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学園祭のメインイベント、講堂での演劇発表。
会場は立ち見が出るほどの超満員だった。
それもそのはず、主演は「渦中の人」エリーゼとクラーク、そして悪役としてミオナ・バーンシュタインが出演するのだから。
生徒たちは皆、ゴシップ誌をめくるような野次馬根性で集まっていた。
舞台袖で、私は衣装の最終チェックをしていた。
漆黒のローブに、紫色の宝石をあしらった妖艶な魔女の衣装。
私の自前だ。
「ふん、ミオナ様。地味な衣装ね。やっぱり主役の私の方が輝いているわ!」
エリーゼ様が、無駄にキラキラした(電飾が縫い付けられた)ピンクのドレスで近寄ってくる。
彼女の手には、私が書き換えた『完全台本』が握られていた。
「ええ、エリーゼ様。貴女は今日、誰よりも目立ちますわ。歴史に残るくらいにね」
「当たり前よ! 私の演技で、会場中を涙の海にしてあげるんだから!」
「楽しみにしておりますわ(笑いすぎて涙が出るという意味で)」
開演のベルが鳴る。
幕がゆっくりと上がり、私のナレーションで劇は始まった。
『昔々、あるところに、頭の中がお花畑な……いいえ、純真無垢な少女がおりました』
会場からクスクスと笑い声が漏れる。
エリーゼ様は気づかず、スポットライトの下へ飛び出した。
「ああ! なんて美しい朝なのかしら! 小鳥さん、おはよう! 虫さん、おはよう! 私の美しさに太陽も霞んでしまうわ!」
彼女が両手を広げると、背後の背景幕がガタガタと揺れ、描かれていた太陽が「ストン」と落ちた。
代わりに、天井から吊るされた巨大なタライが、彼女の頭上スレスレで止まる。
ドッと沸く会場。
「な、なによ今の音……? ま、まあいいわ。さあ、王子様を待ちましょう」
エリーゼ様は台本通りに演技を続けるが、そのセリフはいちいち神経を逆撫でするものばかりだ。
そこへ、白馬(のハリボテ)に乗ったクラーク様が登場する。
「待たせたね、僕のエンジェル!」
彼が口を開いた瞬間、会場が爆笑の渦に包まれた。
「ぶふっ! な、なんだあの声!」
「アヒルか!?」
クラーク様の声が、ヘリウムガスを吸った直後のように甲高く変調していたのだ。
これはシリウス様特製の『変声マイク』の効果である。
「えっ? あ、あれ? 声が……コエガオカシイゾ!?」
「クラーク様、素敵な声ですわ!(台本通り)」
エリーゼ様は無視してセリフを続ける。
「貴方のその、首を絞められた鶏のような声を聞くと、私の胸は高鳴ります!」
「ちょ、エリーゼ!? 台本と違うぞ!?」
「アドリブよ! 止めないで!」
舞台はカオスの一途を辿る。
私は魔女として、優雅に舞台中央へ進み出た。
「おやおや、騒がしいカップルだこと。愛だの恋だの、見ていて反吐が出ますわ」
私が杖を一振りすると、シリウス様が仕込んだ「魔法演出」が発動した。
ヒュオオオオオッ!!
床下から強烈な突風が吹き上げる。
「きゃあああ!?」
エリーゼ様のスカートが盛大にめくれ上がり、なんと下着(カボチャパンツ)があらわになった。
しかも、そのパンツには大きく『正義』と刺繍がしてある。
「あはははは! 正義のパンツだ!」
「センスやべぇ!」
観客は腹を抱えて笑っている。
エリーゼ様は必死にスカートを押さえるが、風は止まない。
「ミオナ! 風が強すぎるわよ! 演出と違うじゃない!」
「あら、これは『試練の風』ですわ。真実の愛があるなら、パンツの一つや二つ、堂々と見せつけるべきです」
「見せられるかぁぁ!」
続いて、クラーク様が剣を抜いて私に斬りかかるシーン。
「魔女め! 僕の剣の錆にしてくれる!」
彼が勇ましく剣を振るうと、刀身がポロリと折れ、中から大量の紙吹雪と、生きた鳩が飛び出した。
クルックー!
鳩がクラーク様の頭に止まり、フンをする。
「うわああっ!? な、なんだこの剣は!」
「おや、平和の象徴ですわね。戦いなどやめて、鳩と戯れてはいかが?」
私は冷ややかに笑い、客席最前列のVIP席に座るシリウス様にウインクを送った。
彼は口元を手で覆い、肩を震わせて笑っている。
どうやらご満足いただけたようだ。
そして、いよいよクライマックス。
感動の『愛の奇跡』のシーンだ。
「クラーク様、私たちの愛の力で、この魔女を浄化しましょう!」
「おお、エリーゼ! 合わせろ、愛の波動を!」
二人が手を繋ぎ、天に向かって祈りを捧げる。
台本では、ここで『金色の光が降り注ぎ、すべてが祝福される』はずだった。
しかし、私の書き換えたト書きにはこうある。
『※ただし、愛が不純な場合、祝福は呪いに変わる』
私が指を鳴らす。
天井に設置された巨大なくす玉が割れた。
バシャァァァァァン!!!!
中から降り注いだのは、光り輝く紙吹雪……ではなく、大量の「ローション」だった。
それも、緑色の、ネバネバした、スライム状の液体だ。
「ぎゃあああああ!!」
「ぬわあああああ!!」
頭からスライムを被った二人は、その場でステーン! と派手に転倒した。
ローションの滑りは抜群だ。
二人は起き上がろうとするが、ツルツルと滑ってまた転ぶ。
「た、立てない! なんだこれ!」
「ヌルヌルするぅぅ! 気持ち悪いぃぃ!」
舞台の上で、泥レスならぬローションレスリングを始める元婚約者とヒロイン。
その姿はあまりにも滑稽で、もはや芸術的ですらある。
会場のボルテージは最高潮に達した。
「最高だ!! こんな面白い劇、初めて見たぞ!」
「『真実の愛』って、滑るってことか!」
「ブラボー! ブラボー!」
拍手喝采。
スタンディングオベーション。
私はスライムの範囲外から、優雅に観客にお辞儀をした。
「皆様、ご覧いただけましたか? これが、見せかけだけの愛の末路。地に足がついていない二人は、こうして滑り続けるしかないのです」
私の締めくくりのセリフに、会場から「そうだー!」「深いぞ!」という歓声が上がる。
幕が下りるその瞬間まで、クラーク様とエリーゼ様は「助けてー!」「滑るー!」と叫びながら、舞台の端から端まで転がり続けていた。
***
終演後。
舞台裏は興奮冷めやらぬ様子だったが、主役の二人はシャワー室へ直行し、まだ戻ってきていない。
私は控室で、シリウス様と祝杯をあげていた。
「いやあ、素晴らしい舞台だった。特に最後のスライム、あの量は規格外だね」
「奮発しましたわ。成分も肌に優しいオーガニックなものを選びましたので、彼らも感謝すべきです」
「君の脚本構成、天才的だよ。悲劇を喜劇に変える錬金術師だ」
シリウス様が私の髪に触れる。
「これで、全校生徒が知ることになったね。彼らが『笑われるべき存在』だということを」
「ええ。同情ではなく、笑い者にされること。それがプライドの高い彼らにとって一番の猛毒ですわ」
そこへ、髪を生乾きにさせたクラーク様とエリーゼ様が、鬼の形相で怒鳴り込んできた。
「ミオナァァァ!! どういうことだあれは!!」
「私のパンツが! 私のドレスが! 全部台無しじゃない!」
私は紅茶を一口すすり、キョトンとした顔をした。
「あら、何を怒っていらっしゃるの? 聞こえませんでしたか、あの拍手が」
「はぁ!?」
「観客は喜んでいましたわよ? 『最高だった』『今までで一番面白かった』と。主役として、観客を満足させたのなら誇るべきではありませんか?」
「そ、それは……笑われていただけで……!」
「笑われるのも才能ですわ。貴方たちのその『天性の間抜けさ』は、努力して身につくものではありませんもの。自信をお持ちなさい」
「バカにしてるのか!!」
クラーク様が掴みかかろうとした時、シリウス様がスッと立ち上がり、私の前に立った。
その威圧感に、クラーク様が凍りつく。
「……私の演出家に手を出さないでもらいたいな」
「こ、公爵閣下……! でも、こいつが!」
「彼女は君たちをスターにしたんだぞ? 感謝こそすれ、恨むなど筋違いだ。……それとも」
シリウス様の目が怪しく光る。
「私の『魔法協力』にも文句があると?」
「っ……!」
魔法を使ったのが公爵だと知れば、文句など言えるはずがない。
二人は唇を噛み締め、悔し涙を溜めて私を睨んだ。
「お、覚えてなさいよ! 次は……次は絶対に負けないんだから!」
「もう二度と演劇なんてやるもんか!」
二人は捨て台詞を残し、逃げるように去っていった。
その背中は、以前よりも一回り小さく見えた。
「……懲りない人たちですわね」
「そこが彼らの良いところさ。次は何を仕掛けてくるか、楽しみじゃないか」
「ええ。そろそろ『退学』という二文字が見えてきましたけれど」
「ははは! 手厳しいな」
私たちは笑い合い、誰もいなくなった舞台を見つめた。
祭りは終わった。
でも、私たちの復讐劇(エンターテイメント)は、まだまだ続く。
次はどんな舞台を用意してあげようかしら。
彼らがこの学園に居場所を失うその日まで、たっぷりと遊んであげなくてはね。
会場は立ち見が出るほどの超満員だった。
それもそのはず、主演は「渦中の人」エリーゼとクラーク、そして悪役としてミオナ・バーンシュタインが出演するのだから。
生徒たちは皆、ゴシップ誌をめくるような野次馬根性で集まっていた。
舞台袖で、私は衣装の最終チェックをしていた。
漆黒のローブに、紫色の宝石をあしらった妖艶な魔女の衣装。
私の自前だ。
「ふん、ミオナ様。地味な衣装ね。やっぱり主役の私の方が輝いているわ!」
エリーゼ様が、無駄にキラキラした(電飾が縫い付けられた)ピンクのドレスで近寄ってくる。
彼女の手には、私が書き換えた『完全台本』が握られていた。
「ええ、エリーゼ様。貴女は今日、誰よりも目立ちますわ。歴史に残るくらいにね」
「当たり前よ! 私の演技で、会場中を涙の海にしてあげるんだから!」
「楽しみにしておりますわ(笑いすぎて涙が出るという意味で)」
開演のベルが鳴る。
幕がゆっくりと上がり、私のナレーションで劇は始まった。
『昔々、あるところに、頭の中がお花畑な……いいえ、純真無垢な少女がおりました』
会場からクスクスと笑い声が漏れる。
エリーゼ様は気づかず、スポットライトの下へ飛び出した。
「ああ! なんて美しい朝なのかしら! 小鳥さん、おはよう! 虫さん、おはよう! 私の美しさに太陽も霞んでしまうわ!」
彼女が両手を広げると、背後の背景幕がガタガタと揺れ、描かれていた太陽が「ストン」と落ちた。
代わりに、天井から吊るされた巨大なタライが、彼女の頭上スレスレで止まる。
ドッと沸く会場。
「な、なによ今の音……? ま、まあいいわ。さあ、王子様を待ちましょう」
エリーゼ様は台本通りに演技を続けるが、そのセリフはいちいち神経を逆撫でするものばかりだ。
そこへ、白馬(のハリボテ)に乗ったクラーク様が登場する。
「待たせたね、僕のエンジェル!」
彼が口を開いた瞬間、会場が爆笑の渦に包まれた。
「ぶふっ! な、なんだあの声!」
「アヒルか!?」
クラーク様の声が、ヘリウムガスを吸った直後のように甲高く変調していたのだ。
これはシリウス様特製の『変声マイク』の効果である。
「えっ? あ、あれ? 声が……コエガオカシイゾ!?」
「クラーク様、素敵な声ですわ!(台本通り)」
エリーゼ様は無視してセリフを続ける。
「貴方のその、首を絞められた鶏のような声を聞くと、私の胸は高鳴ります!」
「ちょ、エリーゼ!? 台本と違うぞ!?」
「アドリブよ! 止めないで!」
舞台はカオスの一途を辿る。
私は魔女として、優雅に舞台中央へ進み出た。
「おやおや、騒がしいカップルだこと。愛だの恋だの、見ていて反吐が出ますわ」
私が杖を一振りすると、シリウス様が仕込んだ「魔法演出」が発動した。
ヒュオオオオオッ!!
床下から強烈な突風が吹き上げる。
「きゃあああ!?」
エリーゼ様のスカートが盛大にめくれ上がり、なんと下着(カボチャパンツ)があらわになった。
しかも、そのパンツには大きく『正義』と刺繍がしてある。
「あはははは! 正義のパンツだ!」
「センスやべぇ!」
観客は腹を抱えて笑っている。
エリーゼ様は必死にスカートを押さえるが、風は止まない。
「ミオナ! 風が強すぎるわよ! 演出と違うじゃない!」
「あら、これは『試練の風』ですわ。真実の愛があるなら、パンツの一つや二つ、堂々と見せつけるべきです」
「見せられるかぁぁ!」
続いて、クラーク様が剣を抜いて私に斬りかかるシーン。
「魔女め! 僕の剣の錆にしてくれる!」
彼が勇ましく剣を振るうと、刀身がポロリと折れ、中から大量の紙吹雪と、生きた鳩が飛び出した。
クルックー!
鳩がクラーク様の頭に止まり、フンをする。
「うわああっ!? な、なんだこの剣は!」
「おや、平和の象徴ですわね。戦いなどやめて、鳩と戯れてはいかが?」
私は冷ややかに笑い、客席最前列のVIP席に座るシリウス様にウインクを送った。
彼は口元を手で覆い、肩を震わせて笑っている。
どうやらご満足いただけたようだ。
そして、いよいよクライマックス。
感動の『愛の奇跡』のシーンだ。
「クラーク様、私たちの愛の力で、この魔女を浄化しましょう!」
「おお、エリーゼ! 合わせろ、愛の波動を!」
二人が手を繋ぎ、天に向かって祈りを捧げる。
台本では、ここで『金色の光が降り注ぎ、すべてが祝福される』はずだった。
しかし、私の書き換えたト書きにはこうある。
『※ただし、愛が不純な場合、祝福は呪いに変わる』
私が指を鳴らす。
天井に設置された巨大なくす玉が割れた。
バシャァァァァァン!!!!
中から降り注いだのは、光り輝く紙吹雪……ではなく、大量の「ローション」だった。
それも、緑色の、ネバネバした、スライム状の液体だ。
「ぎゃあああああ!!」
「ぬわあああああ!!」
頭からスライムを被った二人は、その場でステーン! と派手に転倒した。
ローションの滑りは抜群だ。
二人は起き上がろうとするが、ツルツルと滑ってまた転ぶ。
「た、立てない! なんだこれ!」
「ヌルヌルするぅぅ! 気持ち悪いぃぃ!」
舞台の上で、泥レスならぬローションレスリングを始める元婚約者とヒロイン。
その姿はあまりにも滑稽で、もはや芸術的ですらある。
会場のボルテージは最高潮に達した。
「最高だ!! こんな面白い劇、初めて見たぞ!」
「『真実の愛』って、滑るってことか!」
「ブラボー! ブラボー!」
拍手喝采。
スタンディングオベーション。
私はスライムの範囲外から、優雅に観客にお辞儀をした。
「皆様、ご覧いただけましたか? これが、見せかけだけの愛の末路。地に足がついていない二人は、こうして滑り続けるしかないのです」
私の締めくくりのセリフに、会場から「そうだー!」「深いぞ!」という歓声が上がる。
幕が下りるその瞬間まで、クラーク様とエリーゼ様は「助けてー!」「滑るー!」と叫びながら、舞台の端から端まで転がり続けていた。
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終演後。
舞台裏は興奮冷めやらぬ様子だったが、主役の二人はシャワー室へ直行し、まだ戻ってきていない。
私は控室で、シリウス様と祝杯をあげていた。
「いやあ、素晴らしい舞台だった。特に最後のスライム、あの量は規格外だね」
「奮発しましたわ。成分も肌に優しいオーガニックなものを選びましたので、彼らも感謝すべきです」
「君の脚本構成、天才的だよ。悲劇を喜劇に変える錬金術師だ」
シリウス様が私の髪に触れる。
「これで、全校生徒が知ることになったね。彼らが『笑われるべき存在』だということを」
「ええ。同情ではなく、笑い者にされること。それがプライドの高い彼らにとって一番の猛毒ですわ」
そこへ、髪を生乾きにさせたクラーク様とエリーゼ様が、鬼の形相で怒鳴り込んできた。
「ミオナァァァ!! どういうことだあれは!!」
「私のパンツが! 私のドレスが! 全部台無しじゃない!」
私は紅茶を一口すすり、キョトンとした顔をした。
「あら、何を怒っていらっしゃるの? 聞こえませんでしたか、あの拍手が」
「はぁ!?」
「観客は喜んでいましたわよ? 『最高だった』『今までで一番面白かった』と。主役として、観客を満足させたのなら誇るべきではありませんか?」
「そ、それは……笑われていただけで……!」
「笑われるのも才能ですわ。貴方たちのその『天性の間抜けさ』は、努力して身につくものではありませんもの。自信をお持ちなさい」
「バカにしてるのか!!」
クラーク様が掴みかかろうとした時、シリウス様がスッと立ち上がり、私の前に立った。
その威圧感に、クラーク様が凍りつく。
「……私の演出家に手を出さないでもらいたいな」
「こ、公爵閣下……! でも、こいつが!」
「彼女は君たちをスターにしたんだぞ? 感謝こそすれ、恨むなど筋違いだ。……それとも」
シリウス様の目が怪しく光る。
「私の『魔法協力』にも文句があると?」
「っ……!」
魔法を使ったのが公爵だと知れば、文句など言えるはずがない。
二人は唇を噛み締め、悔し涙を溜めて私を睨んだ。
「お、覚えてなさいよ! 次は……次は絶対に負けないんだから!」
「もう二度と演劇なんてやるもんか!」
二人は捨て台詞を残し、逃げるように去っていった。
その背中は、以前よりも一回り小さく見えた。
「……懲りない人たちですわね」
「そこが彼らの良いところさ。次は何を仕掛けてくるか、楽しみじゃないか」
「ええ。そろそろ『退学』という二文字が見えてきましたけれど」
「ははは! 手厳しいな」
私たちは笑い合い、誰もいなくなった舞台を見つめた。
祭りは終わった。
でも、私たちの復讐劇(エンターテイメント)は、まだまだ続く。
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