転生幼女の愛され公爵令嬢

meimei

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お帰りパルブァル

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天上では…

「帰ったぞ」

パタパタパタパタ

「貴方お帰りなさい…その子はどなた?」

「「「父上お帰りなさい」」」
パタパタ パタパタ


「ティアナ様のおかげで…我が家の末の息子が見つかったのだ」

一同シーンとする。

「まさか……パルブァルなの?」

「行方不明だったパルブァル?」

「ほんとに…」

「パルブァル…」


「ただいま帰りました……母上…兄上」パルブァルのガーネットのような一族同じ瞳からポロポロと涙がこぼれる。

「その目は……確かに。うちの子だわ」ポロポロ

「うわぁぁん…パルブァル~」


みんなパルブァルに抱きついた。


落ち着いてから、クォーツは皆にこれまでの経緯を全て家族に話した。
人間を恨むのはやめろと…むしろ生かしてくれたことに感謝をしろとエヴァンジェルから言われたことも。


「確かに…末っ子から目を離し地上に落としてしまったのは私達の落ち度ね……ごめんなさいパルブァル」

「いえ…私の不注意なので…」

「不注意もくそも…あの時パルブァルはまだ幼子だよ…私達のせいだ…」

一同しゅんと落ち込む…。

「でも僕は自分の出自が分かって嬉しいんです!!家族に会えて幸せです」ニコッ


「ううっ……うちの末っ子王子が……なんていい子なの…」


「ほんと…」


「ティアナ様の婚約者なんだろ?羨ましいな…」


「皆さんご存知なのですか?」


「そりゃ…女神様と創世神様の姫君だからな…次期創世神様だし…。私達の子が次期創世神様の夫なんて……光栄だな」

「そうね」ニコッ


「羨ましい……番なんて…」


「羨ましがるな!!今までが苦労の連続だったんだからこれからパルブァルは幸せになるんだよ!」


「兄上……」


「そうだよパルブァル幸せになるんだぞ!」

「ありがとうございます」うるっ


「しかし、4番目にして…初めてお前に似ているな…なんという美形…」

「ふふ、本当よね。私にそっくりね」

「羨ましい…俺たちは父上似だからな…もてない…」

「ほんと…」

「それは…羨ましい…。母上似で」


「おい!!!失礼だぞ!!お前ら!!」


「「「わぁ~父上ごめんなさい」」」



「クスクス  まったくいつもこんな感じなのよ?」


「ふふ、楽しそうです」ニコッ


「おい、ミルシィー!!この失礼な息子たちをなんとかしろ!」


「や~よ!今更どうにもなりません!!」


「あははは」

あまりに面白くて……笑ってしまった。

一同また…パルブァルをガン見だ…。

「すみません…面白くて…」クックッ


「可愛いーうちの息子!!!」

「可愛いーなぁ」


「「「末っ子愛しい~」」」

また…みんなにぎゅうぎゅうに抱きしめられる。
温かい本当の家族のぬくりもりに
パルブァルは心から幸せを感じながらもティアナに心のなかで感謝するのだった。

「一日じゃ、足りないわよ!!!」

「分かるが……姫様と番だから…離れると弱るだろ?」

「「「「ああ…確かに」」」」


「エヴァンジェル様が女神様に、俺たち夫婦だけ定期的に地上にパルブァルに会いに行く許可を得てくれるとおっしゃってくれた」

「まぁ……それは有り難いわね」


「「「俺達だって!!会いたい!!!」」」


「ふふ、また会いに来ます」ニコッ


「そうだ、ここはパルブァルの家だ。今姫様は11歳…あと4年後番えば、いつでも何日でも帰ってこれる」

「そうね…でも新婚で離れられるかしらね…」クスクス

かあぁぁと赤くなるパルブァル


「姫様も一緒に来られるかもしれないだろ?」

「まぁ!!それなら四年の間に…新婚用のパレスを作らないと!!!」


「確かにな!!!!明日から取り掛かろう!!」


「「「俺達……まだ婚約者もいないのに…」」」グスン


この日あたたかい家族に囲まれて初めて幸せな食事をして、初めて
グッスリ幸せな気持ちで目が覚めたのだった。


そして、みんなと朝食を取り、帰る時間になりエヴァンジェルが迎えに来た。

「どうだった?パールスト」


「とても幸せな時間でした」ニコッ

「帰りたくないか?」

「いえ、ティアナ様にお会いしたいです!」ニコッ

「そこは…ブレないな」苦笑

「はい!!」


「「「くそぉ……羨ましい」」」


「では、母上、父上、兄上達!またお会いできる日を楽しみにしております!!!」


「「「「「うん」」」」」


「さて、パールストこのままティアナの実家の屋敷に飛ぶぞ」

「はい!!!」


パッ


「行ったか…」

「そうね……寂しいわぁ」


「母上にそっくりだったよな…」

「ああ」

「羨ましい…母上似で…」

「お前ら!!!まだ言うか!!」

ぎゃあああ…

逃げる息子3人を横目に母である

ミルシィーは手元を離れた息子の幸せを願うのだった。



地上……ローゼリア邸



パッ


「エヴァン!?パールスト!?」


「ただいま戻りましたティア」ニコッ


「お帰り!!」

ティア、イオ、シュウ、パン、カリンに出迎えられた。

「ふふ、家族はどうだった?」

「とても…あたたかくて幸せな時間でした」


「良かったわね、貴方の本当の名前は?」

「パルブァルです」


「パルブァル、パールストに似てるのね!?びっくり…パルブァルと呼ぶわ!貴方の両親がつけてくれた大切な名前ですもの」


「僕にとってはどちらも大切な名前です」

とても幸せそうな表情をするようになったわね、良かったわ


「そう」ニコッ


「ティアナ、そちらがお前の新しい婚約者かい?」

「お父様!!あ!?あと一人います…サニカルが…」

パッ

「遅れてごめんなさい」

「サニカル!?と……」

「私はミカエル…サニカルの父親です…ティアナ様…御前を失礼致します」


大天使にひざまずかれて固まる
ティアナ一同……。

ツカツカとミカエルのもとにいき…
エヴァンジェルが耳打ちする…。

「おい…ミカエル様…。ミカエル様は馬鹿なのですか?あの件は極秘なんですよ…」ボソ

ハッ!とした顔になるミカエル…

だから…貴方は父上に勝てないんだよ……。


「エヴァンジェルくん…この…可愛らしい天使の子も…婚約者なのかな?」


「はい…大天使ミカエルの息子サニカルです…そしてこっちの白いライオンは天獣と言われ、天使と神獣の中間の位の王族になります。名前はパルブァルです」


「そ、そうか……では新たな婚約者とミカエル様…エヴァンジェルくんは…一緒に応接室に頼む……」

「はい、もちろんです」


ぞろぞろと天使と天獣人を連れて…
お父様が応接室に向う……。


お父様………お世話かけてすみません…


バタバタ バタバタ

「ティアお帰り!!」

「ティア、お帰りなさい!!」

シオンとセドナだ

「ただいま~!来週から旅行楽しみね」ニコッ

「「うん!!」」


「いいか……シオン…セド…今回の旅行で起きた…出来事を踏まえて俺たちで熱く語ろうか……」

シオンとセドは…シュウとイオ、パンに連れられて別の部屋に行ってしまった。


「カリン…暇ね」

「うん」

「亀さんの温泉行こうか?」

「!?」

「加護を貰ったからすぐ着くわよ」

「えーーー!行きたい!」


「なら、お父様は無理だからお母様に一言残していきましょ?」

「うん!」


トントン

「はあい」

「お母様、ただいま帰りました」

「あら!!ティアナお帰り……ってなんか…お肌がさらに…美しくなったわね…」

「温泉ですね」

「温泉!?」

「はい、アニーマルで神獣に加護をいただいたので、すぐ温泉に行けるようになりま…」

ガシッとマリーナから手を握られた。

「もしかして…今から温泉に行くの?」

コクコクと頷く二人…

「それで…お母様から許可を貰いたいと…」


「私も行くわ!!!!!!ルイに魔法手紙で3人で温泉に行くと知らせるから大丈夫!!」

ちゃちゃっと魔法で手紙をかき飛ばした。

「よし!準備万端よ!!!」


「はい!!」苦笑


まさか…お母様も行くとは…
苦笑


まぁ!!女性は美を追求するものよね!

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