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一夜限りのやらかし
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「理音ちゃん、落ち着いて!!」
「ノベルスター、辞めたい。私が大好きだったクリエイターさん、みんないなくなっちゃったし、働く意味ない!!」
大手IT企業のアメリバーエージェントの広報に勤めている大学時代の親友、沢井美月ちゃんに誘われ、格式高い銀座ホテルのBARに飲みにきた。
やらないといけない仕事はある。
それを放置して、マンションの仕事部屋から飛び出した。
「無料広告のリンクでノベルスターの作家さんのコミカライズ作品読むよ。面白いよ!!」
「読んでも無料のとこまでしか読まないでしょ!!」
広告収入額から最初の巻で読むのを辞める人が多い。
それ以前に無料だからとネット広告のリンクから読んでくれる人も少ない。
「ちょっと、ワンパターンなんだよね。溺愛も御曹司も契約結婚も、飽きた」
「………」
24歳独身女性。キーワード検索の履歴からの広告表示はそういうジャンルが多く、若干見飽きて胸焼けしてる。
「溺愛彼氏なんて現実的にいないしね。御曹司なんて今の時代いないし、契約結婚って有り得ない」
現実主義な親友がアルコール度数が高そうなショートカクテルを一気に飲み干し、流行りの恋愛小説を否定する。
「財閥企業も今では能力主義と持株でCEOが決まるからね。それに契約結婚とか一夜限りの関係から始まる交際ってあり得ない!!」
恋愛小説のトレンドを全否定してしまう私。
あり得ない設定だけど、夢を見させて貰い胸キュンし、癒され楽しませて貰ってる。
彼氏いない歴=年齢。
理想が高過ぎて、出会いの場があっても恋愛に発展しない。
「御曹司って親の七光り的に思われるから修行の身では隠す人多いからわからないと思うけど、一定数いるよ。CEOになれるとは限らないけど経営者一族の末裔だからそれなりの役職にはついてるよ」
カウンター席で呑んでいたから、後ろの席で呑んでいた仕立てがいいスーツを身に纏った王子様的な眉目秀麗な男性2人組から声をかられ、焦る。
「俺、一応、最大手広告代理店の創立者一族の末裔だから御曹司。取締役役社長目指して日々精進して仕事に勤めてる。で、こいつは情報通信系の会社を起業して、その業界では最大手まで成り上がったやり手代表取締役CEO」
本名と社名は明かさない曖昧な自己紹介をされた。
身なりを見たら相手の立場はわかる。
スーツのブランドまではわからないけど、腕時計は2人ともハイブランドのものをつけている。
「私もこの子も情報通信サービス系の企業に勤めてます。私は広報でこの子はシステム開発の仕事をしてる」
高スペックな男性達とお近づきになりたい美月ちゃん。
「せっかくだから、こっちにおいでよ」
「は、はい!!」
御曹司の方にロックオンした美月ちゃんは、彼の隣に座り、私は机を挟んで前の席、起業家社長の隣に腰をかけた。
「出身大学、同じです!!私もこの子も慶鷹義塾大学出身です。学部は文学部ですけど!!」
美月ちゃんと御曹司が互いに共通の話題を探し、楽しそうに話を続ける。
「さっき話していた話の内容からだいたいどこの会社に勤めてるか予想できる。優秀なんだね」
美月ちゃんは優秀。
日本最大手のレンタルブログとインターネットテレビ&ビデオオンデマンドサービス、ライブ動画配信プラットフォームなどのソーシャルメディアサービスを提供している会社に勤めてる。
BARに来てから、美月ちゃんと互いの仕事の近況報告を終わってから、ネット広告のリンク漫画の話題で盛り上がってた。
「私も友人もマンガが好きなんですよ」
いつのまにか人気のコミックとアニメの話題で盛り上がる。
私と美月ちゃんは隠れオタク。
中高一貫女子校時代からの付き合いで、いつも漫画とアニメの話で盛り上がっていた。
コミック漫画の貸し借りや映画を見に行ったり、グッツを買いに行ってたティーン時代を過ごしていた。
「10年前に大ヒットしたアニメ、バトル探偵、知ってる?」
「ハマってました!!」
「バトル探偵の小説の著者、コイツ。今は物書き辞めたけどさ」
隣に座っている起業家社長が、私がノベルスターの投稿小説を読み始めたきっかけのクリエイターさんと知り、彼の顔をまじまじと見つめてしまった。
切れ長の目にノンフレームの眼鏡をかけた目は冷徹そうで近寄りがたい。
だけど、筋の通った鼻梁に上品な唇をしていて彫像のように整ってる。
さらりと流した色素の薄い髪に細身のスーツを着こなす体型はモデルのようで、憧れのクリエイターというのもあり、恋してしまった。
普段は男性に対して積極的にはなれない私だけど、彼のお近づきになりたく、『大ファンです。かなり影響を受けました!!』と隣で作品愛を語り続け、カクテルを多飲したのもあり、意識を失い、BARが入っているホテルのスイートルームと思われる部屋のキングサイズのベッドの上で、生まれたままの姿で目を覚ました。
「腰が痛い……エッ、しゅっ、出血!!生理終わったばかりなのに!!」
生理の血というよりも怪我のような血。
中高一貫女子校出身で大学もダブルスクールで遊ぶ暇もない。
就職したら社畜状態に陥り、私は処女だった。
「……憧れの神坂一輝が初めの人。嬉しい」
目覚めたのはチェックアウトの時間ギリギリで、平日なのもあり神坂一輝さんは居なかった。
BARの支払いもホテルの部屋の支払いもして下さり、彼との一夜は良い思い出になった。
「ノベルスター、辞めたい。私が大好きだったクリエイターさん、みんないなくなっちゃったし、働く意味ない!!」
大手IT企業のアメリバーエージェントの広報に勤めている大学時代の親友、沢井美月ちゃんに誘われ、格式高い銀座ホテルのBARに飲みにきた。
やらないといけない仕事はある。
それを放置して、マンションの仕事部屋から飛び出した。
「無料広告のリンクでノベルスターの作家さんのコミカライズ作品読むよ。面白いよ!!」
「読んでも無料のとこまでしか読まないでしょ!!」
広告収入額から最初の巻で読むのを辞める人が多い。
それ以前に無料だからとネット広告のリンクから読んでくれる人も少ない。
「ちょっと、ワンパターンなんだよね。溺愛も御曹司も契約結婚も、飽きた」
「………」
24歳独身女性。キーワード検索の履歴からの広告表示はそういうジャンルが多く、若干見飽きて胸焼けしてる。
「溺愛彼氏なんて現実的にいないしね。御曹司なんて今の時代いないし、契約結婚って有り得ない」
現実主義な親友がアルコール度数が高そうなショートカクテルを一気に飲み干し、流行りの恋愛小説を否定する。
「財閥企業も今では能力主義と持株でCEOが決まるからね。それに契約結婚とか一夜限りの関係から始まる交際ってあり得ない!!」
恋愛小説のトレンドを全否定してしまう私。
あり得ない設定だけど、夢を見させて貰い胸キュンし、癒され楽しませて貰ってる。
彼氏いない歴=年齢。
理想が高過ぎて、出会いの場があっても恋愛に発展しない。
「御曹司って親の七光り的に思われるから修行の身では隠す人多いからわからないと思うけど、一定数いるよ。CEOになれるとは限らないけど経営者一族の末裔だからそれなりの役職にはついてるよ」
カウンター席で呑んでいたから、後ろの席で呑んでいた仕立てがいいスーツを身に纏った王子様的な眉目秀麗な男性2人組から声をかられ、焦る。
「俺、一応、最大手広告代理店の創立者一族の末裔だから御曹司。取締役役社長目指して日々精進して仕事に勤めてる。で、こいつは情報通信系の会社を起業して、その業界では最大手まで成り上がったやり手代表取締役CEO」
本名と社名は明かさない曖昧な自己紹介をされた。
身なりを見たら相手の立場はわかる。
スーツのブランドまではわからないけど、腕時計は2人ともハイブランドのものをつけている。
「私もこの子も情報通信サービス系の企業に勤めてます。私は広報でこの子はシステム開発の仕事をしてる」
高スペックな男性達とお近づきになりたい美月ちゃん。
「せっかくだから、こっちにおいでよ」
「は、はい!!」
御曹司の方にロックオンした美月ちゃんは、彼の隣に座り、私は机を挟んで前の席、起業家社長の隣に腰をかけた。
「出身大学、同じです!!私もこの子も慶鷹義塾大学出身です。学部は文学部ですけど!!」
美月ちゃんと御曹司が互いに共通の話題を探し、楽しそうに話を続ける。
「さっき話していた話の内容からだいたいどこの会社に勤めてるか予想できる。優秀なんだね」
美月ちゃんは優秀。
日本最大手のレンタルブログとインターネットテレビ&ビデオオンデマンドサービス、ライブ動画配信プラットフォームなどのソーシャルメディアサービスを提供している会社に勤めてる。
BARに来てから、美月ちゃんと互いの仕事の近況報告を終わってから、ネット広告のリンク漫画の話題で盛り上がってた。
「私も友人もマンガが好きなんですよ」
いつのまにか人気のコミックとアニメの話題で盛り上がる。
私と美月ちゃんは隠れオタク。
中高一貫女子校時代からの付き合いで、いつも漫画とアニメの話で盛り上がっていた。
コミック漫画の貸し借りや映画を見に行ったり、グッツを買いに行ってたティーン時代を過ごしていた。
「10年前に大ヒットしたアニメ、バトル探偵、知ってる?」
「ハマってました!!」
「バトル探偵の小説の著者、コイツ。今は物書き辞めたけどさ」
隣に座っている起業家社長が、私がノベルスターの投稿小説を読み始めたきっかけのクリエイターさんと知り、彼の顔をまじまじと見つめてしまった。
切れ長の目にノンフレームの眼鏡をかけた目は冷徹そうで近寄りがたい。
だけど、筋の通った鼻梁に上品な唇をしていて彫像のように整ってる。
さらりと流した色素の薄い髪に細身のスーツを着こなす体型はモデルのようで、憧れのクリエイターというのもあり、恋してしまった。
普段は男性に対して積極的にはなれない私だけど、彼のお近づきになりたく、『大ファンです。かなり影響を受けました!!』と隣で作品愛を語り続け、カクテルを多飲したのもあり、意識を失い、BARが入っているホテルのスイートルームと思われる部屋のキングサイズのベッドの上で、生まれたままの姿で目を覚ました。
「腰が痛い……エッ、しゅっ、出血!!生理終わったばかりなのに!!」
生理の血というよりも怪我のような血。
中高一貫女子校出身で大学もダブルスクールで遊ぶ暇もない。
就職したら社畜状態に陥り、私は処女だった。
「……憧れの神坂一輝が初めの人。嬉しい」
目覚めたのはチェックアウトの時間ギリギリで、平日なのもあり神坂一輝さんは居なかった。
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