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島の人たちがみんな優しくてほんとに来て良かったです!
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俺は大学の長い休みを利用して東南アジアの小さな島に来ていた。
大学にいる間に一度は海外旅行で、観光客向けじゃない、現地の人と直接触れ合えるようなそんな刺激を求めて。
ここは日本人はほとんど来たことがないようだが、気候も食事もなんとなく自分に合っていて、なんだか昔から住んでいたかのような気がしている。
物価も安いし、食べ物は香辛料がちょっときついから現地食3食連続は厳しいけど、顔馴染みになった食堂のおばさんは俺用に香辛料を薄めにしてくれてる。
水も水道水はそのまま飲めないから基本ミネラルウォーターだ。日本の何気ない普通の生活が心底ありがたいものだったということが気づける。それもまた旅の醍醐味だと思う。
何度も言うが、この島はほんとにいいところだ。
一番気に入っているのは、この島の人たちがとにかく俺に優しいことだ。
この島にきて間もない時もこの島の住人がすぐに俺についてきてくれて、あれこれと手取り足取り教えてくれた。
最初は詐欺か何かだと思って、ずいぶん俺は警戒していたけれど、何も取らないし逆に色々くれる。
よっぽど日本人が珍しいんだろうな。
珍しいからきっと珍獣扱いで、大切に保護?されているんじゃなかろうか。
言葉はまだあまりわからないのが残念なところだけど、それでも名詞くらいはわかるようになってきたんだ。
魚とか、肉とか…。
人のいい島の人たちの中でも一番仲がいいのは、今年18歳らしいロンという少年だ。
島に来た時最初に俺に色々と手取り足取り教えてくれたのもロン。
島の中でも一番に大きい家(なんと高床式!)に住んでいて、大きい畑も持ってるし家畜もたくさん飼ってる。
そのロンはこの島に来た俺が宿泊する場所に困っていると、その日のうちに自分の家に泊まらせてくれた。
その上朝と晩の食事まで出してくれるんだ。最近は家畜の世話を手伝ったら、ロンがすごく喜んでたな。
それとこの島のいいところはまだある。夜ぐっすり眠れることだ。
日本にいた頃は日が登る頃にならないと眠れないことも多かったけど、この島ではほんとによく眠れる。
なんたって夕飯食べたあと三十分もしないで眠くなっちゃう!
次の日に起きたらめっちゃ爽快で、多分日本にいた時より健康体なんじゃなかろうか。
ただなんだかいつも申し訳ない気もしてる。
だってロンより先に寝て、俺が起きた時にはもうロンは仕事をしてるんだ。
「申し訳ない」って日本語で謝った時にも、ロンはなぜかすごく喜んでたな。
自分より年下の子にあまりに親切にしてもらってなんだか申し訳ない…。
それにロンってなんだか人懐っこくて、うちの犬になんだか似てるんだよ。
ここ最近なんだかこの集落の人たちが忙しなく動いている。
忙しそうだけど、みんな笑顔で動いていて、より俺に親切にしてくれるようになった。
この集落の男たちほど体力がない俺は、なぜか女の子たちと一緒に衣装の作成を手伝っている。
ここの男たちはほんとにたくましい。
畑仕事に漁業、畜産を日々の糧としているから、きっと体力がないと生きていけないんだと思う。
中でもロンは細マッチョのイケメンで、褐色の肌に笑顔がめっちゃ似合う。
きっと俺が女の子だったら惚れてただろうな…。
ところでなんでこの衣装俺にサイズ合わせてるんだ?
なんだかヤバいことになってきてる気がする…。
昨晩集落の広場のところで、この前一生懸命女の子たちと作った衣装をなぜか俺が着て、村の長老みたいな人の前でロンと儀式?みたいのをした。
といっても大きな焚き火の周りで、一緒に辿々しく踊っただけなんだけど…。
その後俺とロンが2人で並んで座った前には、すごく豪華な料理や果物が並んでいた。
やたらロンにあ~んされるし。これいくらなんでも親切がすぎるでしょ!?
え? まさかね? 1週間後には俺帰るんだけど、歓迎会とかお別れ会とかだよね?
ヤバいヤバいヤバい!
俺のこと絶対女の子だと思ってるよ!
いやいやいや、ありえないでしょ! いくら俺が日本人特有の童顔で、160cmの髭も生えない22歳だとしても!
それになんで夕飯食べたらいつもあんなに眠くなるのかと思ったら、あの中に絶対薬物みたいなの入ってるんじゃないかって気がついた!
親切にしてくれたのも嫁が来たと思っていたからなのか…。
あ~ヤバい。男ってバレるのも、俺が年上なのも、日本に彼女がいるのもバレたらヤバい。
なんとか誤魔化して、この集落から逃げることはできないだろうか。
いやだめだ。この島から出る船もロンの家族しか持っていないんだった…。
色々悩んで悩んだ挙句、ロンにとりあえず俺は男だってことを伝えることにした。
いくらなんでも股に付いてるもの見たら、流石に気づくだろ。
あれ? 全然動揺してない? え?え? なんでそんな興奮した顔して寝床に押し倒すんですか?
え~~~?
ま、まあロンも優しいし、この島好きだからいっか。
流されやすく、断るのが苦手な日本人オブ日本人の俺は、抱きついてくるロンを突き放すことはできなかった。
大学にいる間に一度は海外旅行で、観光客向けじゃない、現地の人と直接触れ合えるようなそんな刺激を求めて。
ここは日本人はほとんど来たことがないようだが、気候も食事もなんとなく自分に合っていて、なんだか昔から住んでいたかのような気がしている。
物価も安いし、食べ物は香辛料がちょっときついから現地食3食連続は厳しいけど、顔馴染みになった食堂のおばさんは俺用に香辛料を薄めにしてくれてる。
水も水道水はそのまま飲めないから基本ミネラルウォーターだ。日本の何気ない普通の生活が心底ありがたいものだったということが気づける。それもまた旅の醍醐味だと思う。
何度も言うが、この島はほんとにいいところだ。
一番気に入っているのは、この島の人たちがとにかく俺に優しいことだ。
この島にきて間もない時もこの島の住人がすぐに俺についてきてくれて、あれこれと手取り足取り教えてくれた。
最初は詐欺か何かだと思って、ずいぶん俺は警戒していたけれど、何も取らないし逆に色々くれる。
よっぽど日本人が珍しいんだろうな。
珍しいからきっと珍獣扱いで、大切に保護?されているんじゃなかろうか。
言葉はまだあまりわからないのが残念なところだけど、それでも名詞くらいはわかるようになってきたんだ。
魚とか、肉とか…。
人のいい島の人たちの中でも一番仲がいいのは、今年18歳らしいロンという少年だ。
島に来た時最初に俺に色々と手取り足取り教えてくれたのもロン。
島の中でも一番に大きい家(なんと高床式!)に住んでいて、大きい畑も持ってるし家畜もたくさん飼ってる。
そのロンはこの島に来た俺が宿泊する場所に困っていると、その日のうちに自分の家に泊まらせてくれた。
その上朝と晩の食事まで出してくれるんだ。最近は家畜の世話を手伝ったら、ロンがすごく喜んでたな。
それとこの島のいいところはまだある。夜ぐっすり眠れることだ。
日本にいた頃は日が登る頃にならないと眠れないことも多かったけど、この島ではほんとによく眠れる。
なんたって夕飯食べたあと三十分もしないで眠くなっちゃう!
次の日に起きたらめっちゃ爽快で、多分日本にいた時より健康体なんじゃなかろうか。
ただなんだかいつも申し訳ない気もしてる。
だってロンより先に寝て、俺が起きた時にはもうロンは仕事をしてるんだ。
「申し訳ない」って日本語で謝った時にも、ロンはなぜかすごく喜んでたな。
自分より年下の子にあまりに親切にしてもらってなんだか申し訳ない…。
それにロンってなんだか人懐っこくて、うちの犬になんだか似てるんだよ。
ここ最近なんだかこの集落の人たちが忙しなく動いている。
忙しそうだけど、みんな笑顔で動いていて、より俺に親切にしてくれるようになった。
この集落の男たちほど体力がない俺は、なぜか女の子たちと一緒に衣装の作成を手伝っている。
ここの男たちはほんとにたくましい。
畑仕事に漁業、畜産を日々の糧としているから、きっと体力がないと生きていけないんだと思う。
中でもロンは細マッチョのイケメンで、褐色の肌に笑顔がめっちゃ似合う。
きっと俺が女の子だったら惚れてただろうな…。
ところでなんでこの衣装俺にサイズ合わせてるんだ?
なんだかヤバいことになってきてる気がする…。
昨晩集落の広場のところで、この前一生懸命女の子たちと作った衣装をなぜか俺が着て、村の長老みたいな人の前でロンと儀式?みたいのをした。
といっても大きな焚き火の周りで、一緒に辿々しく踊っただけなんだけど…。
その後俺とロンが2人で並んで座った前には、すごく豪華な料理や果物が並んでいた。
やたらロンにあ~んされるし。これいくらなんでも親切がすぎるでしょ!?
え? まさかね? 1週間後には俺帰るんだけど、歓迎会とかお別れ会とかだよね?
ヤバいヤバいヤバい!
俺のこと絶対女の子だと思ってるよ!
いやいやいや、ありえないでしょ! いくら俺が日本人特有の童顔で、160cmの髭も生えない22歳だとしても!
それになんで夕飯食べたらいつもあんなに眠くなるのかと思ったら、あの中に絶対薬物みたいなの入ってるんじゃないかって気がついた!
親切にしてくれたのも嫁が来たと思っていたからなのか…。
あ~ヤバい。男ってバレるのも、俺が年上なのも、日本に彼女がいるのもバレたらヤバい。
なんとか誤魔化して、この集落から逃げることはできないだろうか。
いやだめだ。この島から出る船もロンの家族しか持っていないんだった…。
色々悩んで悩んだ挙句、ロンにとりあえず俺は男だってことを伝えることにした。
いくらなんでも股に付いてるもの見たら、流石に気づくだろ。
あれ? 全然動揺してない? え?え? なんでそんな興奮した顔して寝床に押し倒すんですか?
え~~~?
ま、まあロンも優しいし、この島好きだからいっか。
流されやすく、断るのが苦手な日本人オブ日本人の俺は、抱きついてくるロンを突き放すことはできなかった。
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