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2強引な王子様が現れた。
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シンヤはリューイとたっぷり遊んで、風呂に入って、本を読んだりカイルに話し相手になっもらって、暇潰し後にブライアンの帰りを待つ。
身の回りの世話も家事もカイルがやってくれるし、基本的に暇である。
カイルいわく普通ならやるべき事はあるのだが、ブライアンがシンヤを溺愛するあまり、怪我をしたら大変だから、何もさせるなとわざわざ言いつけているらしい。
――それにしても、つまらないなあ。
シンヤは与えられた広すぎる自室で椅子に腰掛けて、さわやかな果実の香りがする紅茶を飲み、焼き菓子を堪能しながらも不満が募る。
陰キャ性質はいまだに治らず、閉じこもるのは慣れたものだが、いくらなんでもブライアンはやりすぎではと思う。
――ブライアン様は、俺が覚悟を決めるまで手を出さないって言ってくれてるけど。
夜は一緒に眠っており、ブライアンに抱きしめられながら眠るのは許せても、口にキスとか、体をつなげるのは、まだ許せてない。
ブライアンの中心が大きくなっているのに気づいているせいで、罪悪感が半端ない。
――でもなあ……まさか、男と結婚するなんて、俺、思ってなかったし。
結婚だって、どうしてしたのか訳がわからないのだ。
ただ、ブライアンの傍にいれば安心だと直感が働いたのは実感している。
「今夜は帰れないけれど、明日朝には必ず帰るから」
「はい、お気をつけて……」
抱きしめあった後、そっとブライアンを送り出した。
シンヤはリューイといつも通りに遊ぼうとしたのだが、リューイの傍にまさかの人影を見つけて叫んだ。
「え!? 誰だ?」
「あ、お前が異世界人かな?」
振り返ったのは、シンヤと年齢が近そうな、金髪美少年だった。
彼にリューイは懐いてるようで吠えもしない。
異変に気づいたカイルが飛び出してくる。
「ユリアム様!? な、なぜ王太子の貴方様が、こちらへ!?」
「お、王太子だって!?」
シンヤはびっくりしてユリアムを見て声を張り上げた。
ユリアムは朗らかに笑うと自己紹介する。
「はじめまして。僕はこのレイグスの王太子ユリアムだ。お前の名前を教えろ」
唖然としたシンヤは、後ずさりながら名乗った。
「し、シンヤと申します」
「シンヤか……その首飾りに、指輪……ブライアンと結婚したのか」
「あ……は、はい」
事実なのだから仕方ない。
ユリアムは肩を竦めてため息をつく。
「やれやれ。異世界人を保護したとは聞いていたが、なかなか城に招かないのはそういう理由か」
「……あ、あの? なぜ、王子様が俺の所に?」
「早速だが城に来てもらおう!! お前は、僕の物だ!!」
「ひえ!?」
「お待ち下さい!!」
カイルの叫び声はかきけされ、シンヤはユリアムに腕を掴まれた途端、城へと一瞬で移動していた。
身の回りの世話も家事もカイルがやってくれるし、基本的に暇である。
カイルいわく普通ならやるべき事はあるのだが、ブライアンがシンヤを溺愛するあまり、怪我をしたら大変だから、何もさせるなとわざわざ言いつけているらしい。
――それにしても、つまらないなあ。
シンヤは与えられた広すぎる自室で椅子に腰掛けて、さわやかな果実の香りがする紅茶を飲み、焼き菓子を堪能しながらも不満が募る。
陰キャ性質はいまだに治らず、閉じこもるのは慣れたものだが、いくらなんでもブライアンはやりすぎではと思う。
――ブライアン様は、俺が覚悟を決めるまで手を出さないって言ってくれてるけど。
夜は一緒に眠っており、ブライアンに抱きしめられながら眠るのは許せても、口にキスとか、体をつなげるのは、まだ許せてない。
ブライアンの中心が大きくなっているのに気づいているせいで、罪悪感が半端ない。
――でもなあ……まさか、男と結婚するなんて、俺、思ってなかったし。
結婚だって、どうしてしたのか訳がわからないのだ。
ただ、ブライアンの傍にいれば安心だと直感が働いたのは実感している。
「今夜は帰れないけれど、明日朝には必ず帰るから」
「はい、お気をつけて……」
抱きしめあった後、そっとブライアンを送り出した。
シンヤはリューイといつも通りに遊ぼうとしたのだが、リューイの傍にまさかの人影を見つけて叫んだ。
「え!? 誰だ?」
「あ、お前が異世界人かな?」
振り返ったのは、シンヤと年齢が近そうな、金髪美少年だった。
彼にリューイは懐いてるようで吠えもしない。
異変に気づいたカイルが飛び出してくる。
「ユリアム様!? な、なぜ王太子の貴方様が、こちらへ!?」
「お、王太子だって!?」
シンヤはびっくりしてユリアムを見て声を張り上げた。
ユリアムは朗らかに笑うと自己紹介する。
「はじめまして。僕はこのレイグスの王太子ユリアムだ。お前の名前を教えろ」
唖然としたシンヤは、後ずさりながら名乗った。
「し、シンヤと申します」
「シンヤか……その首飾りに、指輪……ブライアンと結婚したのか」
「あ……は、はい」
事実なのだから仕方ない。
ユリアムは肩を竦めてため息をつく。
「やれやれ。異世界人を保護したとは聞いていたが、なかなか城に招かないのはそういう理由か」
「……あ、あの? なぜ、王子様が俺の所に?」
「早速だが城に来てもらおう!! お前は、僕の物だ!!」
「ひえ!?」
「お待ち下さい!!」
カイルの叫び声はかきけされ、シンヤはユリアムに腕を掴まれた途端、城へと一瞬で移動していた。
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