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一章 私は魔王じゃないんだから!

私、『魔王』じゃないって言ってるでしょ!(諦めて城に戻って)

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私は、結局城に戻ってきた。
というか、道行く魔人に会うたびに、

「魔王様!」

「魔王様、どうされたのですか?」

「魔王様、どちらへ?」

などと聞かれる始末。
私は、『魔王』じゃないんだよ!!
て、言ってももう無理!私でも、さすがにもう無理!!
というか、そもそも『魔王』なんかに転生すると思わないでしょ!!
 だって、が『魔王』だとは思わないよ!!てか、『勇者』とかでもいいじゃん。
 まあ、『勇者』なら『イケメン』って決まってるんだけど、、、
 とにかく、もう降参だよ!!諦めるよ!!もう、外に行くんじゃなかった!!町に行くんじゃなかった!!
 こうして、自動的に『証明』されたのと同じような状態で、私は完全に諦めました。

「あれ、魔王様?どうして戻ってこられたのですか?でも、よかったです。もう、かもと思っていましたので。魔王様、もう諦めたんですね?」

そんな、『インキュバス』の声に、私は無言でうなずいた。
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