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事件簿011 『お神酒徳利』その9
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神奈川宿で、鴻池一行が定宿にしているという、滝の橋の新羽屋に着くと、やけに宿屋の中が騒がしい。
鴻池善右衛門が宿の女将を見つけて、騒動の理由を聞いた。
「四日ほど前に薩摩藩のお侍が泊まっていたんですが、そのときに金七十五両と江戸家老様への密書を入れていた巾着が失くなったらしいのです。それで宿の人間が怪しいと、ついさっき主人の源兵衛が役人に連れて行かれてしまったのです。」
この宿の主人、新羽屋源兵衛とは、江戸に来るたびに酒を酌み交わす、旧知の仲の鴻池善右衛門。
すぐに善六に相談した。
「善六さん。源兵衛さんは悪事を働くような人ではありません。何かの間違いです。絶対に当たる占いは、うちの分を残してもあと一回ある。うちのお礼とは別に相応のお礼をします。何なら江戸の店を1軒お任せしてもいい。巾着の場所を占ってはもらえませんか?」
善六は、全身から冷や汗が噴き出すのを感じた。
「そのようなすごい先生なのですか!?でも今は、宿に着かれたばかりでお疲れでしょう。今夜はゆっくりとお休みいただいて、明日改めてお願いするということでいかがでしょうか?」
女将の言葉に全身の力が抜けた善六。
「わかりました。占いましょう。明日!明日やりますよ!」
そう答えると、そそくさと宿の中に入っていった。
鴻池善右衛門が宿の女将を見つけて、騒動の理由を聞いた。
「四日ほど前に薩摩藩のお侍が泊まっていたんですが、そのときに金七十五両と江戸家老様への密書を入れていた巾着が失くなったらしいのです。それで宿の人間が怪しいと、ついさっき主人の源兵衛が役人に連れて行かれてしまったのです。」
この宿の主人、新羽屋源兵衛とは、江戸に来るたびに酒を酌み交わす、旧知の仲の鴻池善右衛門。
すぐに善六に相談した。
「善六さん。源兵衛さんは悪事を働くような人ではありません。何かの間違いです。絶対に当たる占いは、うちの分を残してもあと一回ある。うちのお礼とは別に相応のお礼をします。何なら江戸の店を1軒お任せしてもいい。巾着の場所を占ってはもらえませんか?」
善六は、全身から冷や汗が噴き出すのを感じた。
「そのようなすごい先生なのですか!?でも今は、宿に着かれたばかりでお疲れでしょう。今夜はゆっくりとお休みいただいて、明日改めてお願いするということでいかがでしょうか?」
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