落ちぶれシンデレラな私は起業家社長に拾われ下克上果たしました

鳴宮鶉子

文字の大きさ
2 / 12

引きこもりをして、何が悪い

しおりを挟む
父と母の死後、多額の保険金が入った
私。
父が残した帳簿を見て、下請けと協力会社に借金を無事返済し、ほっとする。

葬式に訪れた会社関係で付き合いがあった社長さんに、傷心で塞ぎ込め中、3~10倍の額を返済しろと詰め寄られ戸惑った私を、橘先輩が雇った優秀な顧問弁護士が間に入ってくれて対応して下さり、助かった。

中堅会社経営者夫妻が事故死すると多額の保険金が降りる。

もしものためにと国外の保険会社25社に入っていた事から、総額み2億円入り、返済で1億8千万円支払い、税金で搾取されるも2千万円貯蓄が残った。

仕事をする気も起きず、全ての手続きを終えた後も、私は家に引きこもっていた。

「久保、お前、腐ってるな!!」

父が昔ながらの日本家屋が好きで、世田谷に建てた一軒家は縁側のある昔ながらの家屋で防犯対策が甘い。

「橘先輩、警察呼んでいいですか?」

セキュリティーのために防犯カメラはついてる。
だけど、家の鍵を持った人に対しては反応しない。

「俺は久保の父親から鍵を預かった。おまえの事を頼むと頼まれた」


平日午後9時に、橘先輩は許可なくウチに入ってくる。

「久保、鮨買ってきた」

「いらない」

「わざわざ銀座でミシュラン3つ星の店のをテイクアウトして来たんだから、食えよ」

引きこもってウチからまったく出ない私に、橘先輩は生きるために食べさせようとしてくる。

「……いらない。お腹すいてない」

「ガリガリガイコツが、昼間、何も食ってないだろっ。わざわざ取り寄せたり買いに行った食いもん、放置しやがって!!」

イライラゲージマックスの橘先輩。
両親が亡くなって全く食欲が湧かない私に対して勝手に食べさせようと買ったのに、無駄にしたと怒り奮闘で嫌になる。

「鮨は好きだろ。一緒に食べよう」

ダイニングテーブルに私を座らせろ
すし桶に入った豪華な鮨を目の前に入り、口の中に涎が溜まる。

「好きなネタ、さっさと食べないと、俺が全部喰うぞ!!」

食べるものが目の前になければ食べないでもやってける。
目の前に好物を置かれ、美味しそうに橘先輩が食べるから、ついついつられて手が伸びてしまった。


「頼んでたのやってくれた?」

「私、Aile設計の人間じゃないからやるわけないじゃん」

橘先輩は久保設計の社名を残し、経営に関して私の父に全て委任するつもりで話を進めていた。
それが父が自殺し、父の側近に不信感を募っていたのもあり、会社統合に舵を取った。
だから、3世代続いた久保設計は、無くなった。

「納期はまだ先だから、急がなくてもいい。気長に待つ」

橘先輩が私に投げた教会と美術館の設計図面。

大手ゼネコンや設計事務所と競合で勝ち取らないと仕事にならない案件だから、全くやる気はない。

36貫の特上寿司を2人で平らげ、私がご飯を食べた事に安心した橘先輩はウチから出ていく。

「朝食用にサンドイッチとフルーツの盛り合わせを冷蔵庫に入れてるから、食えよ」

「…………」

朝食だけでなく、ランチもホテルのデリバリーもしくはケータリングを頼んでくれてる。

「食べれよ!!仕事抜けれそうなら確認しに来るからな!!」

両親の自殺と仕事を失い、家に引きこもるようになり、2ヶ月で12kg痩せこけた。

変わり果てた私の姿に責任を感じたのか、橘先輩は私にご飯を食べさせるために、時間を見つけては顔を出しにくる。

橘先輩のせいで父の会社が業績悪化したわけではない。
橘先輩のおかけで父の会社に勤めている従業員は職を失わずに済み、助かった。


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

地味な陰キャの私。秘密の図書室で、完璧な王子様の”裏の顔”を知ってしまいました

久遠翠
恋愛
教室の隅で息を潜める、分厚い眼鏡の陰キャ女子・山崎静。彼女の唯一の安らぎは、月に一度だけ訪れる旧校舎の「第三図書準備室」。そこは、誰にも邪魔されない彼女だけの聖域――のはずだった。 ある日、その聖域に足を踏み入れたのは、スポーツ万能、成績優秀、誰もが憧れる学園の完璧王子・橘慶一郎。住む世界が違うはずの彼が読んでいたのは、静が愛してやまない超マイナーSF小説だった!? 「もしかして、あなたも――」 この出会いをきっかけに、出席番号25番同士の二人は、毎月25日だけの「秘密の友達」になる。完璧な仮面の下に重度のオタクな素顔を隠す王子と、分厚い眼鏡の下に類いまれなる才能を隠す少女。古書の匂いが満ちる静かな部屋で、二人の心は少しずつ近づいていく。 これは、冴えない少女が本当の自分を見つけ、最高の恋を手に入れる、甘くて少しだけ切ないシンデレラストーリー。ギャップ萌え満載の、心温まる放課後ラブコメディ!

この溺愛は契約外です~恋焦がれた外科医から愛し愛されるまで~

水羽 凛
恋愛
不幸な境遇を生きる健気な女性花名は母親の治療費と引き換えに外科医である純正の身の回りの世話をすることになる。恋心を隠せない花名に純正は……。

とろけるような、キスをして。

青花美来
恋愛
従姉妹の結婚式のため、七年ぶりに地元に帰ってきた私が再会したのは。 高校の頃の教師である、深山先生だった。

あなたがいなくなった後 〜シングルマザーになった途端、義弟から愛され始めました〜

瀬崎由美
恋愛
石橋優香は夫大輝との子供を出産したばかりの二十七歳の専業主婦。三歳歳上の大輝とは大学時代のサークルの先輩後輩で、卒業後に再会したのがキッカケで付き合い始めて結婚した。 まだ生後一か月の息子を手探りで育てて、寝不足の日々。朝、いつもと同じように仕事へと送り出した夫は職場での事故で帰らぬ人となる。乳児を抱えシングルマザーとなってしまった優香のことを支えてくれたのは、夫の弟である宏樹だった。二歳年上で公認会計士である宏樹は優香に変わって葬儀やその他を取り仕切ってくれ、事あるごとに家の様子を見にきて、二人のことを気に掛けてくれていた。 息子の為にと自立を考えた優香は、働きに出ることを考える。それを知った宏樹は自分の経営する会計事務所に勤めることを勧めてくれる。陽太が保育園に入れることができる月齢になって義弟のオフィスで働き始めてしばらく、宏樹の不在時に彼の元カノだと名乗る女性が訪れて来、宏樹へと復縁を迫ってくる。宏樹から断られて逆切れした元カノによって、彼が優香のことをずっと想い続けていたことを暴露されてしまう。 あっさりと認めた宏樹は、「今は兄貴の代役でもいい」そういって、優香の傍にいたいと願った。 夫とは真逆のタイプの宏樹だったが、優しく支えてくれるところは同じで…… 夫のことを想い続けるも、義弟のことも完全には拒絶することができない優香。

一夜限りのお相手は

栗原さとみ
恋愛
私は大学3年の倉持ひより。サークルにも属さず、いたって地味にキャンパスライフを送っている。大学の図書館で一人読書をしたり、好きな写真のスタジオでバイトをして過ごす毎日だ。ある日、アニメサークルに入っている友達の亜美に頼みごとを懇願されて、私はそれを引き受けてしまう。その事がきっかけで思いがけない人と思わぬ展開に……。『その人』は、私が尊敬する写真家で憧れの人だった。R5.1月

【完結済】25億で極道に売られた女。姐になります!

satomi
恋愛
昼夜問わずに働く18才の主人公南ユキ。 働けども働けどもその収入は両親に搾取されるだけ…。睡眠時間だって2時間程度しかないのに、それでもまだ働き口を増やせと言う両親。 早朝のバイトで頭は朦朧としていたけれど、そんな時にうちにやってきたのは白虎商事CEOの白川大雄さん。ポーンっと25億で私を買っていった。 そんな大雄さん、白虎商事のCEOとは別に白虎組組長の顔を持っていて、私に『姐』になれとのこと。 大丈夫なのかなぁ?

一目惚れ婚~美人すぎる御曹司に溺愛されてます~

椿蛍
恋愛
念願のデザイナーとして働き始めた私に、『家のためにお見合いしろ』と言い出した父と継母。 断りたかったけれど、病弱な妹を守るため、好きでもない相手と結婚することになってしまった……。 夢だったデザイナーの仕事を諦められない私――そんな私の前に現れたのは、有名な美女モデル、【リセ】だった。 パリで出会ったその美人モデル。 女性だと思っていたら――まさかの男!? 酔った勢いで一夜を共にしてしまう……。 けれど、彼の本当の姿はモデルではなく―― (モデル)御曹司×駆け出しデザイナー 【サクセスシンデレラストーリー!】 清中琉永(きよなかるな)新人デザイナー 麻王理世(あさおりせ)麻王グループ御曹司(モデル) 初出2021.11.26 改稿2023.10

氷の上司に、好きがバレたら終わりや

naomikoryo
恋愛
──地方から本社に異動してきた29歳独身OL・舞子。 お調子者で明るく、ちょっとおせっかいな彼女の前に現れたのは、 “氷のように冷たい”と社内で噂される40歳のイケメン上司・本庄誠。 最初は「怖い」としか思えなかったはずのその人が、 実は誰よりもまっすぐで、優しくて、不器用な人だと知ったとき―― 舞子の中で、恋が芽生えはじめる。 でも、彼には誰も知らない過去があった。 そして舞子は、自分の恋心を隠しながら、ゆっくりとその心の氷を溶かしていく。 ◆恋って、“バレたら終わり”なんやろか? ◆それとも、“言わな、始まらへん”んやろか? そんな揺れる想いを抱えながら、仕事も恋も全力投球。 笑って、泣いて、つまずいて――それでも、前を向く彼女の姿に、きっとあなたも自分を重ねたくなる。 関西出身のヒロイン×無口な年上上司の、20話で完結するライト文芸ラブストーリー。 仕事に恋に揺れるすべてのOLさんたちへ。 「この恋、うちのことかも」と思わず呟きたくなる、等身大の恋を、ぜひ読んでみてください。

処理中です...