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私、異世界で監禁されました!?の番外編
バレンタイン ジーク&ハミル編(ハミルトン視点)
今日はバレンタインということで、僕はウキウキしながらヴァイラン魔国へと転移する。ユーカから、今日は仕事を完璧に終わらせて、おやつ時に来てほしいと言われていたため、今はその時間だ。
「ユーカ、来たよ」
ユーカが僕達のために、チョコを手作りしてくれるらしいという話で、僕は側にジークフリートが居ないことを気にかけることなく、テラスに居たユーカへと声をかける。
「ハミル、ようこそっ」
可愛らしい笑顔を浮かべるユーカに、僕は内心悶絶する。
「今日は、特別なチョコを作ってみました。ジークには先程あげたばかりなんです」
「そう……」
僕が最初にもらえなかったことは残念だったが、ジークフリートがここに居ないということは、きっと、今の時間は僕のものだ。ユーカに招かれるまま、僕はユーカの対面に腰かけて、ユーカのどこか嬉しそうな表情を眺める。
「チョコは、これです」
そう言ってユーカが差し出してきたのは、ハート型のプックリした可愛らしいチョコ。
「はい、あーん」
「っ、ユ、ユーカ!?」
いつもは、僕達が求めない限りこんなことはしてくれないユーカが、今日は嬉々としてチョコを差し出してくる。
「ほら、あーん、です」
(これは、夢? いやっ、現実だっ!)
ユーカが積極的に差し出してくるという事実に困惑しながらも、思いがけないご褒美に僕は天にも昇る気持ちになって、それを食べる。
「ん、美味しい。お酒入りなんだね」
「はい、特別なお酒です」
そうして、ユーカが微笑んだ姿が、最後に見た光景だった。
「……あれ?」
なぜか、意識がそこで途切れていることに気づいた僕は、起き上がりながらそう声を出して……その声が、思いの外高いことに首をかしげる。
「あっ、ハミルも目を覚ましたんですねっ」
そう言うのは愛しい愛しいユーカの声で……そちらを見ると、ユーカが幼い子供らしきものを抱き締めているのを見てしまう。
「っ、ユーカ、そいつ、誰?」
僕から見えるのは、翡翠色の髪のみ。僕は、大人げなくそいつに殺気を向けて……。
「落ち着け、ハミル」
どこか、随分昔に聞いた覚えのある声に、そちらをじっと注視して……。
「まさか、ジーク?」
そこに居たのは、五歳くらいの姿となったジークフリートで、彼は、なんだか死んだ魚のような目をしていた。
「お前も同じ状態だ、ハミル」
「えっ?」
そう言われて、先程から違和感を感じる声に加えて、体が、どうにも小さいような気がして、なぜか近くに用意されていた姿見を見て、絶句する。
「……これ、僕も幼くなってる?」
そこに映っていたのは、やはり五歳くらいの頃の僕の姿。
「はいっ、チョコの中に、年齢退行の薬を入れさせてもらいました」
「えっ? ユーカ? えっ?」
混乱する僕に、ジークはため息を一つ吐くと、説明をしてくれる。
「ユーカは、子供の俺達の姿をしっかりと愛でたいらしい」
その、端的な説明に、僕は思わず固まる。
(いや、ユーカに愛でてもらえるのは嬉しいよ? 嬉しいけど……この姿じゃあ、生殺しじゃないかっ!)
そこでようやく、僕はジークが死んだ魚のような目をしていた理由に思い至る。
「ハミル、ハミル」
ユーカから、おいでおいでと手招きをされては、僕はそちらに行かざるを得ない。
「ふわわぁ、二人とも可愛いですっ!」
そんな褒め言葉は、あまり嬉しくない。しかし、それを言うわけにもいかず、僕達はその日は一日中ユーカに愛でられることとなる。
(仕事を完璧に終わらせてって……このためだったんだね)
ユーカが嬉しいのであれば、少しくらいこんなことに付き合うのはやぶさかではないものの……ある意味拷問の一時だったため、僕とジークは、来年以降のバレンタインは、混ぜ物がないかしっかり警戒しようと話し合うことになるのだった。
「ユーカ、来たよ」
ユーカが僕達のために、チョコを手作りしてくれるらしいという話で、僕は側にジークフリートが居ないことを気にかけることなく、テラスに居たユーカへと声をかける。
「ハミル、ようこそっ」
可愛らしい笑顔を浮かべるユーカに、僕は内心悶絶する。
「今日は、特別なチョコを作ってみました。ジークには先程あげたばかりなんです」
「そう……」
僕が最初にもらえなかったことは残念だったが、ジークフリートがここに居ないということは、きっと、今の時間は僕のものだ。ユーカに招かれるまま、僕はユーカの対面に腰かけて、ユーカのどこか嬉しそうな表情を眺める。
「チョコは、これです」
そう言ってユーカが差し出してきたのは、ハート型のプックリした可愛らしいチョコ。
「はい、あーん」
「っ、ユ、ユーカ!?」
いつもは、僕達が求めない限りこんなことはしてくれないユーカが、今日は嬉々としてチョコを差し出してくる。
「ほら、あーん、です」
(これは、夢? いやっ、現実だっ!)
ユーカが積極的に差し出してくるという事実に困惑しながらも、思いがけないご褒美に僕は天にも昇る気持ちになって、それを食べる。
「ん、美味しい。お酒入りなんだね」
「はい、特別なお酒です」
そうして、ユーカが微笑んだ姿が、最後に見た光景だった。
「……あれ?」
なぜか、意識がそこで途切れていることに気づいた僕は、起き上がりながらそう声を出して……その声が、思いの外高いことに首をかしげる。
「あっ、ハミルも目を覚ましたんですねっ」
そう言うのは愛しい愛しいユーカの声で……そちらを見ると、ユーカが幼い子供らしきものを抱き締めているのを見てしまう。
「っ、ユーカ、そいつ、誰?」
僕から見えるのは、翡翠色の髪のみ。僕は、大人げなくそいつに殺気を向けて……。
「落ち着け、ハミル」
どこか、随分昔に聞いた覚えのある声に、そちらをじっと注視して……。
「まさか、ジーク?」
そこに居たのは、五歳くらいの姿となったジークフリートで、彼は、なんだか死んだ魚のような目をしていた。
「お前も同じ状態だ、ハミル」
「えっ?」
そう言われて、先程から違和感を感じる声に加えて、体が、どうにも小さいような気がして、なぜか近くに用意されていた姿見を見て、絶句する。
「……これ、僕も幼くなってる?」
そこに映っていたのは、やはり五歳くらいの頃の僕の姿。
「はいっ、チョコの中に、年齢退行の薬を入れさせてもらいました」
「えっ? ユーカ? えっ?」
混乱する僕に、ジークはため息を一つ吐くと、説明をしてくれる。
「ユーカは、子供の俺達の姿をしっかりと愛でたいらしい」
その、端的な説明に、僕は思わず固まる。
(いや、ユーカに愛でてもらえるのは嬉しいよ? 嬉しいけど……この姿じゃあ、生殺しじゃないかっ!)
そこでようやく、僕はジークが死んだ魚のような目をしていた理由に思い至る。
「ハミル、ハミル」
ユーカから、おいでおいでと手招きをされては、僕はそちらに行かざるを得ない。
「ふわわぁ、二人とも可愛いですっ!」
そんな褒め言葉は、あまり嬉しくない。しかし、それを言うわけにもいかず、僕達はその日は一日中ユーカに愛でられることとなる。
(仕事を完璧に終わらせてって……このためだったんだね)
ユーカが嬉しいのであれば、少しくらいこんなことに付き合うのはやぶさかではないものの……ある意味拷問の一時だったため、僕とジークは、来年以降のバレンタインは、混ぜ物がないかしっかり警戒しようと話し合うことになるのだった。
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