異世界最強のレベル1

銀狐

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クラーの町

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「これでいいか?」

 戦いやすいようにファラとメルの前に立った。

「ふん、やっと前に出たか。男なら最初から――」
「いいからかかって来いよ」

 戦士みたいな男の額には血管が浮き上がっていた。
 要するに怒っている。

「今更後悔するなよ!うらあ!!」

 大きく勢いをつけての殴り。
 尚且つ速い、普通なら吹っ飛ぶぐらいだろう。
 ってか腰に剣があるじゃねえか。
 それを使えよ。

「ん、これでおわりか?」
「なっ!?」

 俺は片手で止めた。
 レベル差はあるものの、ステータスが違いすぎる。
 赤ちゃんのパンチを受け止めているレベルだ。

「来ないならこっちからいくぜ。おらっ!」
「ガハッ!?」

 軽くみぞおちに一発。
 男は壁まで吹っ飛んだ。
 ……全然力入れていないつもりだったんだけど。
 調整が難しいな。

「お待たせしました――って何事ですか!!」
「やべっ!」

 さすがに騒ぎすぎてしまった。
 受付の人も驚いてる。

「ランドさん!?なんでランドさんが壁に?」
「有名なの?」
「Bレベル冒険者ですよ!あなた方の先輩です!!」

 まじかよ!
 何か入学初日に先輩ぶん殴りました!みたいのことしてるじゃん!
 でもケンカを売ったのは向こうだし、俺たちは悪くない。
 きっとそうだよね!

「どうしたのかなかな?」
「マスター!ランドさんが」
「およ?ランドくんが倒れているね。誰がやったの?」
「さっきカードをつくった方々です」

 ……これはまずい雰囲気。
 いきなりマスターと言われている人に目を付けられた。
 出てきたのはさっき受付の人が入った奥の部屋。
 となると、ここで一番偉い人だと思う。

「そうだなー、とりあえず部屋に入って!」
「わ、わかりました」
「珍しいわ。あの子妖精フェアリーよ」
「ほんとう!?NPC専用種族だから羨ましいや」
「また使ったままなのか」
「ええ、もう癖だわ」

 まずは妖精フェアリーについて。
 元居たゲームの中にもいるが、プレイヤーとして操作はできない。
 もちろん、課金アイテムを用いても無理だった。
 何年かすれば来ると思っていたものの、完全に使えないと運営から告知が来たのだ。

 ちなみに容姿は子供。
 このマスターっていう人も子供の身長できれいなロングの黒髪だ。

 つぎにファラが使っている魔法。
 これは幻影耐性イリュージョン・レジスタンスという魔法だ。
 魔法Lv.50で中間点に立つと得られる魔法だ。
 簡単に使えるが、常に使っている人なんてそうそういない。
 使うとしても戦闘時のみ、常時なんて論外だ。

 なぜファラが常時使っているのかというと、味方が使って近寄ろうとしたため。
 普通は戦闘になった時に使うから油断をしていた。
 それからゲームにログイン時に自動で発動するようにしている。

「見えるってことは羽があるのか?」
「ええ。それも結構大きいわよ」
「へえ、となると結構強いな」
「羽の大きさ=妖精の強さなんだっけ?」
「そうだよ。だから一人で行動もしているんだろ」

 妖精の大半はそこまで強くはない。
 団体行動をすると強くなる。
 これがまあ、戦闘になると厄介なんだ。
 あちらこちらから沸くから終わりが見えない。

「おーい!早く来なってー!」
「今行きまーす!」
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