双子の姉弟は強すぎます

天藤 深綺

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試合までの日々⑤

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 木下君の影から青いローブを着た男が現れた。なんだあの男は?

「さすがに、この男の力じゃアレを倒すのは無理だな」
「木下君に何をしたんだ!」
「ん?体を借りてただけだ。それよりお前は三年前の奴で合ってるな」

 三年前?何のことだ?

「まさか覚えてないのか?困ったな…」
「三年前ってなんの事なんだ?」
「仕方ない、三年前ある街が大火事で燃えた事件は知ってるか?」
「それは知ってる。大火事が突然発生し住んでいた人口が半分になった事だろ?」
「そう。あれはお前ともう一人女の子が一緒に青の教団と戦っていて発生したんだ」
「僕が女の子と一緒に戦っていた?
何かの間違いだろ。その日は彩姉と買い物に行っていたんだ」
「記憶が変わってるようだな。俺はお前にこの傷をつけられたんだがな」

そう言いながらローブの下から胴体を見せてきた。
そこには大きなバツの傷が後になっていた。
僕が本当にやったのか?

「まぁ覚えてないなら仕方ないな、あの方の仇討ちで来たからどちらにしろ殺すのは変わりない。力が無いなら好都合だ」

 そう言って魔法が飛んできた。

「やばい!フレイムナイト防げ!」

 僕はフレイムナイトで全ての魔法を防いだ。だけど防ぎきった代償にフレイムナイトは消滅した。魔力切れかな…

「もう少し遊びたかったが魔力切れではどうしようもない。これで終わりだ、元大魔道師」

 そう言って僕に魔法を放ってきた。
これはもう防げないや、咲希はちゃんと帰れたかな…彩姉に最後は会いたかった。

「まだ諦めるのは早いよ優希」
「優衣姉!?」

 優衣姉の声がし目の前では壁が現れ、僕は助かった。
更に目の前に羽織を着た、見慣れた背中が現れた。
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