双子の姉弟は強すぎます

天藤 深綺

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試合までの日々⑰

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 私は優くんの家からの帰り道に今後どうするのかな~と考え込んでた。
私自身がなにかする訳では無いけど、優くんとは、なるべく近くに居ることは心がけよう。
何の為に強くなったか分からないからね。
さて、私にも付いたボディガードはどんな人なのかな?
私は歩きながら周囲に気を配り気配を探ってみた。なるほど、優衣姉さんが扱う人材なだけあって上手く隠せてる。
でも、ちょっと魔力が滲み出てるのが分かるね。ちゃんと顔を見ておきたいから背後に回ってみよ。

「インビジブル」

 私は路地に入った瞬間に透明魔法を使った。
そこから一瞬で距離を詰める魔法を使う。

「ファーストステップ」

この魔法を使うと体に負担がかかるんだけど、負荷にならなくなるまで練習を積み重ねてるから今じゃ気にして無いんだよね。

「今晩はそこのボディガードさん」
「うっ!?貴様何故その魔法が使える!」
「それは内緒です。優くんが記憶を取り戻したら明かしますよ」
「そんなの信じられるか!
これは司令に報告する!」
「それは困るよ、君殺られたいの?」

 私はつい昔の癖が出てしまった。
脅されると、何でもやってしまう。
ボディガードさんは降参と言うように両手を上げたのでそれ以上はしなかった。

「私はただ、どんな人が優くんを守ってるか知りたかったの。でもあなた達が居るということは、きっと優くんにはあの姉妹が付いちゃったのか~」
「私達が分かるのですか!?」
「まぁね、これも内緒だからね」
「分かりました。ですが、司令から任務を言われてるので完了するまでは続行させてもらいます。」
「うん。よろしくね」

 私は昔いた部隊の友人の事を思い出しながら了解をした。あの姉妹が今の優くん見たらどうなるのかな~
ちょっと面白そうだけど、なんかやだな…
私はボディガードの子が闇に紛れるのを感じてから家に帰る道を再び歩き出した。
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