紙は?
優衣姉達は私と優ちゃんを騙していたの?

「これで分かった?貴方達両親はもういないの。じゃあ次の映像を見て」
「まだ、なにかあるの…」
「そうよ、次は優希を苦しめ無いための覚悟を決めてもらうため。そして彩香の失った記憶と力を取り戻すのよ」

 そう言って新たな映像が写し出された。
写っていたのは、私が少しだけ頭によぎった優ちゃんの後ろ姿だった。
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