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今世は『私の理想』の容姿らしいけど‥到底認められないんです!
ポリーとポリーの好きなもの
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聖女ポリーは
患者さんが完治した時見せてくれる、素の笑顔が好きだ。
「もうすっかり良くなったよ」
「ありがとう! 」
って笑顔を見た時、ホントに嬉しくなるのだ。
平民であるポリーはそんなに裕福ではない家庭で育った。
三人の兄と両親の大家族で育った。金銭的に余裕があるわけではなかったが、両親はポリーを「器量がいいからさっさと嫁にやってしまおう」「この器量ならいい所に嫁にやれるだろう」なんて言わなかった。三人の兄は、「頭がそんなに良くないから色々なことを考えるの苦手だけど、真面目だから地道に働ける勤め先を探したらいい」と、ポリーを優しく見守ってくれた。
真面目だが、あれこれ「気働き」は出来ない。覚えが特別悪いわけじゃないから、言われたことは出来る‥けど、言われないと分からない。相手からしたら当たり前のことを、ポリーは言われて初めて「あ、そうだね」って動く。段取りもよくわかってない。
でも、誠実。サボりたい、とかない。任されたことは全力で。実直に。
(といっても)家の手伝い一つにしても満足に出来ないのは事実。次に何をすればいいか、指示されないと出来ないから、「気の利かない子だねえ」って言われることはしょっちゅうだ。母親には「そんなんじゃ、皆とうまくやってけないよ」って心配された。兄たちの出来が良かったから余計にポリーの不器用さが目立ったのかもしれない。
貧しいながらも、両親はポリーたちを学校に行かせてくれた。だけど、それも初等部のみ。兄たちに学問の才能がどれだけあっても、ポリーにどれだけ才能が無くても‥それは一緒。「なら、ポリーの分を兄たちに回しましょう」ってことにはならなかった。
特に三番目の兄で、ポリーと一つ違いの兄・ニコラスは頭が良く、勉強が好きだった。月の明るい日は(こっそり夜中に起き出して)月明りで勉強する兄の後姿を見た時、ポリーは何とも言えない辛い気持ちになった。「ニコラス兄さんこそ上の学校に行くべきじゃないか? ‥私なんかが学校に行くよりよほど学費の有効利用じゃないか? 」って思った。だから、「私はいいから、ニコラス兄さんに好きな勉強をもっと続けさせて」と、何度もポリーが両親に頼んだけれど、両親は
「基本的な知識がないと、世の中に出たらきっと苦労する」
っていって、ポリーの「お願い」を聞いてくれることはなかった。
ニコラスは、
「勉強は学校に行かなくても出来る」
って言ってポリーの頭を撫ぜた。
四人きょうだいで、たった一人の女の子だったので、兄たちはポリーを凄く可愛がっていたのだ。だけど、いつまでも兄弟の世話になるわけにはいかない。いずれは皆独立しなければならない。兄たちは問題はない。でも、ポリーは? 何が出来るだろうか?
腕のいいお針子だった母親は、ポリーに裁縫を気長に教えた。料理も、掃除も生活に必要なことは一通り教えた。家事は何とか問題なく出来るようになった。でも裁縫は‥ポリーは真面目に取り組むものの上手に出来ることはなかった。「これではお金を貰えない‥」と断念。じゃあ何が出来る?
「顔は可愛いけど、こんなに気が利かない子に貴族のメイドは無理だし‥」
(だから)何とか嫁ぎ先を見つけてくれようとしたけど、この通りの「気の利かなさ」(皆からは「絶望的な空気の読めなさ」とか「人をイラつかせる才能がある」とか言われてきた)でなかなか決まらない。初めはニコニコしていた見合い相手の顔が苦笑いに変わる瞬間「またダメか~」って分かる。お断りの言葉を両親伝手に聞かされなくてもだ。「気が利かない」「理解力に乏しい」ポリーだけど、そういうのは「分かるようになってきた」のだ。
空気が読める、と表情が読める、は違う。空気が読めるようになるには、表情を読んで更に‥「なら、どうすればいいか」って瞬時に考えて行動しなくてはダメだから。
鈍いポリーでも何度も同じことされたら「ああまたか」って分かるようになる。
『今回も、また、かあ‥』
ポリーはその度、悲しいというより‥ホントに情けない気持ちになった。
両親には心配ばかりかけていた。
だけどある日、イベントで急遽人が大勢いるって言うので期間限定で手伝いに行った貴族の家で、その家の当主の目に留まり、ポリーに魔力があることが分かった。そのきっかけは、「庭で走っていて怪我した御子息(当主の息子)に「痛いの痛いの飛んでいけ」っていう‥よくある「おまじない」をしたら怪我が治った」という執事の報告だった。「これはもしや、光魔法か!? 」と、当主が調べさせたらポリーに聖女になる資格である光魔法が使えるってことが分かった。当主は即座にポリーを引き取って育てたいとポリーの両親に打診し、渋る両親から半ば強引に引き離す形で‥ポリーはその家の養女になった。ポリーが15歳の時のことだった。
その後は、魔術学校に行かせてもらい(※ 単位受講的な感じ。働き始めて初めて魔力持ちだと分かった平民なんかは殆どこのコースで受講する)聖女見習いになった。
聖女は貴族が多い。初めは気後れしていたポリーだったが、聖女になったら実力が全てだ。誰も、生まれつき貴族じゃないからってポリーを馬鹿にする者はいなかった。
彼女は、聖女である。
聖女仲間は誰も彼女が貴族だから、とか平民だからといって区別する人たちはいなかった。だけど‥ポリーの「義両親」にとっては、自分たちが「聖女の両親」で、自分たちの家が「聖女を出した家」だということが重要だった。
‥ただ、それだけ。
教会で聖女として働き始めて以来、ポリーが義理の両親と会うことはなかった。
縁を切る約束をさせられているので、生家には帰れない。(だけど)義理の両親はポリーに家族としての愛情を与える気などない。
それは悲しいことだったけど、だからといって不満はなかった。義理の両親のことも、恨んでいない。寧ろ、学校に行かせてくれたこと、聖女にしてくれたことを感謝している。
私にできることは他に何もないから。
出来ることがあるのなら、それを精一杯する。それだけだ。
今までは何にも出来ない私だったけど、今は私の力で笑顔になれる人がいるって言うことはただただうれしい。
そう思って生きて来た。
‥別に自分が可哀そうだとか、(反対に)特別な存在になったとか、思ったことはない。
仕事をして、その結果誰かを笑顔にすることが出来る。そして、その笑顔を見る機会があるって仕事はそう多くない。まわりまわって人を笑顔にしていることはあるだろうけど、直接顔を見て「ありがとう」って言ってもらえる。それって、凄く素晴らしい‥「やりがいがある仕事」っていえると思わない?
「ありがとう! 」
「治ってよかった! 」
思わず笑顔になる患者さん。
自分に向けられたそんな素の笑顔を見たら、「次も頑張ろう」って思えた。
でも、私が見て来た笑顔は、素の笑顔だけじゃなかった。
力及ばず患者さんの前で頭を垂れ、ただ泣きながら謝ることしか出来ない私に
「ありがとう」
「大丈夫だよ」
「泣かないで」
って優しく微笑んで亡くなった患者さんがいた。勿論‥一人じゃない。
あれは悲しい笑顔だった。だけど‥嘘偽りのない‥あれも、れっきとした笑顔だった。私に対する感謝、思いやり、そして‥一番大きい感情は安堵。
‥貴女は気に病まないで。だって‥
もう、痛い思いしなくていいんだ。やっと楽になれるんだ。
だけど私は‥そんな顔が見たかったんじゃない。
私にそんなこと言う資格はないのだけど‥私が見たかった笑顔は‥そんな笑顔じゃなかった。
「まったく、まだ死なせてくれないのかねえ。いつも憎まれ口ばっかり言ってる孫に「今度倒れたらそのまま死なせてくれ」って言ってたのに、‥でも、ありがとうよ。まだあの孫の憎まれ口を聞くことが出来るねえ‥」
って言葉が聞きたかったんだ。
「まだ生きていくことが出来る。‥ありがとう」
私たち聖女はその言葉の為に生きている。
私たちこそ、
「生きててくれてありがとう」
‥そんな気持ちで治癒しているのに‥。
そんな「同じ意識」をポリーたちは目の前の騎士様たちに感じた。
私たちが無事だったことを見て、ぱっと浮かべた嬉しそうな笑顔。
知ってる人でもない、見ず知らず人を自分の命を懸けて守ろうとしている勇敢な人たちの‥強く優しい笑顔。
「無事でよかった! 」
って飾り気のない言葉。
何か見返りを期待してする行動じゃない。相手が貴族だから‥とかで動くんじゃない。仕事だからっていうなら、もっと安全な仕事だってある。「この仕事しか」自分にないわけではない。なのに、この人たちは自分の命を危険にさらして他人を守る仕事を選んだ。
正義感? 名誉? 色々あるだろう。だけど、それを得るために、この仕事しかないわけではないだろう。それでもこの仕事を選んだ。
この仕事についた経緯だとか、理由だとか人によって色々あるだろうし、この仕事だけが「そういう仕事」なわけじゃないけど、
単純に‥他の人よりいい人だっていうことは疑いようがないんじゃない?
守る人を選ばない、選べない。
そして、今もポリーたちが弱いから、ポリーたちが女だから、ポリーたちが貴族だから、‥聖女だから助けてくれたわけじゃない。
ポリーたちが聖女で、彼女たちと付き合いたいから‥とかそんな下心があるから助けるんじゃない。(それどころか、ポリーたちは顔を隠していたので辛うじて性別が分かったくらいだっただろう)
それは医療者である聖女や治療師も同じだ。
人を選ず、他人のために力を尽くす職業意識、誇り。
同じだ。私たちと同じだ。
ポリーたちはそう思った。
嬉しかった。
そして、ドキドキした。
今まで感じたことのない感情。
この胸の高鳴りは何?
これが‥
世の人の言う‥恋なのかもしれない。
それは
吊り橋効果的きっかけで「箱入り娘」ポリーたちが恋に落ちた瞬間だった。
患者さんが完治した時見せてくれる、素の笑顔が好きだ。
「もうすっかり良くなったよ」
「ありがとう! 」
って笑顔を見た時、ホントに嬉しくなるのだ。
平民であるポリーはそんなに裕福ではない家庭で育った。
三人の兄と両親の大家族で育った。金銭的に余裕があるわけではなかったが、両親はポリーを「器量がいいからさっさと嫁にやってしまおう」「この器量ならいい所に嫁にやれるだろう」なんて言わなかった。三人の兄は、「頭がそんなに良くないから色々なことを考えるの苦手だけど、真面目だから地道に働ける勤め先を探したらいい」と、ポリーを優しく見守ってくれた。
真面目だが、あれこれ「気働き」は出来ない。覚えが特別悪いわけじゃないから、言われたことは出来る‥けど、言われないと分からない。相手からしたら当たり前のことを、ポリーは言われて初めて「あ、そうだね」って動く。段取りもよくわかってない。
でも、誠実。サボりたい、とかない。任されたことは全力で。実直に。
(といっても)家の手伝い一つにしても満足に出来ないのは事実。次に何をすればいいか、指示されないと出来ないから、「気の利かない子だねえ」って言われることはしょっちゅうだ。母親には「そんなんじゃ、皆とうまくやってけないよ」って心配された。兄たちの出来が良かったから余計にポリーの不器用さが目立ったのかもしれない。
貧しいながらも、両親はポリーたちを学校に行かせてくれた。だけど、それも初等部のみ。兄たちに学問の才能がどれだけあっても、ポリーにどれだけ才能が無くても‥それは一緒。「なら、ポリーの分を兄たちに回しましょう」ってことにはならなかった。
特に三番目の兄で、ポリーと一つ違いの兄・ニコラスは頭が良く、勉強が好きだった。月の明るい日は(こっそり夜中に起き出して)月明りで勉強する兄の後姿を見た時、ポリーは何とも言えない辛い気持ちになった。「ニコラス兄さんこそ上の学校に行くべきじゃないか? ‥私なんかが学校に行くよりよほど学費の有効利用じゃないか? 」って思った。だから、「私はいいから、ニコラス兄さんに好きな勉強をもっと続けさせて」と、何度もポリーが両親に頼んだけれど、両親は
「基本的な知識がないと、世の中に出たらきっと苦労する」
っていって、ポリーの「お願い」を聞いてくれることはなかった。
ニコラスは、
「勉強は学校に行かなくても出来る」
って言ってポリーの頭を撫ぜた。
四人きょうだいで、たった一人の女の子だったので、兄たちはポリーを凄く可愛がっていたのだ。だけど、いつまでも兄弟の世話になるわけにはいかない。いずれは皆独立しなければならない。兄たちは問題はない。でも、ポリーは? 何が出来るだろうか?
腕のいいお針子だった母親は、ポリーに裁縫を気長に教えた。料理も、掃除も生活に必要なことは一通り教えた。家事は何とか問題なく出来るようになった。でも裁縫は‥ポリーは真面目に取り組むものの上手に出来ることはなかった。「これではお金を貰えない‥」と断念。じゃあ何が出来る?
「顔は可愛いけど、こんなに気が利かない子に貴族のメイドは無理だし‥」
(だから)何とか嫁ぎ先を見つけてくれようとしたけど、この通りの「気の利かなさ」(皆からは「絶望的な空気の読めなさ」とか「人をイラつかせる才能がある」とか言われてきた)でなかなか決まらない。初めはニコニコしていた見合い相手の顔が苦笑いに変わる瞬間「またダメか~」って分かる。お断りの言葉を両親伝手に聞かされなくてもだ。「気が利かない」「理解力に乏しい」ポリーだけど、そういうのは「分かるようになってきた」のだ。
空気が読める、と表情が読める、は違う。空気が読めるようになるには、表情を読んで更に‥「なら、どうすればいいか」って瞬時に考えて行動しなくてはダメだから。
鈍いポリーでも何度も同じことされたら「ああまたか」って分かるようになる。
『今回も、また、かあ‥』
ポリーはその度、悲しいというより‥ホントに情けない気持ちになった。
両親には心配ばかりかけていた。
だけどある日、イベントで急遽人が大勢いるって言うので期間限定で手伝いに行った貴族の家で、その家の当主の目に留まり、ポリーに魔力があることが分かった。そのきっかけは、「庭で走っていて怪我した御子息(当主の息子)に「痛いの痛いの飛んでいけ」っていう‥よくある「おまじない」をしたら怪我が治った」という執事の報告だった。「これはもしや、光魔法か!? 」と、当主が調べさせたらポリーに聖女になる資格である光魔法が使えるってことが分かった。当主は即座にポリーを引き取って育てたいとポリーの両親に打診し、渋る両親から半ば強引に引き離す形で‥ポリーはその家の養女になった。ポリーが15歳の時のことだった。
その後は、魔術学校に行かせてもらい(※ 単位受講的な感じ。働き始めて初めて魔力持ちだと分かった平民なんかは殆どこのコースで受講する)聖女見習いになった。
聖女は貴族が多い。初めは気後れしていたポリーだったが、聖女になったら実力が全てだ。誰も、生まれつき貴族じゃないからってポリーを馬鹿にする者はいなかった。
彼女は、聖女である。
聖女仲間は誰も彼女が貴族だから、とか平民だからといって区別する人たちはいなかった。だけど‥ポリーの「義両親」にとっては、自分たちが「聖女の両親」で、自分たちの家が「聖女を出した家」だということが重要だった。
‥ただ、それだけ。
教会で聖女として働き始めて以来、ポリーが義理の両親と会うことはなかった。
縁を切る約束をさせられているので、生家には帰れない。(だけど)義理の両親はポリーに家族としての愛情を与える気などない。
それは悲しいことだったけど、だからといって不満はなかった。義理の両親のことも、恨んでいない。寧ろ、学校に行かせてくれたこと、聖女にしてくれたことを感謝している。
私にできることは他に何もないから。
出来ることがあるのなら、それを精一杯する。それだけだ。
今までは何にも出来ない私だったけど、今は私の力で笑顔になれる人がいるって言うことはただただうれしい。
そう思って生きて来た。
‥別に自分が可哀そうだとか、(反対に)特別な存在になったとか、思ったことはない。
仕事をして、その結果誰かを笑顔にすることが出来る。そして、その笑顔を見る機会があるって仕事はそう多くない。まわりまわって人を笑顔にしていることはあるだろうけど、直接顔を見て「ありがとう」って言ってもらえる。それって、凄く素晴らしい‥「やりがいがある仕事」っていえると思わない?
「ありがとう! 」
「治ってよかった! 」
思わず笑顔になる患者さん。
自分に向けられたそんな素の笑顔を見たら、「次も頑張ろう」って思えた。
でも、私が見て来た笑顔は、素の笑顔だけじゃなかった。
力及ばず患者さんの前で頭を垂れ、ただ泣きながら謝ることしか出来ない私に
「ありがとう」
「大丈夫だよ」
「泣かないで」
って優しく微笑んで亡くなった患者さんがいた。勿論‥一人じゃない。
あれは悲しい笑顔だった。だけど‥嘘偽りのない‥あれも、れっきとした笑顔だった。私に対する感謝、思いやり、そして‥一番大きい感情は安堵。
‥貴女は気に病まないで。だって‥
もう、痛い思いしなくていいんだ。やっと楽になれるんだ。
だけど私は‥そんな顔が見たかったんじゃない。
私にそんなこと言う資格はないのだけど‥私が見たかった笑顔は‥そんな笑顔じゃなかった。
「まったく、まだ死なせてくれないのかねえ。いつも憎まれ口ばっかり言ってる孫に「今度倒れたらそのまま死なせてくれ」って言ってたのに、‥でも、ありがとうよ。まだあの孫の憎まれ口を聞くことが出来るねえ‥」
って言葉が聞きたかったんだ。
「まだ生きていくことが出来る。‥ありがとう」
私たち聖女はその言葉の為に生きている。
私たちこそ、
「生きててくれてありがとう」
‥そんな気持ちで治癒しているのに‥。
そんな「同じ意識」をポリーたちは目の前の騎士様たちに感じた。
私たちが無事だったことを見て、ぱっと浮かべた嬉しそうな笑顔。
知ってる人でもない、見ず知らず人を自分の命を懸けて守ろうとしている勇敢な人たちの‥強く優しい笑顔。
「無事でよかった! 」
って飾り気のない言葉。
何か見返りを期待してする行動じゃない。相手が貴族だから‥とかで動くんじゃない。仕事だからっていうなら、もっと安全な仕事だってある。「この仕事しか」自分にないわけではない。なのに、この人たちは自分の命を危険にさらして他人を守る仕事を選んだ。
正義感? 名誉? 色々あるだろう。だけど、それを得るために、この仕事しかないわけではないだろう。それでもこの仕事を選んだ。
この仕事についた経緯だとか、理由だとか人によって色々あるだろうし、この仕事だけが「そういう仕事」なわけじゃないけど、
単純に‥他の人よりいい人だっていうことは疑いようがないんじゃない?
守る人を選ばない、選べない。
そして、今もポリーたちが弱いから、ポリーたちが女だから、ポリーたちが貴族だから、‥聖女だから助けてくれたわけじゃない。
ポリーたちが聖女で、彼女たちと付き合いたいから‥とかそんな下心があるから助けるんじゃない。(それどころか、ポリーたちは顔を隠していたので辛うじて性別が分かったくらいだっただろう)
それは医療者である聖女や治療師も同じだ。
人を選ず、他人のために力を尽くす職業意識、誇り。
同じだ。私たちと同じだ。
ポリーたちはそう思った。
嬉しかった。
そして、ドキドキした。
今まで感じたことのない感情。
この胸の高鳴りは何?
これが‥
世の人の言う‥恋なのかもしれない。
それは
吊り橋効果的きっかけで「箱入り娘」ポリーたちが恋に落ちた瞬間だった。
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