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第7話 あなたの役に立ちたい
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またぼろぼろと泣き出したアニーシャを見て「ほら見ろっ」とかんかんに怒るトム。さすがのロイドも焦った。
「聖女様?あー、ごめん。やっぱ言い過ぎた。いや、別に酷いことするつもりはないから。嫌だったら断ってくれていいし。面倒見るなら腕が立つ女の冒険者がいいのか。いや、ガサツな奴しかいねぇな。なんなら、王都に慣れるまでお勧めの宿屋を紹介しても……」
「アニーシャって、呼んでください」
「は?」
「アニーシャって、呼んでください」
「ああ。アニーシャ?」
「はい。私はロイド様のおそばがいいです。他の人は嫌。それに……ロイド様がこのギルドで一番腕が立つのではないですか?」
アニーシャの言葉にロイドは少し面食らい、ぶはっと吹き出した。
「ははは。さすが歴戦を生き抜いた聖女様。俺たちの実力なんてお見通しか。んじゃ、今日からよろしく、アニーシャ」
「よろしくお願いします。ロイド様」
微笑み合う二人をますます冷めた目で見るトム。ロイドはこう見えて冒険者ギルド一の腕利き冒険者だ。荒くれ脳筋揃いの冒険者ギルドの中で目立って賢いから事務仕事もやらせているが、一度剣を握らせると、右に出るものはいない。
冒険者ギルドの誇る最後の砦。人類の希望。なんてのは少し大袈裟かもしれないが、少なくとも、王都の民はロイドを英雄視している。そのうち本当に勇者の称号を得るかもしれない程には。
「勇者ロイドと大聖女アニーシャ様か。お似合いじゃねぇか」
トムの言葉にロイドは心底嫌そうな顔をしたが、アニーシャは顔を真っ赤にしてうずくまった。その顔を見ていると、なんとなく胸が疼くロイド。
懐かしいような。切ないような。
「はは。らしくねぇな。よし!そうと決まれば早速働いて貰うからなっ!働かざる者食うべからずだっ」
「は、はいっ!頑張りますっ!」
「おい!ちったぁ休ませてやれっ!鬼かっ!」
「聖女様?あー、ごめん。やっぱ言い過ぎた。いや、別に酷いことするつもりはないから。嫌だったら断ってくれていいし。面倒見るなら腕が立つ女の冒険者がいいのか。いや、ガサツな奴しかいねぇな。なんなら、王都に慣れるまでお勧めの宿屋を紹介しても……」
「アニーシャって、呼んでください」
「は?」
「アニーシャって、呼んでください」
「ああ。アニーシャ?」
「はい。私はロイド様のおそばがいいです。他の人は嫌。それに……ロイド様がこのギルドで一番腕が立つのではないですか?」
アニーシャの言葉にロイドは少し面食らい、ぶはっと吹き出した。
「ははは。さすが歴戦を生き抜いた聖女様。俺たちの実力なんてお見通しか。んじゃ、今日からよろしく、アニーシャ」
「よろしくお願いします。ロイド様」
微笑み合う二人をますます冷めた目で見るトム。ロイドはこう見えて冒険者ギルド一の腕利き冒険者だ。荒くれ脳筋揃いの冒険者ギルドの中で目立って賢いから事務仕事もやらせているが、一度剣を握らせると、右に出るものはいない。
冒険者ギルドの誇る最後の砦。人類の希望。なんてのは少し大袈裟かもしれないが、少なくとも、王都の民はロイドを英雄視している。そのうち本当に勇者の称号を得るかもしれない程には。
「勇者ロイドと大聖女アニーシャ様か。お似合いじゃねぇか」
トムの言葉にロイドは心底嫌そうな顔をしたが、アニーシャは顔を真っ赤にしてうずくまった。その顔を見ていると、なんとなく胸が疼くロイド。
懐かしいような。切ないような。
「はは。らしくねぇな。よし!そうと決まれば早速働いて貰うからなっ!働かざる者食うべからずだっ」
「は、はいっ!頑張りますっ!」
「おい!ちったぁ休ませてやれっ!鬼かっ!」
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