Groll und Liebe

十六夜ノ月

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Macht

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俺は逃げ回った。
…いや怖気付いた訳では無い。

「もう…そろそろか…?」

俺は自分の手首を見る。
あとは指が再生するだけだ。


相手もそろそろ体力的に限界だろう…
そう思い、俺は後ろをちらっと見る。

「っ!?」

月宮兄が急に放った剣圧をすんでのところでかわす。

「…っぶねー
…まだか…!体力あるなー、人間の割に。」

もう俺は、自分が元々人間だった事も忘れかけてしまうほど、
吸血鬼の力を使いこなせていた。
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