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一章 異世界で勇者《最弱職》になりました

あなたも私の仲間《パーティー》になりませんか?12

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「えっと、それって、役職本来の役割ができないってこと?」

「いいえ、ただ子供というだけです。役職としての役割なら、大人と同じぐらいちゃんと役立ちますよ」

「そうだよ!私、ちゃんとできる!だから、パーティーに入れて!」

 そう言った彼女は、無邪気な笑みを浮かべていた。
 私は、マギアの方を見て、入れてもいいか確認する。
 まあ、さっきいいって言ったんだけどね。
 すると、マギアは首を縦に振ってくれた。

「いいよ」

「本当ですか!あらためて、よろしくお願いします!」

「やったー!」

「えっと、私は雨宮雫。雫の方が名前ね?」

「私はマギア・ユートリアよ。マギアって呼んでちょうだい」

「私は、マリア・ベーシストっていいます。で、こっちの妹が──」

「私は、えっと、ミリアです!」

「それじゃ、これからよろしくね」

「はい、こちらこそよろしくお願いします」

「ところで、ミリアちゃんってかなり小さいけど、何歳なの?」

「えっと、13歳です」

 なるほど、13歳は確かに子供だ。

「それじゃ、マリアさんは──」

「秘密です!」

 なんか、マリアの後ろからドス黒いオーラを感じる!
 なるほど、マリアに歳の話は禁句なのか。

「お姉ちゃんは──」

「ミリア?ちょっーと、こっちに来てね?」

 これからは絶対に訊くのやめよう。
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