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俺、異世界で置き去りにされました!?の番外編
ひな祭り ライナード編(海斗視点)
今日は、ひな祭り、らしい。『らしい』というのは、魔国のひな祭りは、ちょっと変わっていて、雛人形は家族の姿を模した人形を作って飾るという風習があるからだ。ただ……。
「すっごく可愛くてなってる?」
ライナードが作った雛人形は、とても可愛い。いや、髪や瞳の色に加えて顔立ちもしっかり特徴を掴んでいるから、俺とライナードの人形だというのは分かるのだが、こうも可愛いと、何となく恥ずかしい。
「自信作だ」
「そっか」
満足そうに人形を見るライナードに、俺は思わず笑みが漏れる。ライナードが嬉しいのであれば、俺も嬉しかった。
「今日は、ひな祭りだ」
「うん? そうだな」
そんな中、急に真面目な顔でそんなことを告げられて、俺は疑問符を浮かべながらもうなずく。
「ひな祭りは、片翼を思いっきり甘やかす日だ」
「へぇ、そうなのか」
ライナード曰く、女性の片翼に対して、思いっきり甘やかす日なのだとのこと。
「と、いうわけで、カイト、何かしたいこととか、行きたい場所とかはないか?」
「えっ? うーん?」
(急に言われても、思いつかないなぁ)
とってもキラキラとした目で期待している様子のライナードには悪いが、特に思い浮かばない。
「……そうだっ、ライナード、一緒に本を読もうっ」
「本? カイトは特に読書が好きというわけではなかったと思うが……」
「うっ、いや、その……ライナードが楽しそうに読んでるから、俺も、と思ったんだけど……」
そう言えば、ライナードは一気に目を輝かせる。
「任せろっ、必ず、カイトが楽しめる作品を選んでみせるっ!」
「お、おぅ」
ただ、この時俺は、大きな判断ミスをしていたことに気づいていなかった。どんなミスだったのかといえば……。
(……しまった……そうだった。そうだったよっ。ライナードが読む作品って、恋愛小説じゃないかっ!)
そう、現在俺は、ライナードの膝の上で、本を広げている。ただ、その内容は読んでいる俺の方が恥ずかしくなるような内容で、何だかいたたまれない。そして、それはライナードも同じらしく、先程からページをめくる手が止まり、視線を盛大に逸らして顔を真っ赤にしている。
「え、えっと、本は、止めようか?」
「あ、あぁ」
若干変な空気になりながら、俺達はぎこちなく、書庫を離れる。
……ただし、ライナードの手はしっかりと俺を掴んでいたが。
「ライ、ナード?」
「む?」
「えっと、その……手……」
「手? ……っ!?」
指摘して、気づいたライナードは一瞬、慌てて手を離そうとして、なぜか、その後動きを止めて、ゆっくり俺の手を握り込む。
「ラ、ライナード?」
「何もしない……ただ、側に居させてくれ」
真っ赤になっているライナードに、同じく真っ赤になっているであろう俺は、ただ一言、『うん』とだけ言って、いたたまれない空気を必死に耐える。
何だか今日は、甘くてフワフワとした、嬉しいひな祭りになったのだった。
「すっごく可愛くてなってる?」
ライナードが作った雛人形は、とても可愛い。いや、髪や瞳の色に加えて顔立ちもしっかり特徴を掴んでいるから、俺とライナードの人形だというのは分かるのだが、こうも可愛いと、何となく恥ずかしい。
「自信作だ」
「そっか」
満足そうに人形を見るライナードに、俺は思わず笑みが漏れる。ライナードが嬉しいのであれば、俺も嬉しかった。
「今日は、ひな祭りだ」
「うん? そうだな」
そんな中、急に真面目な顔でそんなことを告げられて、俺は疑問符を浮かべながらもうなずく。
「ひな祭りは、片翼を思いっきり甘やかす日だ」
「へぇ、そうなのか」
ライナード曰く、女性の片翼に対して、思いっきり甘やかす日なのだとのこと。
「と、いうわけで、カイト、何かしたいこととか、行きたい場所とかはないか?」
「えっ? うーん?」
(急に言われても、思いつかないなぁ)
とってもキラキラとした目で期待している様子のライナードには悪いが、特に思い浮かばない。
「……そうだっ、ライナード、一緒に本を読もうっ」
「本? カイトは特に読書が好きというわけではなかったと思うが……」
「うっ、いや、その……ライナードが楽しそうに読んでるから、俺も、と思ったんだけど……」
そう言えば、ライナードは一気に目を輝かせる。
「任せろっ、必ず、カイトが楽しめる作品を選んでみせるっ!」
「お、おぅ」
ただ、この時俺は、大きな判断ミスをしていたことに気づいていなかった。どんなミスだったのかといえば……。
(……しまった……そうだった。そうだったよっ。ライナードが読む作品って、恋愛小説じゃないかっ!)
そう、現在俺は、ライナードの膝の上で、本を広げている。ただ、その内容は読んでいる俺の方が恥ずかしくなるような内容で、何だかいたたまれない。そして、それはライナードも同じらしく、先程からページをめくる手が止まり、視線を盛大に逸らして顔を真っ赤にしている。
「え、えっと、本は、止めようか?」
「あ、あぁ」
若干変な空気になりながら、俺達はぎこちなく、書庫を離れる。
……ただし、ライナードの手はしっかりと俺を掴んでいたが。
「ライ、ナード?」
「む?」
「えっと、その……手……」
「手? ……っ!?」
指摘して、気づいたライナードは一瞬、慌てて手を離そうとして、なぜか、その後動きを止めて、ゆっくり俺の手を握り込む。
「ラ、ライナード?」
「何もしない……ただ、側に居させてくれ」
真っ赤になっているライナードに、同じく真っ赤になっているであろう俺は、ただ一言、『うん』とだけ言って、いたたまれない空気を必死に耐える。
何だか今日は、甘くてフワフワとした、嬉しいひな祭りになったのだった。
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