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終わりのための旅
満たない心
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食事を終え、皆で手分けをして食器を片付けた。
片付けが終わると、俺は少女と並んで腰を下ろした。
少女は食事の満足感もあってか、次第に瞼が重くなり、俺もそれにつられた。
少しの睡眠後、久しぶりにシャワーを浴びさせてもらった。
その後は寝室に案内され、布団を用意してもらった。
俺は横になる。
部屋の外では少女と老婆が楽しそうに話している。
先程の仮眠で、目が冴えているのだろう。
俺は天井をジッと見つめた。
真っ暗な寝室。
不意に、あの光景を思い出す。
あの住処。
天井から下がったロープの光景。
周りに良い人たちがいても、住処が快適でも満たされない何かがある。
静かに涙が流れた。
だが逆に、俺の目的への決意はより固くなった。
翌朝、俺は目を覚ました。
横になりながら状況を整理する。
なぜならここには、多くの人間を殺した“人間”がいる可能性がある。
昨日は旅の疲れと、人間らしい暖かさに感覚が麻痺していた。
以前の俺なら、この状況で睡眠など取っている場合ではなかった。
無事に朝を迎えれたので良かったが、緩みすぎている。
ここを早く出発するべきか。
もう少しだけ滞在するか。
だが、少女は長旅で確実に疲れている。
答えを出すのが難しい。
「もう少し、休憩してから行くのはどうですか?」
老婆が静かに、そう言った。
その視線は、少女を向いている。
俺は返事をせず、少し考え込んだ。
休ませた方がいい。それは間違いない。
もう俺だけの旅ではない。全員の視点から次の選択を選ばなくてはならない。
だが頭の片隅から離れない。
多くの人間を殺した存在。
しばらく迷った末、俺は老夫婦を見た。
「、、、ちなみに」
「昨日、生存者がいるかを探していた時に」
「犯人らしき人物の手がかりは、何も見つかりませんでしたか?」
老夫婦は一度、顔を見合わせてから、
「何もなかったですね、、、」
そう答えた。
そもそも、なぜこの老夫婦はこの状況で余裕があるのだろうか。
警戒をしていないわけではないだろうが、焦りや怯えは感じない。
もちろん、家族を失ったことに無感情でもない。
もちろん、冷静に考えれば滞在もありだ。
この街は確かに危険だが、それ以上の対価もある。
食料。
水。
複数の拠点。
俺は一度、深く息を吸った。
最大限の警戒を続ける。
夜は交代で見張る。
不用意に住処を出ない。
それを条件に。
「もう少し、ここに滞在します」
そう決断した。
少女の表情が、少し明るくなった気がした。
この決断をしたことに少し、前向きになれた。
その日は老人と二人で辺りを見回った。
ついでに資材と食料の回収。
見るたびにその資材・食料の豊富さに驚かされる。
この街でこのまま何も起きなければ、少女を老夫婦に任せて俺だけ出るべきかもしれない。
旅の目的を老夫婦に伝えれば、きっと納得してくれると思う。
もちろん、優しい二人だ。一度は止められるだろうが。
よく考えれば、少女と老夫婦を連れて行く必要はないのだ。
流れでこうなっている。
この楽園を捨ててまで、乗せるべき流れではない。
片付けが終わると、俺は少女と並んで腰を下ろした。
少女は食事の満足感もあってか、次第に瞼が重くなり、俺もそれにつられた。
少しの睡眠後、久しぶりにシャワーを浴びさせてもらった。
その後は寝室に案内され、布団を用意してもらった。
俺は横になる。
部屋の外では少女と老婆が楽しそうに話している。
先程の仮眠で、目が冴えているのだろう。
俺は天井をジッと見つめた。
真っ暗な寝室。
不意に、あの光景を思い出す。
あの住処。
天井から下がったロープの光景。
周りに良い人たちがいても、住処が快適でも満たされない何かがある。
静かに涙が流れた。
だが逆に、俺の目的への決意はより固くなった。
翌朝、俺は目を覚ました。
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なぜならここには、多くの人間を殺した“人間”がいる可能性がある。
昨日は旅の疲れと、人間らしい暖かさに感覚が麻痺していた。
以前の俺なら、この状況で睡眠など取っている場合ではなかった。
無事に朝を迎えれたので良かったが、緩みすぎている。
ここを早く出発するべきか。
もう少しだけ滞在するか。
だが、少女は長旅で確実に疲れている。
答えを出すのが難しい。
「もう少し、休憩してから行くのはどうですか?」
老婆が静かに、そう言った。
その視線は、少女を向いている。
俺は返事をせず、少し考え込んだ。
休ませた方がいい。それは間違いない。
もう俺だけの旅ではない。全員の視点から次の選択を選ばなくてはならない。
だが頭の片隅から離れない。
多くの人間を殺した存在。
しばらく迷った末、俺は老夫婦を見た。
「、、、ちなみに」
「昨日、生存者がいるかを探していた時に」
「犯人らしき人物の手がかりは、何も見つかりませんでしたか?」
老夫婦は一度、顔を見合わせてから、
「何もなかったですね、、、」
そう答えた。
そもそも、なぜこの老夫婦はこの状況で余裕があるのだろうか。
警戒をしていないわけではないだろうが、焦りや怯えは感じない。
もちろん、家族を失ったことに無感情でもない。
もちろん、冷静に考えれば滞在もありだ。
この街は確かに危険だが、それ以上の対価もある。
食料。
水。
複数の拠点。
俺は一度、深く息を吸った。
最大限の警戒を続ける。
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不用意に住処を出ない。
それを条件に。
「もう少し、ここに滞在します」
そう決断した。
少女の表情が、少し明るくなった気がした。
この決断をしたことに少し、前向きになれた。
その日は老人と二人で辺りを見回った。
ついでに資材と食料の回収。
見るたびにその資材・食料の豊富さに驚かされる。
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旅の目的を老夫婦に伝えれば、きっと納得してくれると思う。
もちろん、優しい二人だ。一度は止められるだろうが。
よく考えれば、少女と老夫婦を連れて行く必要はないのだ。
流れでこうなっている。
この楽園を捨ててまで、乗せるべき流れではない。
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