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事件簿012 『火事息子』その10
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土蔵の壁に梯子を立てかけ、何とか上まで昇った佐兵衛。
しかし、そこで怖気づいて梯子から手が離せなくなった。
丁稚の定吉が、土をこねて下から投げ上げるが、受け取ることが出来ない。
佐兵衛は泥だらけ。
蔵に目塗りしているのか、身体に目塗りをしてるのかわからない有様だった。
しかも風向きが変わったのか、伊勢屋の周りにも火の粉が降り始めた。
伊勢屋は焦るばかり。
どうにも手が打てず、蔵の周りをウロウロするしかない。
「このままでは蔵まで燃えてしまう。店も終わりか・・・。」
すると、一人の男が屋根から屋根を伝い、伊勢屋の蔵の屋根に飛び移ってきた。
その男は、屋根からスルスルと目塗り台に降りてきた。
そして、梯子にへばりついている佐兵衛の帯を、近くの折れ釘に結びつけた。
両手が自由になり、いくら動いても落ちないとわかると、佐兵衛も元気を取り戻した。
お礼を言おうと、その男の顔を見た佐兵衛は、あっと驚いて足を踏み外してしまった。
釘に結びつけた帯が無ければ、間違いなく下に落ちていただろう。
しかし、そこで怖気づいて梯子から手が離せなくなった。
丁稚の定吉が、土をこねて下から投げ上げるが、受け取ることが出来ない。
佐兵衛は泥だらけ。
蔵に目塗りしているのか、身体に目塗りをしてるのかわからない有様だった。
しかも風向きが変わったのか、伊勢屋の周りにも火の粉が降り始めた。
伊勢屋は焦るばかり。
どうにも手が打てず、蔵の周りをウロウロするしかない。
「このままでは蔵まで燃えてしまう。店も終わりか・・・。」
すると、一人の男が屋根から屋根を伝い、伊勢屋の蔵の屋根に飛び移ってきた。
その男は、屋根からスルスルと目塗り台に降りてきた。
そして、梯子にへばりついている佐兵衛の帯を、近くの折れ釘に結びつけた。
両手が自由になり、いくら動いても落ちないとわかると、佐兵衛も元気を取り戻した。
お礼を言おうと、その男の顔を見た佐兵衛は、あっと驚いて足を踏み外してしまった。
釘に結びつけた帯が無ければ、間違いなく下に落ちていただろう。
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