近未来判事「タクヤ」

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事件簿009 『鹿政談』その6

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「はい、警察です。」

「すぐに来てください!女性のすごい悲鳴が聞こえたんです!」

「GPSで確認しました。宮崎市宮崎町10番地コーポリーベンジですね?あなたは住民の方ですか?」

「そうです!5階の503です!」

「事件かもしれません。安全のため、ご自分の部屋から出ないで鍵をかけてください。」

5分後には最初のパトカーがマンションに到着した。
そして、それから続々と赤い回転灯が集まってきた。

15年前のパンデミック以降、DVや薬物常習者の立てこもり事件が急増し、被害者保護のため警官は発生初期から銃を携帯するようになっていた。

警官たちは5階の503号室の前を銃を構えて取り囲んだ。

警官の一人がインタフォンを押した。
「警察です。誰かいますか?」

返事がない。
「おい! 誰もいないのかぁ!?」

ドアに鍵はかかっていなかった。
「突入するぞ!」

ドカドカドカッ!

部屋に踏み込んだ警官たちの前に一人の男が立っていた。
男の全身は真っ赤に染まり、足元には赤黒い血の海が拡がっている。

その赤い海には、女性の身体が横たわり、その胸にはナイフが突き刺さっていた。
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