近未来判事「タクヤ」

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事件簿005 『帯久』その9

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「あんたが悪徳業者とつるんで詐欺に引っ掛けた南風の工場長、佐藤の息子だよ!」

「あぁ、佐藤さんね。大変だったらしいなぁ。しかし、人聞きの悪いことを言わんでくれんか。こっちは商売抜きで紹介してやったんだからな。」

「はっ!デタラメいやがって!!おい!トンズラした業者からいくらもらったんだ?!」

浦賀の顔付きが変わった。
「おい!若造!いい加減にしとけよぉ。どこに証拠がある!?この世の中はなぁ、頭の悪い奴が損することになってんだよ!さぁ!とっとと帰れ!警察を呼ぶぞ!!」

「警察?上等じゃねぇか!呼んでみろよ!!川の向こうにえらくパトカーが集まってるからな。すぐに飛んでくるぜ!!あんたの悪行、全部ぶちまけてやる!」

アツシの大声が静まったビルに響き渡っている。

「とにかく入れ!ここじゃ近所迷惑だ。」
騒ぎになるのは面倒だと思った浦賀が、事務所のドアを開けた。

事務所のテーブルで向かい合ったアツシと浦賀。

「詐欺だ!」

「関係ない!」

押し問答を繰り返していたが、面倒になってきた浦賀がこう言った。

「ふぅ。もういい加減にしてくれないかね。菓子屋が一軒潰れたくらいで困る奴なんか、たいしていないだろうが。」

「なにぃぃぃぃ!!!」

アツシはカッとなってテーブルに置いてあった卓上ライターを投げつけた。

「うわっ!!」

ガタン!!

ライターは当たらなかったが、よけた拍子に浦賀はイスに座ったまま横に倒れた。

ごんっ!

鈍い音がした。

「おい!大丈夫か?!」

倒れたまま動かない浦賀に近づいたアツシは、起こそうとした手を引っ込めた。
浦賀の頭からは大量の血が流れ出していた。
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