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六章 私の『学園生活』……

お泊まり会がしたいって冗談だよね?(その日がきた)5

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 そんなわけないでしょ!
 どういう頭してたら、そう思うの!

「急に黙られると、なんだか気まずいですわ」

「えっ?あっ、うん」

「それで、どういうことなんですの?」

「いや、しないで欲しいです、はい」

「マオちゃんどうしたんですの?なんで、敬語なんですの?」

 いや、本当にお願いしてるだけだよ。

「とにかく、しないで!」

「わ、わかりましたわ」

 私のあまりにもハッキリとしていて、迫るような物言いに、ロノアは一瞬怯みながらも、そう言った。
 よし、言質はとった。

「それじゃ、行こう、ロノア♪」

「えっと、はいですの.....」

 ロノアは、私の明らかな声色の変化に、戸惑いながらも、そう言った。


 やっぱり、お泊まり会をするのは失敗だったかもしれない。
 いや、だって、家の場所がバレるんだよ?
 それってつまり、私の家に来るだけなら、できちゃうということなわけ。
 いや、ロノアを家の中に入れるなんてことは、滅多なとき以外、ありはしないけどね。
 ただ、毎日のように家の前に来られたら、普通に迷惑だからね。(いろんな意味で怖いよ)

「ここが、マオちゃんの家っ!」

 案の定、ロノアは目をギラギラ輝かせながら、私の家を見ている。
 やっぱり、これは失敗だった。クソ、やられた!
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