Groll und Liebe

十六夜ノ月

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番外編

誕生日 其の参

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「決めるって言っても…どうしよう…」

誕生日は年に一度一つ歳を重ねる大事な日だ。
適当に決めるのはいくらなんでも良くないと思う。

「ねえ、誕生日どうするの?」

神羅は横で目をキラキラさせている。

「うーん…でも簡単に決めるのはなぁ…」

今は夏だ。
人間の血が入ってるとは言え、神羅は吸血鬼なのだ。
晴天の日は迂闊に外には出られない。

本人曰く
「日焼けでめっちゃ皮がめくれる。」
らしい。


「うーん…どうしよう…」

俺は何日悩んだろうか。
それを神羅は静かにずっと見守っていた。


「誕生日かぁ…楽しみ。」
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