72 / 81
第四章【聖と闇の舞踏】
第9話〈失意の策略者〉
しおりを挟む
教会を見た途端、青い羽の天使が空から降りたつ光景が脳裏に浮かぶ。
夕都は古の世界を束の間眺めた。
広がるのは、北欧の古都。
大天使は天秤と剣を手にして闇を払う。
地上では人々があらゆる苦難に襲われている。
老いたものは地を這うように進み、病のものは寝床で祈り、苦労ばかりの日々を送るものは、青い顔をしながらも笑みを浮かべた。
皆、短命であり、自然な流れで命を終えていく。
大天使は教会の十字架にて羽を休め、人々をながめやると、恍惚とささやいた。
「ああ……やはり、人の生とはこうでなくては……」
青い羽が視界を覆い尽くす。
「夕都、どうした」
「あ……」
朝火に呼びかけられた夕都は、我に返り、現実に意識を引き戻される。
教皇訪問の熱気に包まれていた教会は、人々の叫びで満ちていた。
近隣の病院が停電しているやら、記者達がローマ中の病院もだと驚嘆している。
夕都は朝火と顔を見合わせて、マルコスに目をやった。
奴は貴一を監視しつつ、すっかり異様な事態に飲まれている様子である。
うっとりとした顔は、見る者に胸の悪さを覚えさせた。
マルコスは教会の前に集まる人々に向かって両腕を広げて叫ぶ。
「皆よく聴け! わが主のお言葉を聴くのだ!!」
声はよく通り、脳内にまで響くように錯覚するが、人々の喧騒にかき消えてしまう。夕都とマルコスの間には、数十人の老若男女が集まり隔てられている。
マルコスは、教会の前の階段上に立って拳を握りしめて力説した。
「マッテオ様は、大天使ミカエル様の代弁者として、人類救済のために立ち上がられた!!」
妙な主張を始める聖職者に、怪訝な顔つきをするもの、怯えるもの、目を輝かせるもの、反応はさまざまである。
朝火が夕都の前に進み出て、マルコスを眺めてため息をついた。
「崇拝者はやっかいだ」
「崇拝者」
マッテオの、という意味だろうか。
よく通る声が天から降り注ぐ。
『私はミカエルの代弁者。人類の救済のために私は立ち上がった。今、人類は、本来の命のあり方に戻る』
教会の屋根の上、そこには金髪の青年と少女がいつのまにか佇み、見下ろしていた。
金髪長髪の白のドレスの少女は、まさに天使のように美しい。
その少女を見た瞬間、夕都の胸がざわめく。少女は虚ろな瞳を泳がせて、唇を開いた。在る詩が、脳内に響いてくる。
“魂は主を求め、
あなたの霊は救う神をたたえます……”
やわらかな小鳥の囀りのような声音に、脳天から爪先までぬかるみにつかるような感覚に陥った。
――夕都、朝火、わたしよ。月夜。
息を飲み、脳内の声に集中する。
朝火に目をやると、どうやら聞こえているらしい。
声はさらに言葉を紡ぐ。
――いま、マッテオに心身を制御されて自由にうごけないの。
――でも、月夜の意識だけは切り離せる。
夕都は朝火と視線を交わすと頷いて、話に耳を傾けた。
月夜は、いま、ルーナという聖女の肉体に宿り、ある計画に利用されているという。
夕都は流れ込む清らかな感覚に意識を向けた。レイラインの力だと気づいた時、ある光景が光の間に見えた。
――茉乃、アントーニオ! アールシュ!?
何やら遺跡の前に三人連なり、茉乃が石柱に身を委ねている。
“エイブベリー”
「エイブベリー!?」
聞こえた声を言葉にしたら、朝火が目を丸くして近づいてきた。
その手を掴み、勢いよく走り出す。後ろに貴一が続く。
周囲の人間は、マッテオと聖女にすっかり心を持っていかれて、三人に意識を向けるものは居ない。
タクシーを見つけて乗り込み、朝火が「フィウミチーノ空港」へと運転手に告げると、運転手は目を見開いて頷いて急発進した。様子がおかしい運転手に、夕都は、スマホアプリを駆使して後部座席から問いかける。
「具合が悪そうですが、大丈夫ですか?」
訳した言葉が通じたようだ。
運転手は禿頭を片手で撫でながら、娘が入院している病院が停電して、治療に支障がでていないか心配でならないと気持ちを吐露した。
ネットの情報を漁ると、ローマ中の病院が停電していたり、医師が行方不明になっているという不穏な文言が飛び交う。
ふと、メッセージの着信を告げる音がして、神無殻のSNSに久しぶりに動きがあり、見れば、千桜からである。
夕都は朝火と一緒にメッセージを読んで、息を飲んだ。
“神無殻が、一部のカトリック教徒やヒンドゥー教徒と協力して、世界中の病院や医師を助けるべく行動をしている”
千桜は二条の忍達や、欣怡と力を合わせて、中国で活動しているようだ。
なぜか、浩然も共にいるらしい。
奴は、神無殻を裏切り、アントーニオの下僕になったと認識していたのだが……。
タクシーは順調にフィウミチーノ空港に到着した。
貴一が「茉乃さんは無事かな」と、弱気な言葉を吐いたので、夕都はその背中をさすりつつ、頷く。
運転手に多めの金を手渡して、タクシーからずばやく降車する。
晴れた空の下、広大な無機質な空港がなんだか虚しく見えた。
数時間待たされたが、どうにかロンドン・ヒースロー空港に向かうため、飛行機へ乗り込んだ。
イングランド南西部ウィルトシャーのエイヴベリー村近郊。
エイブベリー。
ストーンサークルを含む、新石器時代のヘンジであり、遺跡の中心部にある2つ小さなストーンサークルで構成されている。
強力な磁場を発しており、“セント・マイケル・ライン”上に走る聖ミカエルの力が、茉乃の若い肉体に染み込んでいく。
――これで、貴一さんが輪廻転生の苦しみから解放されるなら。
茉乃は遺跡の間に身を委ね、二人の男を見つめる。
一人は、自分をこの地に導いたくすんだ金髪の男アントーニオ、一人は浅黒い肌のヒンドゥー教徒、太陽神の化身アールシュ。
彼らは、茉乃がレイラインに飲まれる様を静かに観察していたが、突然アントーニオが目を見開いて乱暴な言葉を吐き出した。
「しまった! あの野郎! 利用された!」
「アントーニオ?」
アールシュが驚いたような声で呼ぶ。
アントーニオは、茉乃に手を伸ばして叫んだ。
「巫女よ! こちらへ!」
レイラインに飲み込まれかけていた茉乃は、無理やり手を引っ張られて、アントーニオの腕の中におさまるが、意識が朦朧として、幻覚を見る。
――貴一さん。
石の間から愛する人の姿が近づいてくるのを見つめた。
その姿は鮮明になり、目の前までやってくるではないか。
「茉乃さんを離せ!」
憤怒した貴一が、アントーニオめがけて拳を繰り出す。
アントーニオは茉乃を貴一に向かってほうりなげるので、茉乃は瞳を閉じて衝撃に耐えようとする。優しく抱きとめられたと感じて、ゆっくりと目を開く。
潤んだ瞳で見つめる、端正な顔つきの少年に、胸が高鳴った。
鋭い金属音が鳴り響く。
二人の新たな人影が、アントーニオを襲う。刀身をふりかざした、夕都と朝火である。アントーニオは腰に下げていた剣をさや抜いて応戦したが、若干おされ気味で、地に足裏をこすりつけると、尻餅をついて剣を放り投げた。
「どうでもいい……結局、俺はあいつに勝てない……」
「な……?」
「夕都!」
夕都と朝火は、背中を突き合わせて、切っ先をアントーニオに向けたまま同時に動きをとめる。
空には暗雲が立ち込め、雷が発生していたが、ゆっくりと消えゆく。
草原の遺跡群は、強風に煽られ、淡い光が包み込んでいた。
夕都は古の世界を束の間眺めた。
広がるのは、北欧の古都。
大天使は天秤と剣を手にして闇を払う。
地上では人々があらゆる苦難に襲われている。
老いたものは地を這うように進み、病のものは寝床で祈り、苦労ばかりの日々を送るものは、青い顔をしながらも笑みを浮かべた。
皆、短命であり、自然な流れで命を終えていく。
大天使は教会の十字架にて羽を休め、人々をながめやると、恍惚とささやいた。
「ああ……やはり、人の生とはこうでなくては……」
青い羽が視界を覆い尽くす。
「夕都、どうした」
「あ……」
朝火に呼びかけられた夕都は、我に返り、現実に意識を引き戻される。
教皇訪問の熱気に包まれていた教会は、人々の叫びで満ちていた。
近隣の病院が停電しているやら、記者達がローマ中の病院もだと驚嘆している。
夕都は朝火と顔を見合わせて、マルコスに目をやった。
奴は貴一を監視しつつ、すっかり異様な事態に飲まれている様子である。
うっとりとした顔は、見る者に胸の悪さを覚えさせた。
マルコスは教会の前に集まる人々に向かって両腕を広げて叫ぶ。
「皆よく聴け! わが主のお言葉を聴くのだ!!」
声はよく通り、脳内にまで響くように錯覚するが、人々の喧騒にかき消えてしまう。夕都とマルコスの間には、数十人の老若男女が集まり隔てられている。
マルコスは、教会の前の階段上に立って拳を握りしめて力説した。
「マッテオ様は、大天使ミカエル様の代弁者として、人類救済のために立ち上がられた!!」
妙な主張を始める聖職者に、怪訝な顔つきをするもの、怯えるもの、目を輝かせるもの、反応はさまざまである。
朝火が夕都の前に進み出て、マルコスを眺めてため息をついた。
「崇拝者はやっかいだ」
「崇拝者」
マッテオの、という意味だろうか。
よく通る声が天から降り注ぐ。
『私はミカエルの代弁者。人類の救済のために私は立ち上がった。今、人類は、本来の命のあり方に戻る』
教会の屋根の上、そこには金髪の青年と少女がいつのまにか佇み、見下ろしていた。
金髪長髪の白のドレスの少女は、まさに天使のように美しい。
その少女を見た瞬間、夕都の胸がざわめく。少女は虚ろな瞳を泳がせて、唇を開いた。在る詩が、脳内に響いてくる。
“魂は主を求め、
あなたの霊は救う神をたたえます……”
やわらかな小鳥の囀りのような声音に、脳天から爪先までぬかるみにつかるような感覚に陥った。
――夕都、朝火、わたしよ。月夜。
息を飲み、脳内の声に集中する。
朝火に目をやると、どうやら聞こえているらしい。
声はさらに言葉を紡ぐ。
――いま、マッテオに心身を制御されて自由にうごけないの。
――でも、月夜の意識だけは切り離せる。
夕都は朝火と視線を交わすと頷いて、話に耳を傾けた。
月夜は、いま、ルーナという聖女の肉体に宿り、ある計画に利用されているという。
夕都は流れ込む清らかな感覚に意識を向けた。レイラインの力だと気づいた時、ある光景が光の間に見えた。
――茉乃、アントーニオ! アールシュ!?
何やら遺跡の前に三人連なり、茉乃が石柱に身を委ねている。
“エイブベリー”
「エイブベリー!?」
聞こえた声を言葉にしたら、朝火が目を丸くして近づいてきた。
その手を掴み、勢いよく走り出す。後ろに貴一が続く。
周囲の人間は、マッテオと聖女にすっかり心を持っていかれて、三人に意識を向けるものは居ない。
タクシーを見つけて乗り込み、朝火が「フィウミチーノ空港」へと運転手に告げると、運転手は目を見開いて頷いて急発進した。様子がおかしい運転手に、夕都は、スマホアプリを駆使して後部座席から問いかける。
「具合が悪そうですが、大丈夫ですか?」
訳した言葉が通じたようだ。
運転手は禿頭を片手で撫でながら、娘が入院している病院が停電して、治療に支障がでていないか心配でならないと気持ちを吐露した。
ネットの情報を漁ると、ローマ中の病院が停電していたり、医師が行方不明になっているという不穏な文言が飛び交う。
ふと、メッセージの着信を告げる音がして、神無殻のSNSに久しぶりに動きがあり、見れば、千桜からである。
夕都は朝火と一緒にメッセージを読んで、息を飲んだ。
“神無殻が、一部のカトリック教徒やヒンドゥー教徒と協力して、世界中の病院や医師を助けるべく行動をしている”
千桜は二条の忍達や、欣怡と力を合わせて、中国で活動しているようだ。
なぜか、浩然も共にいるらしい。
奴は、神無殻を裏切り、アントーニオの下僕になったと認識していたのだが……。
タクシーは順調にフィウミチーノ空港に到着した。
貴一が「茉乃さんは無事かな」と、弱気な言葉を吐いたので、夕都はその背中をさすりつつ、頷く。
運転手に多めの金を手渡して、タクシーからずばやく降車する。
晴れた空の下、広大な無機質な空港がなんだか虚しく見えた。
数時間待たされたが、どうにかロンドン・ヒースロー空港に向かうため、飛行機へ乗り込んだ。
イングランド南西部ウィルトシャーのエイヴベリー村近郊。
エイブベリー。
ストーンサークルを含む、新石器時代のヘンジであり、遺跡の中心部にある2つ小さなストーンサークルで構成されている。
強力な磁場を発しており、“セント・マイケル・ライン”上に走る聖ミカエルの力が、茉乃の若い肉体に染み込んでいく。
――これで、貴一さんが輪廻転生の苦しみから解放されるなら。
茉乃は遺跡の間に身を委ね、二人の男を見つめる。
一人は、自分をこの地に導いたくすんだ金髪の男アントーニオ、一人は浅黒い肌のヒンドゥー教徒、太陽神の化身アールシュ。
彼らは、茉乃がレイラインに飲まれる様を静かに観察していたが、突然アントーニオが目を見開いて乱暴な言葉を吐き出した。
「しまった! あの野郎! 利用された!」
「アントーニオ?」
アールシュが驚いたような声で呼ぶ。
アントーニオは、茉乃に手を伸ばして叫んだ。
「巫女よ! こちらへ!」
レイラインに飲み込まれかけていた茉乃は、無理やり手を引っ張られて、アントーニオの腕の中におさまるが、意識が朦朧として、幻覚を見る。
――貴一さん。
石の間から愛する人の姿が近づいてくるのを見つめた。
その姿は鮮明になり、目の前までやってくるではないか。
「茉乃さんを離せ!」
憤怒した貴一が、アントーニオめがけて拳を繰り出す。
アントーニオは茉乃を貴一に向かってほうりなげるので、茉乃は瞳を閉じて衝撃に耐えようとする。優しく抱きとめられたと感じて、ゆっくりと目を開く。
潤んだ瞳で見つめる、端正な顔つきの少年に、胸が高鳴った。
鋭い金属音が鳴り響く。
二人の新たな人影が、アントーニオを襲う。刀身をふりかざした、夕都と朝火である。アントーニオは腰に下げていた剣をさや抜いて応戦したが、若干おされ気味で、地に足裏をこすりつけると、尻餅をついて剣を放り投げた。
「どうでもいい……結局、俺はあいつに勝てない……」
「な……?」
「夕都!」
夕都と朝火は、背中を突き合わせて、切っ先をアントーニオに向けたまま同時に動きをとめる。
空には暗雲が立ち込め、雷が発生していたが、ゆっくりと消えゆく。
草原の遺跡群は、強風に煽られ、淡い光が包み込んでいた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
オッサン齢50過ぎにしてダンジョンデビューする【なろう100万PV、カクヨム20万PV突破】
山親爺大将
ファンタジー
剣崎鉄也、4年前にダンジョンが現れた現代日本で暮らす53歳のおっさんだ。
失われた20年世代で職を転々とし今は介護職に就いている。
そんな彼が交通事故にあった。
ファンタジーの世界ならここで転生出来るのだろうが、現実はそんなに甘く無い。
「どうしたものかな」
入院先の個室のベッドの上で、俺は途方に暮れていた。
今回の事故で腕に怪我をしてしまい、元の仕事には戻れなかった。
たまたま保険で個室代も出るというので個室にしてもらったけど、たいして蓄えもなく、退院したらすぐにでも働かないとならない。
そんな俺は交通事故で死を覚悟した時にひとつ強烈に後悔をした事があった。
『こんな事ならダンジョンに潜っておけばよかった』
である。
50過ぎのオッサンが何を言ってると思うかもしれないが、その年代はちょうど中学生くらいにファンタジーが流行り、高校生くらいにRPGやライトノベルが流行った世代である。
ファンタジー系ヲタクの先駆者のような年代だ。
俺もそちら側の人間だった。
年齢で完全に諦めていたが、今回のことで自分がどれくらい未練があったか理解した。
「冒険者、いや、探索者っていうんだっけ、やってみるか」
これは体力も衰え、知力も怪しくなってきて、ついでに運にも見放されたオッサンが無い知恵絞ってなんとか探索者としてやっていく物語である。
注意事項
50過ぎのオッサンが子供ほどに歳の離れた女の子に惚れたり、悶々としたりするシーンが出てきます。
あらかじめご了承の上読み進めてください。
注意事項2 作者はメンタル豆腐なので、耐えられないと思った感想の場合はブロック、削除等をして見ないという行動を起こします。お気を悪くする方もおるかと思います。予め謝罪しておきます。
注意事項3 お話と表紙はなんの関係もありません。
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
屈辱と愛情
守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる