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一部 皆殺し編
ガーディアンズ
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「イトラ…?に…逃げろって言ったのに」
「なに言ってるんですか。見捨てるわけないでしょう!それに、僕たちだってただ怯えてただけじゃないんですよ」
ライドは村の方を見た。そこには、数名のパワースーツを来た村人たちが空中停止していた。イトラが通り過ぎると、彼らはレーザーを構え、一斉にアンデッドの群れに放出。アンデッドは死霊が人の身体を乗っ取っている状態だ。頭を的確を狙い、一度に大量のアンデッドを行動不能にさせ、その屍が行軍をスピードをダウンさせた。
「皆…すごい…」
「でしょう。それだけじゃないですよ」
さらに、村の防壁とその近辺に設置させたガトリングやレーザー砲、ロケット砲が一斉砲撃を始める。さらに死体の山は築かれていき、後ろから押し寄せてくるアンデッドたちが大渋滞を起こした。それを乗り越えて上がってくるアンデッドもいたが、それは村人たちが正確に射止めていく。
これで、やっとアンデッドの波の勢いが止まった。だが、その後ろにはまだ数万のアンデッドたちが控えていて、五分五分の状態だった。
「ライドさんは1人で気負い過ぎです。僕たちだって出来る限りのことは…ってあれ?ライドさん!」
足に刺さった枝からの出血と不眠不休で戦い続けた疲労のせいで、いつの間にかライドは気を失っていた。
イトラは、地下シェルターへと急いだ。
・・・・
ライドが気が付くと、目の前には回復魔法をかけているミリー、イトラ、それに村長ハースがいた。彼が見渡すと、ベッドに寝かされていて、部屋の外には心配そうに見つめる村人たちがいた。ミリーは、魔眼によるダメージを引きずっているのか、青ざめていて息が荒い。
「ライド!大丈夫?」
「うぅ…どのくらい気を失ってた?」
「30分くらいかな」
「そんなに?」
ライドは勢いよく身を起こした。
「ていうかミリーこそ大丈夫なのか?」
「うん…少しは回復してきた。時間を置けば多少は良くなるみたい」
「そうか…良かった」
ライドはミリーの手を握る。
「戦況はどうなんだ?外は?ギールは?」
「村の防壁はまだ破られてないし、ジャンクちゃんのおかげでドラゴンの世界樹に対する攻撃も止まっているから、まだ大丈夫。でも…」
ライドはギールの方を見た。部屋の奥にいるギールを見た。確かに、火の浸食は遅くなっている。が、部屋に設置されているモニターには、村の防壁で踏ん張るが押されているダタール達、世界樹では、ドラゴンに必死に食らいつくものの、苦戦しているアンドロイドたち、村の中央広場で兵器やアンドロイドの生産召喚を必死に行っているジャンクロイドが映っている。
「押されている…このままじゃ…」
確かにそうだ。しかし、さっきとは違う。みんなが動いてくれているおかげで、時間が稼げている。少し眠ったおかげで多少マシになった。足も、傷口は塞がっている。動ける。
考えろ。良い手があるはずだ。
「ミリー、召喚者は出せるか?」
「うん…戦闘にはまだ参加できそうにないけど、召喚自体はできる」
「すまない、無理を言って…ギール、最後の召喚者、戦鬼とはどんな奴なんだ?」
「戦鬼は、戦闘狂の鬼である。強く、常に戦いを欲している。暴走しがちなヤツだ」
なんだそりゃあ…。リスクが高すぎる…。いや、でも、まてよ…。
「なあギール。召喚って、憑依中の状態にさらに憑依させることって出来るのか?」
「わからぬ。やった試しがない。だが…」
「だが?」
「お主とミリー、2人の気持ちが相反するものでなければ、可能かもしれぬ」
「え?」
「うぬらは夫婦であろう」
「あ、ああ~そういう感じ?それなら、当たり前じゃん!なあ!ミリー!」
「なに言ってんのよバカ!もう!さっさと行って!あんたが外に出てジャンクちゃんを憑依させたら、通信が繋がってるから連絡して。戦鬼を召喚して、ライドに憑依させる。それでいい?」
「さすが」
ライドはにっと笑った。
「ちなみにギール、今キツイと思うけど、付近にいるアンデッドたちを根っこで縛ったり攻撃したりできるか?」
「うむ。やってみよう」
「ありがとう」
これで村人たちの負担が少し軽減される。
「直接ドラゴンと戦うの?」
ミリーは不安げに言った。その手は震えていた。
ライドはその手をやさしく握る。
「ああ。このままじゃジリ貧だからな。ホントは遠隔が無難だけど、ドラゴンとの距離が離れすぎてるし、足もまだ治りきってないから憑依して行った方が戦力は上がる。あのデカブツを倒して、アンデッドの群れに叩き落してくる」
ライドは立ち上がり、鈍く痛む足を引きずりながら部屋を後にした。
部屋を出ると、村人たちが心配そうにライドを見ていた。
そこへ、鍛冶屋の子供リオが駆け寄ってくる。
「ライドお兄ちゃん、負けないでね」
「おう、もちろんだ。良い子で待ってろ」
ライドは村長ハースの方を見た。これが最後のチャンス。
もしもの時は…。
わかっている。
交差する視線は、そう語っていた。
そして、地下シェルターの外へと出て行く。
「なに言ってるんですか。見捨てるわけないでしょう!それに、僕たちだってただ怯えてただけじゃないんですよ」
ライドは村の方を見た。そこには、数名のパワースーツを来た村人たちが空中停止していた。イトラが通り過ぎると、彼らはレーザーを構え、一斉にアンデッドの群れに放出。アンデッドは死霊が人の身体を乗っ取っている状態だ。頭を的確を狙い、一度に大量のアンデッドを行動不能にさせ、その屍が行軍をスピードをダウンさせた。
「皆…すごい…」
「でしょう。それだけじゃないですよ」
さらに、村の防壁とその近辺に設置させたガトリングやレーザー砲、ロケット砲が一斉砲撃を始める。さらに死体の山は築かれていき、後ろから押し寄せてくるアンデッドたちが大渋滞を起こした。それを乗り越えて上がってくるアンデッドもいたが、それは村人たちが正確に射止めていく。
これで、やっとアンデッドの波の勢いが止まった。だが、その後ろにはまだ数万のアンデッドたちが控えていて、五分五分の状態だった。
「ライドさんは1人で気負い過ぎです。僕たちだって出来る限りのことは…ってあれ?ライドさん!」
足に刺さった枝からの出血と不眠不休で戦い続けた疲労のせいで、いつの間にかライドは気を失っていた。
イトラは、地下シェルターへと急いだ。
・・・・
ライドが気が付くと、目の前には回復魔法をかけているミリー、イトラ、それに村長ハースがいた。彼が見渡すと、ベッドに寝かされていて、部屋の外には心配そうに見つめる村人たちがいた。ミリーは、魔眼によるダメージを引きずっているのか、青ざめていて息が荒い。
「ライド!大丈夫?」
「うぅ…どのくらい気を失ってた?」
「30分くらいかな」
「そんなに?」
ライドは勢いよく身を起こした。
「ていうかミリーこそ大丈夫なのか?」
「うん…少しは回復してきた。時間を置けば多少は良くなるみたい」
「そうか…良かった」
ライドはミリーの手を握る。
「戦況はどうなんだ?外は?ギールは?」
「村の防壁はまだ破られてないし、ジャンクちゃんのおかげでドラゴンの世界樹に対する攻撃も止まっているから、まだ大丈夫。でも…」
ライドはギールの方を見た。部屋の奥にいるギールを見た。確かに、火の浸食は遅くなっている。が、部屋に設置されているモニターには、村の防壁で踏ん張るが押されているダタール達、世界樹では、ドラゴンに必死に食らいつくものの、苦戦しているアンドロイドたち、村の中央広場で兵器やアンドロイドの生産召喚を必死に行っているジャンクロイドが映っている。
「押されている…このままじゃ…」
確かにそうだ。しかし、さっきとは違う。みんなが動いてくれているおかげで、時間が稼げている。少し眠ったおかげで多少マシになった。足も、傷口は塞がっている。動ける。
考えろ。良い手があるはずだ。
「ミリー、召喚者は出せるか?」
「うん…戦闘にはまだ参加できそうにないけど、召喚自体はできる」
「すまない、無理を言って…ギール、最後の召喚者、戦鬼とはどんな奴なんだ?」
「戦鬼は、戦闘狂の鬼である。強く、常に戦いを欲している。暴走しがちなヤツだ」
なんだそりゃあ…。リスクが高すぎる…。いや、でも、まてよ…。
「なあギール。召喚って、憑依中の状態にさらに憑依させることって出来るのか?」
「わからぬ。やった試しがない。だが…」
「だが?」
「お主とミリー、2人の気持ちが相反するものでなければ、可能かもしれぬ」
「え?」
「うぬらは夫婦であろう」
「あ、ああ~そういう感じ?それなら、当たり前じゃん!なあ!ミリー!」
「なに言ってんのよバカ!もう!さっさと行って!あんたが外に出てジャンクちゃんを憑依させたら、通信が繋がってるから連絡して。戦鬼を召喚して、ライドに憑依させる。それでいい?」
「さすが」
ライドはにっと笑った。
「ちなみにギール、今キツイと思うけど、付近にいるアンデッドたちを根っこで縛ったり攻撃したりできるか?」
「うむ。やってみよう」
「ありがとう」
これで村人たちの負担が少し軽減される。
「直接ドラゴンと戦うの?」
ミリーは不安げに言った。その手は震えていた。
ライドはその手をやさしく握る。
「ああ。このままじゃジリ貧だからな。ホントは遠隔が無難だけど、ドラゴンとの距離が離れすぎてるし、足もまだ治りきってないから憑依して行った方が戦力は上がる。あのデカブツを倒して、アンデッドの群れに叩き落してくる」
ライドは立ち上がり、鈍く痛む足を引きずりながら部屋を後にした。
部屋を出ると、村人たちが心配そうにライドを見ていた。
そこへ、鍛冶屋の子供リオが駆け寄ってくる。
「ライドお兄ちゃん、負けないでね」
「おう、もちろんだ。良い子で待ってろ」
ライドは村長ハースの方を見た。これが最後のチャンス。
もしもの時は…。
わかっている。
交差する視線は、そう語っていた。
そして、地下シェルターの外へと出て行く。
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