近未来判事「タクヤ」

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事件簿006 『江戸の夢』その6

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「宗健作と申します。なんでもします。雇っていただけませんか?」

朴訥な話し方だが、男からは切羽詰った真剣さが伝わってきた。

「なにか事情がありそうだが、厄介事は勘弁だよ。」
「ご迷惑は一切おかけしません。ある程度の料理は作れます。」
「料理人なのか?ふーむ。」

厨房は確かに人が足りない。
それにこの男、よく見ると仕立てのいい服を着ている。
立ち居振る舞いにもなんとなく品の良さを感じる。

「まぁ、いいだろう。書き入れ時で猫でも狸でも手を借りたいところだ。さっそく明日から厨房に入ってくれ。」
「ありがとうございます!」

次の日から健作は神楽屋旅館で働き始めた。
驚いたことに、健作の料理の腕は東京の一流料亭でも通用すると思われるほどのものだった。
寡黙で上品な物腰ながら、いざ仕事となると妥協を許さない頑固さがあった。
そんな健作が神楽屋旅館になくてはならない存在になるまでに、そう時間はかからなかった。

「まだ話す気にはなれんかね?」
「えっ?!」
「よほど深い事情があったんだろう?着の身着のままで、こんな辺鄙な山奥まで来たんだからね。ただの流れの料理人ってことは無いはずだが・・・。」

「・・・」

「まぁ、無理にとは言わん。その気になったらなんでも相談してくれよ。」
「はい。ありがとうございます。今は、こうやってお客様に料理をお出しできれば幸せなんです。」

それから2ヵ月後、とんでもない事態が神楽屋を襲うことになる・・・。
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