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一章 異世界で勇者《最弱職》になりました

中央都市へ行くわよ!19(前編)

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「あれ?やっぱり驚いちゃった?でも、そうだよね。兎が人間に化けるとは思わないもんね」

「あんた、誰よっ!、もしシズになにかしたら殺すわよっ!」

 今まで私がなにと話してるのか、マギアには見えていなかったらしい。
 たぶん、無視してくれてたのだと思う。
 特にそのことは気にもならず、大事なことを確認する。

「えっと、うさちゃんなんだよね?」

「そうだよぉ~」

 彼女が言葉を発する度、その可愛さに拍車がかかるので、私はもう完全に限界だった。

「もう、私ばっかり自己紹介してるんだけど?みんなも自己紹介してよぉ~。えっと、シズちゃんでいいのかな?かな?」

 マギアが私の名前を言ったからか、彼女は私にそう言葉を投げ掛けてくる。
 彼女の言ってることももっともな話なので、私が自己紹介をしようとしたそのとき、

「あんたが誰なのか知らないけど、シズに馴れ馴れしいわよ!これは、万死に値するわ!死をもって償いなさい!」

「こわっ!えっ、怖いよ!なに、話しかけるだけで、私は死ななきゃいけないの?嘘でしょ!こんなところで兎生うさせいが終わるなんてー!」

 マギアがそんなことを言い出した。
 いや、本当に怖い。というか、私も怖い。
 マギアの中で私の存在が、なんか神レベルの話なってるから。
 そんなことを思うも、うさちゃんが本当に殺されかけてるので、マギアを止めることにする。

「マギア、いいから」
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