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外に出ると、夜の空気はほんのり冷たくて、火照った頬に気持ちよかった。
あの後——
呼吸が整うまで待ってくれたレンは、私の顔を丁寧にぬぐい、髪に触れ、そっと上着を羽織らせてくれた。
何も言わずに。
そのまま私の手を取って、静かに外へ歩き出す。
手を繋いだまま、言葉もなく並んで歩く。
沈黙なのに、不思議と安心する沈黙だった。
宿から少し離れた場所に、小さな灯りのついたカフェがある。
レンが扉を押し開けると、店内のあたたかな匂いがふわりと広がった。
「いらっしゃい。あら、レンさんじゃないの。可愛い彼女連れて……ふふ、いいわねぇ」
おかみさんがニコニコしながら私たちを見る。
「リーナ、何がいい?甘いのも、卵のやつもある」
レンがメニューを指先でとんとんと叩く。
「……甘い方にしようかな」
「了解。飲み物は?コーヒー?紅茶?」
「紅茶かな」
「じゃあ、それで」
レンは顔を上げておかみさんに声をかける。
「コーヒー一つ、紅茶一つ。卵サンドと甘いクロワッサンも」
「はいよ~、そこ座っててね」
席に着くと、あっという間に湯気の立つ飲み物とパンが運ばれてきた。
紅茶カップを両手で包むと、その温かさがじんわり掌と胸に広がる。
「……ふぅ」
自然と息が漏れた。
レンがマグを口に運びながら、静かに聞く。
「少し、落ち着いた?」
「うん、だいぶ」
クロワッサンをちぎって口に入れると、甘さとバターの香りがふわっと広がる。
「おいしい……」
「だろ」
レンは安心したみたいに目を細めて笑った。
そして少し間を置いて、低い声で尋ねてくる。
「今日……どうする?アレクはああ言ってたけど、無理はしてほしくない」
迷って、でも答えは決まっていた。
「家、見に行きたい。……レンと一緒なら、きっと平気だから」
レンは短く息を吐いて、ふっと笑った。
「……分かった。一緒に行こう」
しばらくは、ふたりとも黙って食事に集中していた。
カフェの中は人が増えの穏やかなざわめきが広がり、窓から差し込む光がテーブルを柔らかく照らしている。
甘いクロワッサンはもう半分ほどになり、レンのコーヒーからは香ばしい香りが立ち上っていた。
「……さっきはごめんね。迷惑かけちゃった」
ぽつりと私が言うと、レンはパンをちぎりながら首を横に振る。
「迷惑だなんて思ってない。むしろ、お前がちゃんと俺に本音を言ってくれたのが嬉しいくらいだ」
胸が少し熱くなる。
「頼ってばっかりだよ、私」
「いいんだよ。俺はそのためにいるんだから」
そんな簡単に言わないで、と心の中でつぶやきながら、紅茶を口に運ぶ。
「……これ、美味しいね」
私はごまかすようにクロワッサンを持ち上げた。
「気に入ったなら、また来ればいい。ここのスープもうまいんだ」
「朝……レンと?」
「他に誰がいるんだよ」
当然だろと言わんばかりの表情。
食事を終え、お皿の上にパンくずが少し残る頃、レンが立ち上がった。
「行くか。ソーマたちもそろそろ朝飯終わっただろ」
「うん」
おかみさんに会計を済ませ、店を出る。
外のひんやりした空気が、熱くなっていた頬をそっと冷ましてくれた。
宿までの道をまた手を繋いで歩く。
さっきより気持ちはずっと軽い。レンの掌の温度も、安心に感じる。
「リーナ」
「なに?」
「無理だと思ったら言えよ。今日は特に、だ」
「……うん」
短く返すと、レンは満足そうに目を細めた。
宿の前に着くと、扉を開けた瞬間――
「なんだレン、外行ってたのか」
ソーマの声が飛んできた。
「遅かったじゃん、リーナ! ……って、うわ手つないでる!?」
「ソーマ、黙れ」
レンが即座に睨む。
「へいへい、こえーよ勇者さんよ」
ソーマは肩をすくめながらも楽しそうだ。
アレクは静かに私の方へ視線を向け、少しだけ優しい声で言う。
「落ち着いた表情してるな。安心したよ」
「……うん。心配かけてごめん」
「気にするな。家、見に行こうか」
「家ってアレクの知り合いの家だろ? あの、旅に出た夫婦の」
レンが確認すると、アレクは頷く。
「そう。しばらく家を空けるからって、鍵を預かっていてな。必要なら使っていいといわれている。一応、管理も兼ねているから、リーナがしばらく隠れるにはちょうどいい」
そう言ってアレクは、少し照れたように視線をそらした。
「アレク……ありがとう」
「礼はいいよ。行こう」
四人で宿を出る。
レンが私の手をそのまま握り続けてくれている。
「ここを曲がった先だ」
アレクが指差す。
少し歩くと、小さな石垣と木の門扉が見えてきた。
小さいけれど、手入れが行き届いているのがすぐに分かる家。
「確かに良さそうじゃん。庭もきれいだし」
ソーマは門の前で腕を組む。
アレクが鍵を取り出し、静かに扉を開けた。
中へ足を踏み入れると、温かい木の香りがふわっと広がる。
コンパクトな玄関の先には、陽の光がよく入りそうなリビングがあり、簡素ながらも清潔だ。
「わぁ……」
思わず声が漏れた。
家具は最小限だが整っている。
小さな丸テーブル、棚、柔らかそうなベージュのソファ。
キッチンには鍋や食器が揃っていて、すぐにでも暮らせるようだった。
「前の持ち主が、旅から戻ってきたときすぐ生活できるようにって揃えてたものだよ」
アレクが説明する。
「寝室もあるぞ」
レンが奥の扉を開けてくれる。
中にはふたり用──というより夫婦用だろう──のベッドがひとつ。
窓辺には小さなランプ、淡い色のカーテン。
「どうだ、リーナ」
ソーマがニヤニヤしながら聞いてくる。
「……すごく、落ち着く。ここ……好きかも」
答えた途端、三人の表情がふっと和らいだ。
「なら、ここを使うといい。もちろん僕らも手伝うから」
アレクは静かに言う。
「荷物の運び込みもやるからな!」
ソーマも張り切っている。
レンは私の横に立ち、そっと肩に手を添えた。
「気に入ったならよかった。……俺もいるから安心しろ」
私は笑って頷いた。
「ようやく笑ったな」
レンが私の髪を撫でた。
「ベッド一つしかないけど……」
ソーマがわざとらしく声を潜めてニヤニヤした。
「お前は黙れ」
アレクが即座にソーマの頭をぺしっとはたく。
「いたっ! なんで俺だけ!?」
「言わなくていいことを言うからだ」
「でも実際どうすんだろうな~?レンはどっちで寝る? ソファ? それともリーナと──」
「言わせねぇぞ」
レンが静かに笑いながら、一歩ソーマへ向かった。
その笑みが妙に怖いのか、ソーマは「やべっ」と後退りした。
「ま、まぁ! 配置とかは後で考えような!」
ソーマが手をひらひらさせてごまかすと、アレクが呆れ顔でため息をついた。
「お前はほんと、余計なことしか言わないな」
私はというと──
(……ベッド、一つ……)
見れば見るほど、急に心臓が忙しくなった。
レンがそんな私をちらりと見て、小声で囁く。
「大丈夫。無理に一緒に寝ろとは言わないから」
少しだけ寂しそうに、だけど優しい声で。
「べ、別に……そんな、無理とかじゃなくて……」
自分でも何を言ってるのかよく分からない。
顔がまた熱くなる。
そんな私たちのやり取りを見て、ソーマがまたにやにやし始めた。
「おぉ~~早速甘い空気出てるー。うんうん、新婚って感じするな!」
「ソーマ」
「へい黙りまーす!」
アレクまで眉間を押さえた。
あの後——
呼吸が整うまで待ってくれたレンは、私の顔を丁寧にぬぐい、髪に触れ、そっと上着を羽織らせてくれた。
何も言わずに。
そのまま私の手を取って、静かに外へ歩き出す。
手を繋いだまま、言葉もなく並んで歩く。
沈黙なのに、不思議と安心する沈黙だった。
宿から少し離れた場所に、小さな灯りのついたカフェがある。
レンが扉を押し開けると、店内のあたたかな匂いがふわりと広がった。
「いらっしゃい。あら、レンさんじゃないの。可愛い彼女連れて……ふふ、いいわねぇ」
おかみさんがニコニコしながら私たちを見る。
「リーナ、何がいい?甘いのも、卵のやつもある」
レンがメニューを指先でとんとんと叩く。
「……甘い方にしようかな」
「了解。飲み物は?コーヒー?紅茶?」
「紅茶かな」
「じゃあ、それで」
レンは顔を上げておかみさんに声をかける。
「コーヒー一つ、紅茶一つ。卵サンドと甘いクロワッサンも」
「はいよ~、そこ座っててね」
席に着くと、あっという間に湯気の立つ飲み物とパンが運ばれてきた。
紅茶カップを両手で包むと、その温かさがじんわり掌と胸に広がる。
「……ふぅ」
自然と息が漏れた。
レンがマグを口に運びながら、静かに聞く。
「少し、落ち着いた?」
「うん、だいぶ」
クロワッサンをちぎって口に入れると、甘さとバターの香りがふわっと広がる。
「おいしい……」
「だろ」
レンは安心したみたいに目を細めて笑った。
そして少し間を置いて、低い声で尋ねてくる。
「今日……どうする?アレクはああ言ってたけど、無理はしてほしくない」
迷って、でも答えは決まっていた。
「家、見に行きたい。……レンと一緒なら、きっと平気だから」
レンは短く息を吐いて、ふっと笑った。
「……分かった。一緒に行こう」
しばらくは、ふたりとも黙って食事に集中していた。
カフェの中は人が増えの穏やかなざわめきが広がり、窓から差し込む光がテーブルを柔らかく照らしている。
甘いクロワッサンはもう半分ほどになり、レンのコーヒーからは香ばしい香りが立ち上っていた。
「……さっきはごめんね。迷惑かけちゃった」
ぽつりと私が言うと、レンはパンをちぎりながら首を横に振る。
「迷惑だなんて思ってない。むしろ、お前がちゃんと俺に本音を言ってくれたのが嬉しいくらいだ」
胸が少し熱くなる。
「頼ってばっかりだよ、私」
「いいんだよ。俺はそのためにいるんだから」
そんな簡単に言わないで、と心の中でつぶやきながら、紅茶を口に運ぶ。
「……これ、美味しいね」
私はごまかすようにクロワッサンを持ち上げた。
「気に入ったなら、また来ればいい。ここのスープもうまいんだ」
「朝……レンと?」
「他に誰がいるんだよ」
当然だろと言わんばかりの表情。
食事を終え、お皿の上にパンくずが少し残る頃、レンが立ち上がった。
「行くか。ソーマたちもそろそろ朝飯終わっただろ」
「うん」
おかみさんに会計を済ませ、店を出る。
外のひんやりした空気が、熱くなっていた頬をそっと冷ましてくれた。
宿までの道をまた手を繋いで歩く。
さっきより気持ちはずっと軽い。レンの掌の温度も、安心に感じる。
「リーナ」
「なに?」
「無理だと思ったら言えよ。今日は特に、だ」
「……うん」
短く返すと、レンは満足そうに目を細めた。
宿の前に着くと、扉を開けた瞬間――
「なんだレン、外行ってたのか」
ソーマの声が飛んできた。
「遅かったじゃん、リーナ! ……って、うわ手つないでる!?」
「ソーマ、黙れ」
レンが即座に睨む。
「へいへい、こえーよ勇者さんよ」
ソーマは肩をすくめながらも楽しそうだ。
アレクは静かに私の方へ視線を向け、少しだけ優しい声で言う。
「落ち着いた表情してるな。安心したよ」
「……うん。心配かけてごめん」
「気にするな。家、見に行こうか」
「家ってアレクの知り合いの家だろ? あの、旅に出た夫婦の」
レンが確認すると、アレクは頷く。
「そう。しばらく家を空けるからって、鍵を預かっていてな。必要なら使っていいといわれている。一応、管理も兼ねているから、リーナがしばらく隠れるにはちょうどいい」
そう言ってアレクは、少し照れたように視線をそらした。
「アレク……ありがとう」
「礼はいいよ。行こう」
四人で宿を出る。
レンが私の手をそのまま握り続けてくれている。
「ここを曲がった先だ」
アレクが指差す。
少し歩くと、小さな石垣と木の門扉が見えてきた。
小さいけれど、手入れが行き届いているのがすぐに分かる家。
「確かに良さそうじゃん。庭もきれいだし」
ソーマは門の前で腕を組む。
アレクが鍵を取り出し、静かに扉を開けた。
中へ足を踏み入れると、温かい木の香りがふわっと広がる。
コンパクトな玄関の先には、陽の光がよく入りそうなリビングがあり、簡素ながらも清潔だ。
「わぁ……」
思わず声が漏れた。
家具は最小限だが整っている。
小さな丸テーブル、棚、柔らかそうなベージュのソファ。
キッチンには鍋や食器が揃っていて、すぐにでも暮らせるようだった。
「前の持ち主が、旅から戻ってきたときすぐ生活できるようにって揃えてたものだよ」
アレクが説明する。
「寝室もあるぞ」
レンが奥の扉を開けてくれる。
中にはふたり用──というより夫婦用だろう──のベッドがひとつ。
窓辺には小さなランプ、淡い色のカーテン。
「どうだ、リーナ」
ソーマがニヤニヤしながら聞いてくる。
「……すごく、落ち着く。ここ……好きかも」
答えた途端、三人の表情がふっと和らいだ。
「なら、ここを使うといい。もちろん僕らも手伝うから」
アレクは静かに言う。
「荷物の運び込みもやるからな!」
ソーマも張り切っている。
レンは私の横に立ち、そっと肩に手を添えた。
「気に入ったならよかった。……俺もいるから安心しろ」
私は笑って頷いた。
「ようやく笑ったな」
レンが私の髪を撫でた。
「ベッド一つしかないけど……」
ソーマがわざとらしく声を潜めてニヤニヤした。
「お前は黙れ」
アレクが即座にソーマの頭をぺしっとはたく。
「いたっ! なんで俺だけ!?」
「言わなくていいことを言うからだ」
「でも実際どうすんだろうな~?レンはどっちで寝る? ソファ? それともリーナと──」
「言わせねぇぞ」
レンが静かに笑いながら、一歩ソーマへ向かった。
その笑みが妙に怖いのか、ソーマは「やべっ」と後退りした。
「ま、まぁ! 配置とかは後で考えような!」
ソーマが手をひらひらさせてごまかすと、アレクが呆れ顔でため息をついた。
「お前はほんと、余計なことしか言わないな」
私はというと──
(……ベッド、一つ……)
見れば見るほど、急に心臓が忙しくなった。
レンがそんな私をちらりと見て、小声で囁く。
「大丈夫。無理に一緒に寝ろとは言わないから」
少しだけ寂しそうに、だけど優しい声で。
「べ、別に……そんな、無理とかじゃなくて……」
自分でも何を言ってるのかよく分からない。
顔がまた熱くなる。
そんな私たちのやり取りを見て、ソーマがまたにやにやし始めた。
「おぉ~~早速甘い空気出てるー。うんうん、新婚って感じするな!」
「ソーマ」
「へい黙りまーす!」
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