Groll und Liebe

十六夜ノ月

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「…やはり、いたか…」

「は…」

十文字 彰の書斎にて
佐藤は、苦い表情で殲滅隊隊長と向き合っていた。

「…蒼人様は、奴を庇っているようでした…。
よほど大切にしているのでしょう。
…これは私の推測ですが…おそらく、彼女かと。」

「蒼人の隣にいたという彼女か…
肌も白いと言っていたな。間違いなさそうだ。」


十文字 彰は目を細めて言った。

「蒼人はまだ吸血鬼化していないようだ。
多分吸われてはいないのだろう。
じゃあ何故、首元を隠していたのか引っ掛かるが…
おい、佐藤。」

「はっ」

 
彰は、少し声音を低くして言った。









「今日から一週間後、
吸血鬼捕獲作戦を行う。」
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