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最終章 世界の理は変わらない

私はインクプスです!!7

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「どうかしましたか?私はなにか間違えたことを言いましたか?」

 食事の準備でもしていたのか、ふんわりといい匂いがする。
 私は考えていた。
 ヴァイオレットが、足止めに行くという提案について。
 足止めに行くということ、それは死ににいくということと、同義のことだ。
 ヴァイオレットがそう言ってくれてるんだから、行ってもらうのが一番なんだと思う。
 普通、こんなことはこっちから頼む形で、してもらうようなことだから。
 それがわかってるからこそ、インクプスもロノアも苦い顔をしていた。

「そういうこと、ですか......」

 その空気感で、なにかを察したのか、ヴァイオレットはそう言った。
 ヴァイオレットだって、わかってるからこそ、察することができたんだと思う。
 でも、もうここまできてしまったら、他にどうすることもできない。
 なんで、なんでヴァイオレットが行かなきゃいけないのっ!
 他の魔人でもいいでしょ!
 そう思ってしまう。
 けど、ヴァイオレットでなければ、足止めとしての役割を果たすことはできない。
 相手は、あの勇者なのだから。
 魔王を倒す存在、勇者。
 それを少しでも足止めすることができる存在がいるとしたら、ロノアやヴァイオレットなどといった、魔王である私と近い存在だけなのだから。
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