生と死の間の少年少女

十六夜ノ月

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小銃

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「ああ、お前、一周目なのかーいいな…」

唐突にNo.2002はいった。

「僕はもう三周目なんだ…
もう負けちゃったら生き返られない…
ねえ、お前は僕に勝ちを譲ってくれるか?」

「ううん、そんな事、しないよ、あたし。」

満面の笑みでNo.8588は答える。

「そっか、じゃあ」
少年の表情が豹変する。



「手抜きは無しだなあ!!?せっかく三周目の僕が一周目のお前にちょっとしたお慈悲をかけてやろうと思ったのに、お前は自分でそれを拒んだ!!あーあー?これで負けたら笑いもんだなああ!!???ええ!!!?」

少年――No.2002の右手にある小銃が火を吹く
それに続いて、No.2002は両手で交互に拳銃を打つ。
こんなもの、避ける術がない!
俺はそう思った。が









幼女―――No.8588はそれを全て
かわしていた。
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