39 / 214
事件簿005 『帯久』その9
しおりを挟む
「あんたが悪徳業者とつるんで詐欺に引っ掛けた南風の工場長、佐藤の息子だよ!」
「あぁ、佐藤さんね。大変だったらしいなぁ。しかし、人聞きの悪いことを言わんでくれんか。こっちは商売抜きで紹介してやったんだからな。」
「はっ!デタラメいやがって!!おい!トンズラした業者からいくらもらったんだ?!」
浦賀の顔付きが変わった。
「おい!若造!いい加減にしとけよぉ。どこに証拠がある!?この世の中はなぁ、頭の悪い奴が損することになってんだよ!さぁ!とっとと帰れ!警察を呼ぶぞ!!」
「警察?上等じゃねぇか!呼んでみろよ!!川の向こうにえらくパトカーが集まってるからな。すぐに飛んでくるぜ!!あんたの悪行、全部ぶちまけてやる!」
アツシの大声が静まったビルに響き渡っている。
「とにかく入れ!ここじゃ近所迷惑だ。」
騒ぎになるのは面倒だと思った浦賀が、事務所のドアを開けた。
事務所のテーブルで向かい合ったアツシと浦賀。
「詐欺だ!」
「関係ない!」
押し問答を繰り返していたが、面倒になってきた浦賀がこう言った。
「ふぅ。もういい加減にしてくれないかね。菓子屋が一軒潰れたくらいで困る奴なんか、たいしていないだろうが。」
「なにぃぃぃぃ!!!」
アツシはカッとなってテーブルに置いてあった卓上ライターを投げつけた。
「うわっ!!」
ガタン!!
ライターは当たらなかったが、よけた拍子に浦賀はイスに座ったまま横に倒れた。
ごんっ!
鈍い音がした。
「おい!大丈夫か?!」
倒れたまま動かない浦賀に近づいたアツシは、起こそうとした手を引っ込めた。
浦賀の頭からは大量の血が流れ出していた。
「あぁ、佐藤さんね。大変だったらしいなぁ。しかし、人聞きの悪いことを言わんでくれんか。こっちは商売抜きで紹介してやったんだからな。」
「はっ!デタラメいやがって!!おい!トンズラした業者からいくらもらったんだ?!」
浦賀の顔付きが変わった。
「おい!若造!いい加減にしとけよぉ。どこに証拠がある!?この世の中はなぁ、頭の悪い奴が損することになってんだよ!さぁ!とっとと帰れ!警察を呼ぶぞ!!」
「警察?上等じゃねぇか!呼んでみろよ!!川の向こうにえらくパトカーが集まってるからな。すぐに飛んでくるぜ!!あんたの悪行、全部ぶちまけてやる!」
アツシの大声が静まったビルに響き渡っている。
「とにかく入れ!ここじゃ近所迷惑だ。」
騒ぎになるのは面倒だと思った浦賀が、事務所のドアを開けた。
事務所のテーブルで向かい合ったアツシと浦賀。
「詐欺だ!」
「関係ない!」
押し問答を繰り返していたが、面倒になってきた浦賀がこう言った。
「ふぅ。もういい加減にしてくれないかね。菓子屋が一軒潰れたくらいで困る奴なんか、たいしていないだろうが。」
「なにぃぃぃぃ!!!」
アツシはカッとなってテーブルに置いてあった卓上ライターを投げつけた。
「うわっ!!」
ガタン!!
ライターは当たらなかったが、よけた拍子に浦賀はイスに座ったまま横に倒れた。
ごんっ!
鈍い音がした。
「おい!大丈夫か?!」
倒れたまま動かない浦賀に近づいたアツシは、起こそうとした手を引っ込めた。
浦賀の頭からは大量の血が流れ出していた。
0
あなたにおすすめの小説
むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム
ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。
けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。
学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!?
大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。
真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。
診察室の午後<菜の花の丘編>その1
スピカナ
恋愛
神的イケメン医師・北原春樹と、病弱で天才的なアーティストである妻・莉子。
そして二人を愛してしまったイケメン御曹司・浅田夏輝。
「菜の花クリニック」と「サテライトセンター」を舞台に、三人の愛と日常が描かれます。
時に泣けて、時に笑える――溺愛とBL要素を含む、ほのぼの愛の物語。
多くのスタッフの人生がここで楽しく花開いていきます。
この小説は「医師の兄が溺愛する病弱な義妹を毎日診察する甘~い愛の物語」の1000話以降の続編です。
※医学描写と他もすべて架空です。
ワシの子を産んでくれんか
KOU/Vami
ライト文芸
妻に先立たれ、息子まで亡くした老人は、息子の妻である若い未亡人と二人きりで古い家に残された。
「まだ若い、アンタは出て行って生き直せ」――そう言い続けるのは、彼女の未来を守りたい善意であり、同時に、自分の寂しさが露見するのを恐れる防波堤でもあった。
しかし彼女は去らない。義父を一人にできないという情と、家に残る最後の温もりを手放せない心が、彼女の足を止めていた。
昼はいつも通り、義父と嫁として食卓を囲む。けれど夜になると、喪失の闇と孤独が、二人の境界を静かに溶かしていく。
ある夜を境に、彼女は“何事もない”顔で日々を回し始め、老人だけが遺影を直視できなくなる。
救いのような笑顔と、罪のような温もり。
二人はやがて、外の世界から少しずつ音を失い、互いだけを必要とする狭い家の中へ沈んでいく――。
黄泉津役所
浅井 ことは
キャラ文芸
高校入学を機にアルバイトを始めようと面接に行った井筒丈史。
だが行った先は普通の役所のようで普通ではない役所。
一度はアルバイトを断るものの、結局働くことに。
ただの役所でそうではなさそうなお役所バイト。
一体何をさせられるのか……
春に狂(くる)う
転生新語
恋愛
先輩と後輩、というだけの関係。後輩の少女の体を、私はホテルで時間を掛けて味わう。
小説家になろう、カクヨムに投稿しています。
小説家になろう→https://ncode.syosetu.com/n5251id/
カクヨム→https://kakuyomu.jp/works/16817330654752443761
石榴(ざくろ)の月~愛され求められ奪われて~
めぐみ
歴史・時代
お民は江戸は町外れ徳平店(とくべいだな)に夫源治と二人暮らし。
源治はお民より年下で、お民は再婚である。前の亭主との間には一人息子がいたが、川に落ちて夭折してしまった。その後、どれだけ望んでも、子どもは授からなかった。
長屋暮らしは慎ましいものだが、お民は夫に愛されて、女としても満ち足りた日々を過ごしている。
そんなある日、徳平店が近々、取り壊されるという話が持ちあがる。徳平店の土地をもっているのは大身旗本の石澤嘉門(いしざわかもん)だ。その嘉門、実はお民をふとしたことから見初め、お民を期間限定の側室として差し出すなら、長屋取り壊しの話も考え直しても良いという。
明らかにお民を手に入れんがための策略、しかし、お民は長屋に住む皆のことを考えて、殿様の取引に応じるのだった。
〝行くな!〟と懸命に止める夫に哀しく微笑み、〝約束の1年が過ぎたから、きっとお前さんの元に帰ってくるよ〟と残して―。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる