Happy nation

文月

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三章 高遠 桜子

1.教わること、教えること。

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 目が覚めた。
 
 だけど、‥久し振りに覚めたであろうはずだのに、周りには誰もいなかったし、そして、‥何もなかった。
 ‥自分の部屋ではないのはもちろんだろうが、‥病院でもないらしい。
 病院にしても何もなさすぎる。
 見覚えのない、明るくって、真っ白な部屋だった。
 だけど、‥天井も床もない不安定な状態とは違う。
 そこには、明確に天井と床の区別があった。広い、広い部屋なのだろう。前後左右を見回しても、壁はどこにも見えなかった。だけど、それに対して不安感や不安定さはなく「どこかにあるんだろうな」と思わせた。
 音は、何も聞こえなかった。
 ‥否、自分の耳が聞こえていないわけではない。ただ、‥何の音もしなかっただけだ。
 大きく息を吐いた自分の吐息が、ふーと、やけに大きく響いた。

「やあ、‥起きたね。ああ、無理しないで、無理に立ち上がったりしたら立ち眩みを起こしてもいけない」

 何の気配もなく突如現れてた人影は、穏やかで静かな声を私にかけた。光を背に受けて立つその人の表情は見えなかったけれど、声の様子は優しく、微かに微笑む口元が見えた。
 徐々にその輪郭と、口元以外のパーツもはっきりとしていき、私は自分の目が漸く正常に機能し始めたことを知った。
 ‥そうか、周りが真っ白に見えていたのは、余りの眩しさに目がくらんでいたんだ。
 そして、床の感触も裸足の足の裏にその時に急に伝わって来た。
 床は、恐らく天然素材なのだろうが、その材質は分からない。硬く冷たい石でもないし、柔らかく暖かい木でもない。
 裸足。
 はっと気が付いて、自分の身体を見た。
 身体は‥幸い裸じゃなかった。白いワンピースのような服を着ている。(誰が着せたんだ、とかは怖いから考えないことにする)
 厚手の‥でも、柔らかい着心地の丈の短いワンピースから伸びた脚は、自分が記憶していたよりずっと長くてすらりとして、白かった。腕も然り。手のひらを握ったり開いたりして、漸く自分の身体であると実感できた。
 長くって、細い大人の指だ。
 ‥随分と長い時間眠っていた様だ。
 その間に、自分は随分と大きく成った。

 聴覚、視覚、触覚。順番に感覚を取り戻し、私の頭はこの状況の‥解明に無意識にとりかかっていた。案外頭は冷静な様だった。

「桜子。無理は‥しない方がいい。これからは、こうやって時々意識を取り戻す‥目覚めることもあるだろう。その時間も徐々に長くはなろうが、‥最初は、数分がせいぜいだろう。ゆっくり慣れていく外ない。ああそうだ‥目覚めた時にはこれに目を通しておいてほしい。‥私から桜子への引継ぎ資料だ」
 ‥もっとも、主が完全に目覚めるまでは資料は増え続けるのだけどな。だけど、今までの資料を読み終わったら起きているときは、実際に目で「現状を把握」していって欲しいな。
 と付け加える。
 
 ‥情報が‥理解が追い付かない。
 状況把握が‥出来ない。頭は冷静だけど、‥取り乱してないだけで、理解が出来ているわけではない様だ。

「ああ、‥悪かった。その‥せかすつもりはない。主の人生だ。‥主のペースもあろう‥」

 そう言った彼女(多分)の声に微かな焦りが見えた。‥私はきっと酷い顔をしているのだろう。‥気を遣わせてしまった。
 私は、彼女に頷いて、‥ようやくその声の主を仰いだ。
 アッシュブラウンのサラサラの肩に届かない位の長髪、微妙な挽き茶色の切れ長の瞳、象牙色の肌をした綺麗な人。
 男なんだか女なんだかはやっぱりわからない。
 いや‥、大人と言うには、まだ若い‥子供と言うには、色気‥がある。そんな年頃だ。傷一つない、透明感のある肌は滑らかで綺麗。薄い唇は、リップを塗ったみたいに綺麗な桜色(※小学生の語彙力。因みにアララキの言葉を借りると「桜貝の様な唇」らしい。‥それも変態っぽくて嫌だ)で‥この「キレイなの」には‥何となく見覚えがある。

 眠りにつく前に出会った人だろう。というか、それ以外に誰がいるだろうか。

 もっとも、あの時はじっくりと見る時間なんてなかった。
 急激に意識が薄れていくって感じ‥感覚的には寝落ちする寸前って感じか‥丁度そんな切羽詰まった状態で、目の前にいる人の顔も、‥自分の置かれた状況も、じっくり把握する時間はあまりなかった。
 だけど、頭に強烈に残る程のインパクトがあった。
 それ程、‥一度見たら忘れられない程‥その顔は美しかった。

「神様? 」
 私が首を傾げると、その人は困った様に微笑んだ。

「またそれか‥。違うと言ったはずだ。5年たつと言うのに主は変わらんな」
 って、言葉こそはあれだが、口調は怒っているという感じではない。
 困ったように、微かに眉を寄せて、苦笑いしている。
 そんな様子も美しいって、‥なんか目の前に立ってるのも恥ずかしくなる。絶対同じ生物じゃない。

「ええと‥サカマキさん? 」
 ‥だったっけ? 確か。

「よく覚えてたね。‥ああ、それはまあどうでも良くて。とにかく、ね。これ読んでて」
 ‥どうでもいいのか‥。
 依然ぼんやりとした頭で(これまた)ぼんやりと思っていると、サカマキさんが大学ノートを渡して来た。‥何処に持っていたんだろう。‥今まで何も持ってなかったよね。‥流石『異空間(多分)』何でもありだ。
 そういえば、サカマキさんは異世界の魔法使いだって言ってたっけ?
 ‥異世界の魔法使いが大学ノート渡してくるとかって、ちょっとギャップが‥笑える。
 端っこをぺらっとめくる、‥ノートは依然サカマキさんの手の中だ。ちらっと几帳面な字がずらっと並んでいるのが見えた。
 欄外の一番上に日付が掛かれている。
「‥日記? 」
 読もうと思ったが、ぼんやりとした頭は‥悲しいかな、受け付けない。(そして、忘れていたが、未だ受け取ってもいない)
 ‥字が小さいし。
「ん。日報。私が君の姿でやってきたことを書いておいた。私がやって来たけど、‥というか、君の姿をした私だから‥つまり君がやってきたことだ。もう「記憶喪失」は通用しないから、覚えて。‥大丈夫だよね? 」
 随分手厳しいし、‥日報。さっきも、「引継ぎ資料」って呼んでたし。
 まあ、‥間違いないんだろう。自分で自分に書いた忘備録は日記だけど、人に伝える目的で書かれたのだったら、「引継ぎ資料」で間違いないだろう。
 大丈夫だよね? ‥て、いわれてもなあ‥。
「‥はい」
 っていうしか、‥ないんだけどね。
 自分に向けて伸ばされている細くって長い腕を何となく、見る。
 華奢で、だけど凄いバランスがいい身体のサカマキさん。ゆったりした服を着てるから腹筋とかの様子は勿論分からないけど、きっと身体も華奢なんだろう。ウエストを太めのベルトで絞っているけど、女の子みたいに細いから。
 でも、‥細いんだけど、ガリガリじゃない。半袖の丈の長いチュニックの下に黒いぴったりした長袖のインナーっぽいの着てるんだけど、その腕が程よく筋肉ついてて凄く形がいい。‥レギンスみたいなの履いてる足も美脚って感じ。ごつごつしてなくって、しなやかな筋肉‥丁度猫みたいな感じだ。
 軽やかで、しなやかで、‥つかみどころがない。自由気ままな猫。一度そう思ってしまったら、もう猫にしか見えない。
 耳とかしっぽとか‥八重歯とか付けたらきっと可愛い‥。
 綺麗な顔だけど、さっき笑った顔は、ちょっと可愛かった。
 何ていうのかな、‥夢みたいに綺麗可愛い。‥ぎゅーってしたくなる‥。
 年上なんだろうけど、妹っぽい。‥こんな妹欲しい。
 ぼ~ッてみてたら、
「ちょっとっ。受け取ってよ」
 って、焦れて、拗ねた顔とか、‥めちゃくちゃ‥可愛い。
 うわわ。‥絶対、この世の人間じゃない。あ、そうか異世界の魔法使いだった‥。あ、でも魔法使いっても人間? ‥この際、あれだ。‥異世界人だから、地球の生き物じゃないってことで‥。
 うん、異世界っぽい。ってか、異次元っぽい。
「‥」
 あ、睨まれてる。そうそう‥受け取るんだったね‥。
「うん」
 頷こうと思って、頭を下げたら、頭がぐらりとなった。
 ‥あら。
 思った以上に、‥本調子じゃないようです。

「‥まったく」
「‥お休み」
 眠りに落ちる前に、サカマキさんのやさしい声を聞いた気がした。


「あれ? 桜子? さっき、薄っすらと桜子の気配がしたんだけど‥。起きたのかな? 」
 ふわふわの毛糸玉が動いた。
 金茶の‥ああ、麦わらか。
 ‥じゃない。
 ‥フミカだ。
 櫛で髪をとかしてないから、‥長い髪の毛がまとまりがなくってふわふわで、まさに麦わらか毛糸の塊だ。普段、女らしさの欠片も見られないフミカは、だけど長く伸ばした髪と存外可愛らしい容姿で、黙ってたら兵士には見えない。蠱惑的な色香を漂わせる「小悪魔」だ。‥性格は勿論全然そんな感じじゃないけど。
 だけど、フミカはその容姿を利用することを厭わない。女を利用して。って、フミカの地位をやっかむ男どもに蔑まれ陰口をたたかれようと、フミカは気にしない。
「我一人で、相手に出来る敵の数なんて知れておる。我を侮って‥女だからと手を抜くものがいたらしめたもんだし、敵対心が無くなって友好を結ぼうっていうなら、それもまたしめたものじゃ。‥無駄な戦いは減らせるものなら減らしたい。‥我は部下を‥友を減らしたくない」
 以前フミカから聞いた言葉だった。
 金茶の長い髪は、‥戦いには邪魔になるが、彼女の可愛らしさを引き立てるのには大いに役に立っている。普段、しばらずに垂らしていたら、非戦闘員にしか見えない。
 だけど、‥どうやら手入れは思ったより手間がかかっているらしい。あっちに居た時は、手品師かと思う程手際がいいフミカ専属の世話係兼髪結いが手早く彼女の髪を結いあげていたのを思い出した、彼は、フミカの幼馴染だといっていた。‥絶対彼はフミカに気があるのに、フミカは気付いていない。‥彼が「告げる気はない。‥気付かれなくてもいい」って言ってたから、‥きっと一生フミカは気付かないだろう。
 思いを告げない、‥我慢って美徳なんだろうかね??
 よくわからない。

「あ~あ。髪の毛絡まってるぞ‥。せめて一つにまとめておけ。紐くらいあるだろ? 」
 フミカが「あったっけな‥」と首を傾げる。
 それにしても、だ。
 流石サカマキがつくった空間。時間が経っている様子もなければ、汚れもしない(空間保存だな。年も取っていないのだろう‥霊体って年を取るんだろうか‥? )。普通だったら、こう長い間髪を洗っていなかったら‥大変なことになるだろうが、だ。そんな感じは全くない。だけど‥からっとした空間だから、髪の毛がぶわぶわになる。
 私の髪も‥確実にまとまりが悪くなっている。
 だけど、フミカと違って毛糸の塊みたいになっていないのは、‥ひとえに意識の違いだろう。私は、きちんと手櫛で押さえつけている。女だっていうならば、少しは構え‥っ。聖獣の時のサカマキの方がなんぼかは小綺麗な気がするぞ‥。
 は、流石に‥言わないけど。

 それはそうと、今は桜子、である。
「桜子? 」
「うん、確かに‥微かに気配を感じたんだけど‥。もうすぐ起きるだろうから、我らとは違う部屋に寝かしてやろう‥なんてサカマキが急に言い出したから‥ここに桜子はいない。だから、なんとなく‥なんだけど」
 フミカが首をひねる。
「確かに‥なんとなく、そういう気配はするね」

 因みにさっきからフミカたちが言っている気配とは‥
 地球でいうところのGPS機能みたいなものだ。
 私たちは、知った者なら、魔力をたどれば、その者が大体どこら辺にいるのかくらいのことは分かる。‥まあ、そんな場所の確認なんてすることは、そうない。普段だったら生存確認が主かな。どこかにいる気配があるから、死んでいないって。‥向こうの世界は、こっちの世界よりもっと物騒だからね。
息をこらして、気配を探る。‥だけど、桜子は魔力が全くないから、居場所を察知することも出来ない。
 まあ、‥サカマキが何かしら魔法をかけているのだろう。サカマキの魔力の気配が微かにする。だから、それを探っているわけだ。
 といっても、私はそんなに魔力が高くないから、場所の特定なんかは勿論出来ない。なんとなく、あっちらへん‥ってくらい? フミカに至っては、魔力は壊滅的だからそれ以下だろう。きっと生存確認程度に違いない。(←実は五十歩百歩)
 この魔力察知。知り合いの探索の外に、もっと重要な意味は、「敵の気配の察知」である。
 魔力が高ければ、魔力の量や人数、それどころか属性迄察知でき、敵の気配をより遠くから察知できることが出来る。
 魔力は攻撃に使えなくても、戦闘に重要なスキルだ。だから、兵士であっても、魔力が殆どない者は少ない。‥そもそもないと‥不利なのだ。
 しかし、フミカはそんなこと気にしていない。
「敵の察知なんか‥。別にどうでも。‥来たら、ヤル。それだけだ」
 極めて、筋脳だ。
 反射神経もいい。攻撃力も高い。‥何の問題もない。
 どちらかというと、反射神経も人並みか、それよりちょっと上位、攻撃力もそう高くない私の方が‥察知能力は欲しい。切実に。
 体術は嗜んでいるが、所詮「護身術」程度。咄嗟の攻撃力に自信がないカツラギは、あっちに居た時はサカマキに防護攻撃の結界を定期的に張ってもらっていた。これで、そこそこの攻撃は自動的に跳ね返してくれる。
 私は、事務向きだ。自覚してるし、別にそれが悪いとは思っていない。
 筋脳のフミカに陰で「インドア」と呼ばれていることは知っている。まあ、ましな方だ。アララキなんて「色ボケ」だし、サカマキに至っては「魔王」だ。
 確かに、戦場におけるサカマキの戦い方は‥まさに魔王という感じだから仕方が無い。
 容赦ない、躊躇ない。
 戦場を舞うように駆け、通り過ぎた後を真っ赤に染め上げる様は、‥まさに魔王の所業だ。
 戦いは一人でするものでは無い! っていつもフミカが目を吊り上げてお説教するけど、それを聞くサカマキじゃない。
 いつも、まるでノルマをこなすみたいに淡々と、魔物を狩っていく。
 狩っていくことで、‥私たちを守っていた。
 魔物は、見た目だけでは人間と区別がつきにくいこともあるというのに、サカマキは本能で分かるらしく、どんな可愛い見かけをしたものでも、‥哀れっぽく助けを請おうとも、‥躊躇なく狩っていく。
 まさに、‥狩猟本能。サカマキにとって、一番信じられるものは、彼の本能なんだ。
 あの時‥だけど、‥私たちを襲ったのは‥、サカマキが「警戒心を抱く」者‥本能が敵認定した者ではなかった‥んだろう。多分。
 だから‥。
 正体が分からない敵に、ゾクっとした。

「起きたような気配がしたと思ったら、‥割とすぐ消えた。ちょっと起きただけなのかな」
 黙り込む私に首を傾げながら、フミカが「そう言えば」と話し始めた。
「その時に、かすかだけど、サカマキが桜子に治癒の魔法を使った感じがした」
 桜子の身体を癒すんじゃなくて、桜子の時間を動かすために、魂の器を癒す。
 桜子の様子を見ながら徐々に、だ。
 桜子をほっといて器だけ癒したら、桜子は変化についていけなくなる。

 ‥ああ、桜子だけ時間を動かすために、私たちと空間を分けたってことか‥。
 それに、
「成程。‥5年ぶりに起きるのに、情報過多ってのも、精神的にキツイだろうしね」
 自分のこころの中に、気付かないうちに人が三人もいるとかって、‥嫌すぎる。
 しかも、知らない男女だ。
 女のフミカだけならともかく、私は男だ。‥嫌だろう。
 ‥サカマキのことは、自己紹介してたみたいだから知っているだろうが‥。
 ‥それっぽいことは、それとなく言ってた‥かな?
 まあ、‥多分、顔を合わさない方がいいだろう。
 将来、親子になるかもしれないしね。

 ‥しかし、そんな荒唐無稽なこと、ホントにあるのかなあ‥するのかなあ。
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