60 / 141

60.謎の敵

しおりを挟む
「にいちゃ、こいつ全然攻撃が効かないぞ!」
 エヴァンとプリシラの治療をおわってもまだ敵が残っていた。ロンは必死に敵と戦っていたが槍が一向に刺しても当たらないようだ。

 槍を刺したと同時に空洞を作って槍がすり抜けてしまう。

 俺も試しに短剣で切りつけてみるが切った感覚はなく短剣はすり抜けてしまう。

「おい、こいつどうなってんだよ」
 俺も必死に鞭みたいな攻撃を避けては切ってを繰り返すが敵にダメージを与えられないのだ。

 ちなみに敵を鑑定をした時のステータスはこうだった。

《ステータス》
[名前] スライム
[種族] 魔物/転生者
[能力値] 力C/C 魔力E/C 速度C/A
[スキル] 吸収、分解、分離、繁殖、擬態、槍戦士
[状態] 怒り

 今までの魔物とは違い異様な数のスキルを持っていたのだ。そして、さっきからしなる鞭はスライムから飛び出た触手だった。

 能力値自体はそんなに強くはないのに攻撃が上手いこと当たらないのが特徴だった。

「ロン、こいつはスライムだ! 近くに動物の死体はないか?」
 スライムは特徴として死体の中に侵入し、死体を媒介にどんどん成長する魔物だ。基本的に死体を処理すればスライムも一緒に倒すことができるが死体が見つけられないと倒せないのだ。

「にいちゃ、何も見つからないよ」
 ロンも攻撃を交わしながら探すが元になっている体が見つからないのだ。

 そんな中ニアが援護射撃で氷属性魔法を放った。するとスライムは急に攻撃をやめたのだ。

「あいつ今避けたよな?」

「うん」
 俺とロンの攻撃に対してはそのまま攻撃をしてくるがニアの魔法攻撃は当たりたくないのか避けていた。

 俺とロンはすぐにスキル玉の属性を付与した。俺は雷属性、ロンは火属性を使うことで武器に魔法を纏うことができるのだ。

「やっぱりこいつ魔法が苦手みたいだぞ」
 スライムの動きがさっきまでとは異なり逃げるよう行動するようになった。

「逃がさないよ!」
 スライムが触手を後退させようとした瞬間にニアが氷属性魔法を発動させ、森も含めスライムを氷漬けにした。

 それと同時に俺とロンはスライムに切りかかった。しかし、スライムの方が一枚上手だった。

 触手を分離させどこかへ消えてしまったのだ。俺達は辺りを見渡すがスライムの存在はなく、俺達に敵意は感じられなくなった。

「ウォーレンちゃーん!」
 奥から誰かが近づいてきた。遅れてきたのは冒険者ギルドのギルド長であるローガンだった。

「ローガンさん……ローナさん」
 咄嗟に出た名前を間違えてしまったようだ。すぐに言い直すことでどうにか怒らせず済んだが俺の顔を見るローガンの圧力がすごかった。

「この辺にスライムがいるはずです」
 俺の言葉にローガンも警戒をしたが、ローガンでもスライムを見つけることができなかった。

 どうやら俺達はスライムを見失ったようだ。

「エヴァンちゃん達は大丈夫かしら?」

「その場で治療はしたので命に問題はないと思います」
 俺達は横になっているエヴァン達に近づくと問題なく息はしていた。

 それにしてもあのスライムはなんだったろう。鑑定した際に種族のところに転生者と書いてあったのはルースと同じ存在なのだろうか。

 俺は疑問を残したままローガンと2人を抱えて冒険者ギルドに戻ることにした。

 
しおりを挟む
感想 23

あなたにおすすめの小説

現代錬金術のすゝめ 〜ソロキャンプに行ったら賢者の石を拾った〜

涼月 風
ファンタジー
御門賢一郎は過去にトラウマを抱える高校一年生。 ゴールデンウィークにソロキャンプに行き、そこで綺麗な石を拾った。 しかし、その直後雷に打たれて意識を失う。 奇跡的に助かった彼は以前の彼とは違っていた。 そんな彼が成長する為に異世界に行ったり又、現代で錬金術をしながら生活する物語。

異世界から日本に帰ってきたら魔法学院に入学 パーティーメンバーが順調に強くなっていくのは嬉しいんだが、妹の暴走だけがどうにも止まらない!

枕崎 削節
ファンタジー
〔小説家になろうローファンタジーランキング日間ベストテン入り作品〕 タイトルを変更しました。旧タイトル【異世界から帰ったらなぜか魔法学院に入学。この際遠慮なく能力を発揮したろ】 3年間の異世界生活を経て日本に戻ってきた楢崎聡史と桜の兄妹。二人は生活の一部分に組み込まれてしまった冒険が忘れられなくてここ数年日本にも発生したダンジョンアタックを目論むが、年齢制限に壁に撥ね返されて入場を断られてしまう。ガックリと項垂れる二人に救いの手を差し伸べたのは魔法学院の学院長と名乗る人物。喜び勇んで入学したはいいものの、この学院長はとにかく無茶振りが過ぎる。異世界でも経験したことがないとんでもないミッションに次々と駆り出される兄妹。さらに二人を取り巻く周囲にも奇妙な縁で繋がった生徒がどんどん現れては学院での日常と冒険という非日常が繰り返されていく。大勢の学院生との交流の中ではぐくまれていく人間模様とバトルアクションをどうぞお楽しみください!

チートスキル【レベル投げ】でレアアイテム大量獲得&スローライフ!?

桜井正宗@オートスキル第1巻発売中
ファンタジー
「アウルム・キルクルスお前は勇者ではない、追放だ!!」  その後、第二勇者・セクンドスが召喚され、彼が魔王を倒した。俺はその日に聖女フルクと出会い、レベル0ながらも【レベル投げ】を習得した。レベル0だから投げても魔力(MP)が減らないし、無限なのだ。  影響するステータスは『運』。  聖女フルクさえいれば運が向上され、俺は幸運に恵まれ、スキルの威力も倍増した。  第二勇者が魔王を倒すとエンディングと共に『EXダンジョン』が出現する。その隙を狙い、フルクと共にダンジョンの所有権をゲット、独占する。ダンジョンのレアアイテムを入手しまくり売却、やがて莫大な富を手に入れ、最強にもなる。  すると、第二勇者がEXダンジョンを返せとやって来る。しかし、先に侵入した者が所有権を持つため譲渡は不可能。第二勇者を拒絶する。  より強くなった俺は元ギルドメンバーや世界の国中から戻ってこいとせがまれるが、もう遅い!!  真の仲間と共にダンジョン攻略スローライフを送る。 【簡単な流れ】 勇者がボコボコにされます→元勇者として活動→聖女と出会います→レベル投げを習得→EXダンジョンゲット→レア装備ゲットしまくり→元パーティざまぁ 【原題】 『お前は勇者ではないとギルドを追放され、第二勇者が魔王を倒しエンディングの最中レベル0の俺は出現したEXダンジョンを独占~【レベル投げ】でレアアイテム大量獲得~戻って来いと言われても、もう遅いんだが』

【コミカライズ決定】勇者学園の西園寺オスカー~実力を隠して勇者学園を満喫する俺、美人生徒会長に目をつけられたので最強ムーブをかましたい~

エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】 【第5回一二三書房Web小説大賞コミカライズ賞】 ~ポルカコミックスでの漫画化(コミカライズ)決定!~  ゼルトル勇者学園に通う少年、西園寺オスカーはかなり変わっている。  学園で、教師をも上回るほどの実力を持っておきながらも、その実力を隠し、他の生徒と同様の、平均的な目立たない存在として振る舞うのだ。  何か実力を隠す特別な理由があるのか。  いや、彼はただ、「かっこよさそう」だから実力を隠す。  そんな中、隣の席の美少女セレナや、生徒会長のアリア、剣術教師であるレイヴンなどは、「西園寺オスカーは何かを隠している」というような疑念を抱き始めるのだった。  貴族出身の傲慢なクラスメイトに、彼と対峙することを選ぶ生徒会〈ガーディアンズ・オブ・ゼルトル〉、さらには魔王まで、西園寺オスカーの前に立ちはだかる。  オスカーはどうやって最強の力を手にしたのか。授業や試験ではどんなムーブをかますのか。彼の実力を知る者は現れるのか。    世界を揺るがす、最強中二病主人公の爆誕を見逃すな! ※小説家になろう、カクヨム、pixivにも投稿中。

少しの間、家から追い出されたら芸能界デビューしてハーレム作ってました。コスプレのせいで。

昼寝部
キャラ文芸
 俺、日向真白は義妹と幼馴染の策略により、10月31日のハロウィンの日にコスプレをすることとなった。  その日、コスプレの格好をしたまま少しの間、家を追い出された俺は、仕方なく街を歩いていると読者モデルの出版社で働く人に声をかけられる。  とても困っているようだったので、俺の写真を一枚だけ『読者モデル』に掲載することを了承する。  まさか、その写真がキッカケで芸能界デビューすることになるとは思いもせず……。  これは真白が芸能活動をしながら、義妹や幼馴染、アイドル、女優etcからモテモテとなり、全国の女性たちを魅了するだけのお話し。

学校ごと異世界に召喚された俺、拾ったスキルが強すぎたので無双します

名無し
ファンタジー
 毎日のようにいじめを受けていた主人公の如月優斗は、ある日自分の学校が異世界へ転移したことを知る。召喚主によれば、生徒たちの中から救世主を探しているそうで、スマホを通してスキルをタダで配るのだという。それがきっかけで神スキルを得た如月は、あっという間に最強の男へと進化していく。

どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜

サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。 〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。 だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。 〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。 危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。 『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』 いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。 すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。 これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。 木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。 しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。 そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。 【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

処理中です...