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第一章 入場
プロローグ1
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『歪村』。
それは、とあるパズルゲームのサイトの名前だった。
ただし、よくあるジグソーパズルの形ではなく、ガラスの破片のような欠片を合わせて絵を完成させるものであり、歪村の絵は全て、陰鬱そうな暗い背景のものばかり。
オカルトマニアの間で話題になることがあるほどには、その絵は不気味だった。
どこかの廃屋や打ち捨てられたような人形、横転した車などの絵ばかり。しかし、誰一人として、同じ絵を完成させた者は居ない。
歪村の完成。それこそが、このパズルのゴール。
全てのパズルが完成した後に行き着く未来はいったい……。
「って、何か、変なパズルゲームだね」
「うーん、でもでもっ、どことなく物語を感じさせてくれる面白さとかもあるよ?」
よくある勉強机を前に、回転式のピンクと赤の椅子にそれぞれ座って、一つのタブレット画面を覗き込むのは、二人の少女。
一人は黒く長い髪をキュッと後ろに束ねた少女で、少しキツく見える目つきをしているものの、十分に美人と分類されるであろう整った顔立ちの少女。
もう一人は、ふんわりとした黒髪のショートヘアで、優しげな垂れ目の少女。こちらも顔立ちは整っているが、先の少女とは違い、可愛いと表現するに相応しい少女だった。
可愛らしい小物が並ぶその部屋は、どうやらこの二人の部屋らしく、少し離れた場所にもう一つの勉強机も用意されている。
「澪お姉ちゃんっ、やってみない?」
「えー、やるんだったらせめて綺麗な絵柄のパズルの方が良いんだけど……」
彼女達は姉妹であり、美人な姉と可愛い妹といった評価を受けることが多い。名前は、月空澪と月空葵。
二人が見ているのは、『歪村』というサイトのパズルゲームだった。
「こんな幽霊が出そうな絵柄をパズルにするとか、その神経が理解できないよ」
「うーん、確かに? でも、結構人気あるんだよ? 何でも、同じ絵を完成させた人は誰も居ないって話で」
「いやいや、それは流石に無理なんじゃない? 一人一人に全く別のパズルを提供するなんて、どれだけパズルが必要になるのよ」
「まぁ、それはそうだよね。私が見た検証動画も、捏造とかの可能性もあるし? ただ、それにしては、納得がいかないことも多いんだよね……」
ゲーム動画の配信者がここ最近こぞって配信しているゲームが、この『歪村』のパズルだった。とはいえ、本当に雰囲気のあるパズルゲームというだけなので、一つ二つ完成させたら終わり、という配信者も多く、いくつあるかも分からないパズルを全てコンプリートしようとするような猛者は中々居ない。
ただ、中々居ないというだけで、一応居るには居るのだ。そして、彼ら彼女らは気付いた。他の配信者と同じパズルを自分はやったことがないと。そして、彼ら彼女らのリスナー達もまた、配信者達と同じ絵に当たることがなかったのだと。
「と、いうわけで、私達もそれぞれでやってみよう!」
「……つまりは、検証を自分でもしてみたい、と。そういうことね?」
「お姉ちゃん、あったま良い!」
「はいはい、宿題も終わったし、ちょっとだけだからね?」
「ありがとうっ!」
こうして、姉妹は『歪村』のパズルを始めた。もしも、今日、この日、この時間でなければ、彼女達にあのような出来事は起こらなかっただろう。しかし、不運なことに、彼女達は今日、この日、この時間を選んでしまった。それにより起こる未来を、惨劇を、まだ二人は想像すらしていなかった。
それは、とあるパズルゲームのサイトの名前だった。
ただし、よくあるジグソーパズルの形ではなく、ガラスの破片のような欠片を合わせて絵を完成させるものであり、歪村の絵は全て、陰鬱そうな暗い背景のものばかり。
オカルトマニアの間で話題になることがあるほどには、その絵は不気味だった。
どこかの廃屋や打ち捨てられたような人形、横転した車などの絵ばかり。しかし、誰一人として、同じ絵を完成させた者は居ない。
歪村の完成。それこそが、このパズルのゴール。
全てのパズルが完成した後に行き着く未来はいったい……。
「って、何か、変なパズルゲームだね」
「うーん、でもでもっ、どことなく物語を感じさせてくれる面白さとかもあるよ?」
よくある勉強机を前に、回転式のピンクと赤の椅子にそれぞれ座って、一つのタブレット画面を覗き込むのは、二人の少女。
一人は黒く長い髪をキュッと後ろに束ねた少女で、少しキツく見える目つきをしているものの、十分に美人と分類されるであろう整った顔立ちの少女。
もう一人は、ふんわりとした黒髪のショートヘアで、優しげな垂れ目の少女。こちらも顔立ちは整っているが、先の少女とは違い、可愛いと表現するに相応しい少女だった。
可愛らしい小物が並ぶその部屋は、どうやらこの二人の部屋らしく、少し離れた場所にもう一つの勉強机も用意されている。
「澪お姉ちゃんっ、やってみない?」
「えー、やるんだったらせめて綺麗な絵柄のパズルの方が良いんだけど……」
彼女達は姉妹であり、美人な姉と可愛い妹といった評価を受けることが多い。名前は、月空澪と月空葵。
二人が見ているのは、『歪村』というサイトのパズルゲームだった。
「こんな幽霊が出そうな絵柄をパズルにするとか、その神経が理解できないよ」
「うーん、確かに? でも、結構人気あるんだよ? 何でも、同じ絵を完成させた人は誰も居ないって話で」
「いやいや、それは流石に無理なんじゃない? 一人一人に全く別のパズルを提供するなんて、どれだけパズルが必要になるのよ」
「まぁ、それはそうだよね。私が見た検証動画も、捏造とかの可能性もあるし? ただ、それにしては、納得がいかないことも多いんだよね……」
ゲーム動画の配信者がここ最近こぞって配信しているゲームが、この『歪村』のパズルだった。とはいえ、本当に雰囲気のあるパズルゲームというだけなので、一つ二つ完成させたら終わり、という配信者も多く、いくつあるかも分からないパズルを全てコンプリートしようとするような猛者は中々居ない。
ただ、中々居ないというだけで、一応居るには居るのだ。そして、彼ら彼女らは気付いた。他の配信者と同じパズルを自分はやったことがないと。そして、彼ら彼女らのリスナー達もまた、配信者達と同じ絵に当たることがなかったのだと。
「と、いうわけで、私達もそれぞれでやってみよう!」
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