僕の初恋

阿月怜

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合宿にてーanotherー

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こんにちは。初めまして。
俺は佐倉 優、高校2年生だ。テニス部所属。

テニス部では2年生が部活紹介をするという謎のルールがあって、今年の部活紹介は俺がすることになった。


そして、クラブ部会の日
今年の新入部員を見渡して、俺は1人のやつに目を引かれた。

そいつは、神崎  奏斗。
色白で、華奢で、萌え袖が似合いそうな可愛い系の顔で、いかにも運動部とは縁がなさそうなやつ。


なんでこんなこと言うかって?

俺はあいつに恋をした。
いわゆる、一目惚れってやつ?
俺自身、自分がゲイだなんて思ってなかった。でも、好きなっちまったんだから仕方ない。


でも、多分あいつはノンケだ。俺がどんなに好きになったって届かない。でも、少しでも近くにいたくて、テニス初心者のあいつにテニスを1から10まで教えた。


そして、迎えた夏合宿。
奇跡が起きた。あいつと同じ部屋に泊まることになったんだ。しかも、2人部屋。
俺は神様に心の底から感謝したよ。


そんな感じで始まった夏合宿。
去年と同じくたくさん練習して1日目終了。

夕飯を食べて、風呂に入って、あいつと一緒に部屋に帰ると、あいつはすぐにベッドに倒れこんだ。

「疲れたか?」

わかってはいたが聞いてみた。

「は、はぃ・・・」

あいつはびっくりしたのか普段より高い声だった。
なんだよ、可愛いかよ。普段ですら可愛いのにさらに可愛くならないでくれ。心臓がもたねぇだろ。

「あはは、初めての合宿だもんな。まぁ、ゆっくり休んで明日からも頑張ろうな。」

平静を装い言う。

「は、はい・・・」

「疲れたんだろ?寝るか、おやすみ」

やばい、これ以上この可愛いやつと話したりしてたら襲いたくなる。

「おやすみなさい・・・」

寝れないだろうなぁとは思ってたけど、俺自身も疲れていたからかすぐに寝むった。


そんなこんなで、何事も起きず10日目を迎えた。
あいつ以外は。


あいつが練習中に足首をひねって歩けなくなってしまったのだ。

それを見て心臓が止まるかと思った。
思わず、あいつをお姫様抱っこで運んじまった。

・・・あいつ軽かったな

っとまぁ、それは置いといて。


その日の夜中、俺はなぜか目が覚めた。
寝返りを打って目を開けると月明かりに照らされたあいつの寝顔が視界に入った。


無防備な可愛い幼い寝顔に、息を飲んだ。


俺は起き上がってあいつの寝ているベッドに腰掛けて頭を撫でた。


「せ、先輩・・・?」

起こしてしまったらしい。

「あ、悪い、起こした・・・?」

「い、いえ・・・」

・・・戸惑ってるの、可愛いすぎかよ。

「・・・悪い」

「・・・!」

俺はあいつに抱きついた。
あいつが驚いているのを感じる。

「先輩・・・」

しばらくすると、少し戸惑いながらも抱き返してきた。

・・・これって、もしかして、こいつもなのか・・・?
てか、拒絶されてないし、抱き返してきたし、いけるんじゃ・・・?
よし・・・

「・・・っ・・・奏斗、好きだって言ったら、引くか?」

言っちまった・・・

「!・・・僕も、好きです・・・!///」

「・・・良かったぁ・・・」

返事を聞いて思わずそう言ってしまった。
・・・ずっと我慢してたし、いいかな・・・
ちょっと早いかな・・・

「・・・じゃあ、キス、してもいい・・・?///」

「は、はい・・・!///」

顔を近づけてキスをする。
こいつの唇、柔けぇな・・・

「・・・起こして、ごめんな」

「いえ、気にしないでください・・・」

「・・・じゃあ、おやすみ」

優しく頭を撫でる

「・・・はい、おやすみなさい」

その後はなにもなく、合宿が終わった。
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