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115.勇者帰還する ※一部アドル視点

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 祝賀会パーティーは無事に何も起きず終えることができた。実際は俺やロンの周りにはエヴァンが居て、ニアの隣にはプリシラが居たからだろう。

 その辺は前回のこともあり王族の二人が気にして動いてくれたと思っている。

「準備はできたのかい?」

「大丈夫だよ!」
 俺達三人にメジストとモーリンを加えた五人で都市ガイアスとルーン街に向かうこととなった。

 都市ガイアスはメジストの錬金術店がある街でルーン街は俺が冒険者として初めて活動した思い出の場所だ。

「じいじとばあばはお店を閉めても大丈夫なの?」

「ああ、私達も今回のことがあったから考えることにしたのよ」
 二人とも王都のスタンピードが起きてからお店を王都に移すことを決めていたらしい。

「これからはたくさんの孫達の面倒を見るのがわしの生き甲斐じゃな」
 ゴードンの商会が運営している孤児院と直接この二人が関わる方向性となり、若手冒険者の育成を図ることなった。

 初めはめんどくさそうにしていたが、孤児や獣人のキラキラした瞳に負けたらしい。

「じゃあまずは都市メジストに行こうか」
 俺達は初めに都市メジストに向かうことにした。





 あの時入れたポーターはいつのまにか去っていき、今は他国で手に入れた奴隷が荷物持ちにしている。

「そんなに嬉しそうでどうしたの?」
 俺の隣にいるシャルロは体を押し付けた。

「やっと帰れると思ってな」

「使える奴隷探すのも大変だったわ」
 アテナは俺の反対の腕を掴んで自身の股に持ってきた。

「ああん、もっともっと」

「マリベルばっかりずるい! 次は私の番なんだからね」
 マリベルは俺の上に乗って動いていた。

「そんな喧嘩しなくても順番ずつだぞ」

「本当にアドルは優しいんだから」
 今日も俺の大事なパーティーメンバーの相手をしていた。

「それで戻ってきたけど何をする?」

「シャルロは何がしたいんだ?」

「んー、私は久しぶりに王都に行って買い物がしたいかな! あの忌々しい二人の顔も見たいしね」
 貴族であるシャルロはなぜか王族を嫌っている。昔色々あったのが原因らしいがそこは面倒臭いから聞いていない。

「じゃあまずは王都に行こうか」

「えー、シャルロだけずるいよ」
 疲れ果てたマリベルはアテナと交代して会話に参加した。

「ならマリベルはどこ行きたいんだ?」

「私は都市ガイアスに行きたいかな! 最近スキル玉が売っていて気になってるんだ」

「おお、それは戦力拡大にいいな」

「んで、アテナはどうだ?」

「ああ、そこ――」
 アテナは欲望に身を任せていた。

「私はアドルの故郷に行ってみたいわ」

「さすがアテナ良い案だわ」

「私もアドルの故郷に行ってみたいのよ」

「俺の故郷って何もないぞ?」

「それでも良いのよ」
 仲間の提案で王都に戻ったあとに、都市ガイアス、俺の故郷の順に帰ることになった。

 それがあいつらに会うきっかけになるとはこの時の俺は思いもしなかった。
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