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序章
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私がその道を歩み出したのは去年のゴールデンウィークが終わりを迎え、蒸し暑くなる一歩手前頃だったろうか?
そのアプリを知ってから私のネット交流は更に広範囲のモノとなった。振り返ると様々な事があったように思う。
ある人物とは出会い、ある人物とは別れ、また新たな交流の渦へと私は沈んでいく。
──私の名は陰猫(改)。
この話の体験者であり、観測する者であり、いつだって第三者であり、置いていかれる存在である。
幻想の夢の次に見た世界で次にVの世界に想いを馳せ、電脳の海の底で底辺の世界を漂う趣味の範疇で活動するライバーであり、ネット小説家であり、アナログイラストに鉛筆を走らせる作家である全てが中途半端で止まってしまったしがない存在である。
これはそんな私のささやかな思い出の一つ。
夢見た世界から切り離され、また夢を見て、更に深い電脳の海を彷徨ってVライバーとしてガワを残した私のメモリーである。
これは誰かに届くかも知れないし、私だけの秘密になるかも知れないちょっと特殊な思い出である。
桜が咲いては散るようにその芽もまた息吹くだろう。
そして、これは私のいまの意志が存在していた事を残す為の準備の一つ。
電脳の海に沈殿する屍となる前に綴っておきたかった思い出の整理。
そう。全ては小説に始まり、幻想を描き、電脳の世界を漂い、再び小説に到着する。
私の長い長い遠回りな道は最終的にまたネット小説という概念に戻るらしい。
私の文は願いであり、祈りであり、贖罪だったのかも知れないだろう。
今更、筆を取る事に意味があるかは私にも解らない。
ただ、私の長い長い道のりの折り返しに再び、文字起こしをする行為には何かしらの意味があるのだろう。
──とある有名な漫画のキャラクターは言った。
「そこに背景があり、リアルがある」と──。
そうであるのならば、現実にも仮想にも存在があり、その全てが私の存在そのものを作る糧になると言うのなら私は私の語れる範囲で語ろう。
私の体験したVライバーという世界に新たな夢を見た時のその話を。
私がその存在を知ったのは動画広告のPRである。なんていう事はない。理由は単純である。
書籍でVライバーという存在に興味を持ち、実際にその体験を話に私が抱いた理想の物語を作ろうとしたからである。
概念としてはそれは半分成功した。残り半分は理想と現実のギャップの失敗談であり、私自身がVライバーという存在の虜になった事である。まさに木乃伊取りが木乃伊になって帰ってきたのである。
私の体験した世界は美しくも残酷であったが、先程も言ったが、私はいつだって残される側である。
私に残されたのは電脳世界の楽しかった記憶と最後は唯一の個として去って行く存在を見送る事である。
先に断っておくが、これは私の体験談であり、特定の誰かの存在を公にするつもりはない。
あくまでも私が個人的に配信を通じて体験し、私が感じた事を話したいと思う。
物語は私の体験であり、それに関係したり、想定がされないように関わってきた人物などは敢えて明言したりなどはする気もない。
去って行った人物も残された人物もただ、先へと進んで行くのみである。
私がここで振り返ったのは、ここが人生の折り返しであるが故の──恐らくだが、天命だったのだろう。
とある読者から言われた続きを読みたいと言われたから、私は再び筆を取った。ただ、それだけである。
故に1人でも読者がいるのであるのならば、私は綴ろうと思い、再び戻って来たのである。
私はいつだって世界の傍観者である。今回もたまたま、そうなっただけ。
観測履歴に興味を持った人間からこそ、私は私の存在証明をし、ここに記す。再び、誰かが私の作品を見て心動かされ、続きを読みたいと思うならばと思い、私は私が存在した事を証明するのみである。
いまも昔も自分の存在から自分の物語を探求するのが私である。そこはいまでも変わらない軸線である。
媚びず、自身を偽らないからこそ、到達した私にのみが出来る物語を再び紡ぐ為に……。
その先に誰が存在し、何に到達するかは定かではないが、少なくとも私がこうやって筆を取るのは一つの節目なのは間違いない。
長々と語っしまったが、中身は変わらない。
人生の折り返しで味を失ったガムを味わうようにこの私が紡いだ記録を読んで欲しい。ただ、それだけが私に赦された贖罪方法だっただけの事である。
そのアプリを知ってから私のネット交流は更に広範囲のモノとなった。振り返ると様々な事があったように思う。
ある人物とは出会い、ある人物とは別れ、また新たな交流の渦へと私は沈んでいく。
──私の名は陰猫(改)。
この話の体験者であり、観測する者であり、いつだって第三者であり、置いていかれる存在である。
幻想の夢の次に見た世界で次にVの世界に想いを馳せ、電脳の海の底で底辺の世界を漂う趣味の範疇で活動するライバーであり、ネット小説家であり、アナログイラストに鉛筆を走らせる作家である全てが中途半端で止まってしまったしがない存在である。
これはそんな私のささやかな思い出の一つ。
夢見た世界から切り離され、また夢を見て、更に深い電脳の海を彷徨ってVライバーとしてガワを残した私のメモリーである。
これは誰かに届くかも知れないし、私だけの秘密になるかも知れないちょっと特殊な思い出である。
桜が咲いては散るようにその芽もまた息吹くだろう。
そして、これは私のいまの意志が存在していた事を残す為の準備の一つ。
電脳の海に沈殿する屍となる前に綴っておきたかった思い出の整理。
そう。全ては小説に始まり、幻想を描き、電脳の世界を漂い、再び小説に到着する。
私の長い長い遠回りな道は最終的にまたネット小説という概念に戻るらしい。
私の文は願いであり、祈りであり、贖罪だったのかも知れないだろう。
今更、筆を取る事に意味があるかは私にも解らない。
ただ、私の長い長い道のりの折り返しに再び、文字起こしをする行為には何かしらの意味があるのだろう。
──とある有名な漫画のキャラクターは言った。
「そこに背景があり、リアルがある」と──。
そうであるのならば、現実にも仮想にも存在があり、その全てが私の存在そのものを作る糧になると言うのなら私は私の語れる範囲で語ろう。
私の体験したVライバーという世界に新たな夢を見た時のその話を。
私がその存在を知ったのは動画広告のPRである。なんていう事はない。理由は単純である。
書籍でVライバーという存在に興味を持ち、実際にその体験を話に私が抱いた理想の物語を作ろうとしたからである。
概念としてはそれは半分成功した。残り半分は理想と現実のギャップの失敗談であり、私自身がVライバーという存在の虜になった事である。まさに木乃伊取りが木乃伊になって帰ってきたのである。
私の体験した世界は美しくも残酷であったが、先程も言ったが、私はいつだって残される側である。
私に残されたのは電脳世界の楽しかった記憶と最後は唯一の個として去って行く存在を見送る事である。
先に断っておくが、これは私の体験談であり、特定の誰かの存在を公にするつもりはない。
あくまでも私が個人的に配信を通じて体験し、私が感じた事を話したいと思う。
物語は私の体験であり、それに関係したり、想定がされないように関わってきた人物などは敢えて明言したりなどはする気もない。
去って行った人物も残された人物もただ、先へと進んで行くのみである。
私がここで振り返ったのは、ここが人生の折り返しであるが故の──恐らくだが、天命だったのだろう。
とある読者から言われた続きを読みたいと言われたから、私は再び筆を取った。ただ、それだけである。
故に1人でも読者がいるのであるのならば、私は綴ろうと思い、再び戻って来たのである。
私はいつだって世界の傍観者である。今回もたまたま、そうなっただけ。
観測履歴に興味を持った人間からこそ、私は私の存在証明をし、ここに記す。再び、誰かが私の作品を見て心動かされ、続きを読みたいと思うならばと思い、私は私が存在した事を証明するのみである。
いまも昔も自分の存在から自分の物語を探求するのが私である。そこはいまでも変わらない軸線である。
媚びず、自身を偽らないからこそ、到達した私にのみが出来る物語を再び紡ぐ為に……。
その先に誰が存在し、何に到達するかは定かではないが、少なくとも私がこうやって筆を取るのは一つの節目なのは間違いない。
長々と語っしまったが、中身は変わらない。
人生の折り返しで味を失ったガムを味わうようにこの私が紡いだ記録を読んで欲しい。ただ、それだけが私に赦された贖罪方法だっただけの事である。
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